TBSサンデーモーニングが追悼碑撤去を報道
2月4日のTBSテレビ『サンデーモーニング』が群馬の森朝鮮人追悼碑撤去を報じました。
転載させてもらいます。2月10日(土)17時半からTBSテレビ『報道特集』でも特集を組みます。
関口宏:1月29日の月曜日です。
(群馬県が提供している代執行開始の宣言の動画)
県職員:追悼碑の撤去および原状回復の代執行を実施します。
関口宏:群馬県高崎市の県立公園に設置されている朝鮮人労働者の追悼碑。この日、撤去作業が行われました。
追悼碑は、戦時中に軍事工場や鉱山などの労働に動員され亡くなった朝鮮人を悼む目的で、市民団体が 2004年に設置したものです。しかし、追悼式で、強制連行があったという発言があり、これに別の市民団体が反発。県は追悼碑自体が論争の対象となってしまい、 公園施設にふさわしくないとして撤去を求めていました。
群馬県の山本知事です。
山本一太群馬県知事:代替地の提案もやらせていただいたんですけども、どうしてもご了解も得られないということだったので、まああ、あの代執行をさせていただいたということに尽きると。
過去の歴史を修正しようとかいうあの意図もありませんし…
関口宏:さあ青木さん、どう考えましょう?
青木理:あのー、この碑にね、なんて書いてあったかっていうのをちょっと紹介したいんです。短く。あの、先の大戦のさなか、 政府の労務動員計画により、多くの朝鮮人が全国の鉱山や軍事…工場などに動員され、この群馬の地においても 尊い命を失った人も少なくなかった。私たちは、かつて朝鮮人に対し多大な損害と苦痛を与えた事実を記憶にとどめ、心から反省し二度と過ちを繰り返さない決意を表明する。さらに、過去を忘れず、未来を見つめ、新しい相互の理解と友好を深めていきたいと考える。
この碑に込めた私たちの思いを次世代に引き継ぎ、さらなるアジアの平和と発展を願うと…
極めて常識的っていうか、極めて温当な、まあ歴史的事実に基づく相当に温当な、こう、願いを書いてあるのに過ぎないんですね。これをこう壊してしまったんですね。
だから、まあこう極めて穏当で常識的な歴史認識の否定っていう風に、まあ山本一太知事はおっしゃってますけれども、否定と捉えられてもしょうがないし、 その平和とか友好とかっていうものの願いすらぶち壊してしまったんじゃないのっていうような気がして僕はならない、この2024年の日本だなっていう気がしています。はい、
関口宏:畠山さんなんかありますか?
畠山澄子:そうですね。まあ、あの、青木さんおっしゃった通り、あの碑文自体には何の問題もないと言いますか、そもそも県と協議して作られたものだったんですよね。
で、この件に関わっている群馬大学の藤井正希教授というのが、少し、数年前に話してた話で、 アメリカで使われる敵意ある聴衆の理論っていう法理論があるんですって。これはどういうことかというと、あの正当な言論活動をしている人たちがいる時に、ま、それに敵対する人たちがいるわけじゃないですか。
だからといって、そこで混乱が生じるからといって、そのもともと正当な言論活動をしている人たちを規制してはいけないよっていう理論だと思うんですけど、 この場合はまさに本当は言論活動を守るべき県が、 敵意ある聴衆に加担する形でこの代執行まで持ってってしまった。やっぱり問題だと思います。
関口宏:本当ですね。