病院給食外注会社A社との第2回団体交渉
病院給食外注会社A社との第2回団体交渉が開かれた。
※第1回団体交渉の経過はこちらの記事
会社は解決金として〇〇万円を提示。会社には非はない、というのが前提だ。
当該と組合の怒りが爆発する。当該は「私の人生を返して!」と言った。それに対する回答がこれなのか!と。
現場のパワハラぶり、無責任ぶりもひどいものだが、やはり会社自体の問題だと言わざるを得ない。
そもそものハローワークの求人は「正社員」「栄養士」。シングルマザーのC組合員は先々のことを考えて、これまでの好きだった職場をやめて、ここにかけた。
今回の団交で、求人票を会社から提出させて内容を再確認させることができた。確かにCさんには実務経験がなかった。しかし求人票には「業界経験者を歓迎します。ただし就業に向け意欲のある方は選考対象とさせていただきます」とちゃんと書いてあって、ご丁寧に「初任者研修制度あり」とも書いてある。
担当のSV(スーパーバイザー)は、面接で突っ込んだ話もせずに、3ヶ月様子をみさせてもらいますと言った。求人票にはもちろん、試用期間あり、3ヶ月と書いてある。不思議には思わなかった。
ところが職場ではチーフのパワハラとイジメが始まり、示された「労働条件通知書」には、1年の有期雇用、「嘱託」となっている。おかしいとSVに確認の電話をすると、「よほどのことがない限り3ヶ月で正社員に切りかえる」と言った。
しかし3ヶ月たっても正社員に切りかえるという話はない。職場でのパワハラは続く。仕事の内容も「栄養士」から遠ざかるばかり。正社員になれないのかと迫ると「作業が遅い」「現状では無理」と。精神的に追い詰められ、ついには適応障害で、動悸・めまい・頭痛・嘔吐・脱毛などで仕事に行けなくなった。
最大の問題は「求人詐欺」だ。ハローワークで正社員という求人票を出して、それに応募したCさんに、本人にしっかり説明することもなしに、有期の嘱託雇用にしてしまった。就業してから「労働条件通知書」にサインさせて、それに気がついたCさんに「よっぽどのことがない限り」正社員に切りかえるとごまかして、そのまま嘱託のまま、Cさんを追い詰めて、適応障害に追い込んだ。
誠実な回答のない会社側の出席者を前に、Cさんは「私はいつでも死ねますよ」と突きつける。正社員にしないのならば最初からこんな会社には入っていないし、すぐに辞めていた。本当に無責任。これは現場もそうだが、会社のやり方、経営方針そのものだとしか言いようがない。都合のいいように人を簡単に、いい加減に採用して、そして切る。労働者をなんだと思っているのか。金の問題ではない。C組合員が納得して新しい一歩を踏み出せるような誠意を見せろということだ。
新自由主義によって無責任な会社がはびこる世の中になっている。そんな中で非正規労働者が健康を奪われ、命をも奪われている。労働者の団結、闘う労働組合が彼らの生きる希望にならなければいけない。近く第3回目の団体交渉にのぞむ。