群馬バス分会・ベイシア分会・鈴木治作分会が統一スト！

　2024年3月15日、群馬合同労組群馬バス分会、ベイシア分会、鈴木治作分会が賃上げを求めて春闘24時間統一ストに立った。これは同時に群馬合同労組の戦争反対の行動として闘われた。

　朝から群馬バス（箕郷総合バスセンター、下芝貸切バスセンター、榛名営業所、本社）、ベイシア吾妻店他での宣伝行動を行い、午後から反戦春闘集会会場の群馬県生涯学習センターに集合、周辺地域へのビラのポスティングを行い、反戦春闘集会を開催、そして前橋市のけやきウォークを一周する反戦春闘デモを行った。会場の近くには群馬バス大島義一郎会長の自宅がある。デモ隊は「大島会長は団体交渉に出て来い！」「大幅賃上げしろ！」「責任取れ！」と怒りのコールを叩きつけた。

　群馬バス大島会長は、当時の社長といっしょになって群馬合同労組群馬バス分会に対して、とんでもない組合つぶし・組合差別を行った。基準値にも満たないアルコール検知で解雇したり、組合差別で勤務と賃金を減らした。雇用契約書に明らかに群馬合同労組のことを指して加入も付き合いも禁止する誓約事項を書き加えた。2019年に群馬県労働委員会が救済命令を出して組合は勝利した。その後団体交渉には社長が出席しなくなり、かつての差別対応はなくなったものの、誰も納得できる対応ができない。またあからさまな組合差別はできなくなったものの、影に日に組合差別は続いていた。そして昨年突然当時の社長が退任・退職した。経営内での確執が原因だと噂されている。

　こうした中で群馬合同労組は、大幅賃上げ、待機時間（中休時間）を二分の一にする計算方法の是正、今年4月の残業時間の上限規制適応後の補償、通勤手当・物価手当等の適正な支払いなどを軸に春闘の要求を出した。この際に大島会長の出席を強く求めた。しかし大島会長は団体交渉への出席を拒否した。

　この間、分会は春闘に向けて各営業所において職場アンケートを実施して56名の仲間が協力してくれた。そこには会社に対する怨嗟とも言える怒りがあふれた。ストもデモも職場の圧倒的な応援を受けて闘われた。

　そもそも群馬バスはなぜこうも賃金が安いのか？4月からの基準告示に抵触する労働者が榛名営業所デは76%に達するギリギリの長時間拘束、年収は人によっては350万程度だ。他社、例えばＡ社に比べても100万円も安い。理由は、明らかだ。2016年にそれまで1年契約だった労働者を正社員にすると雇用契約を改定した。しかしその時に大幅賃下げを強制したのである。

　この強制賃下げ、すなわち不利益変更のやり方がひどかった。ユニオンショップ協定を結ぶ群馬バス労働組合との労使協定を締結して、説明会を開いただけで合意を得たとしたのだ。しかしユニオンショップの労働組合は自分の意志で加入したものではない。不利益変更の合意を得たとはとうてい言えない。残念ながら当時群馬合同労組の組合員はまだいなかった。組合員がいれば不利益変更は阻止できた。しかしこの時の会社と組合の対応を許せない怒りが後の群馬合同労組分会結成につながった。会社は「過激派組合」のレッテル貼って群馬合同労組分会つぶしに全力あげたが労働委員会でも裁判でも通用せずに負けた。当時の社長もいなくなって責任を一身に負っているのが大島義一郎会長である。

　大島会長はCEOを名乗って裏ですべてのことを決めている。会長のいない団交で何を話してもお金や人事に関わることは何も決められない。

　群馬バスは通勤手当が出ていない。扶養手当と交通費込みで生活関連手当1万円が出るだけである。それでいて長時間のダイヤには拘束を解く「解放」というものがある。家に帰って休んでもかまわないというのだ。誰が帰りますか？そのくせ従業員から駐車場代を1000円取る。じゃり道で危ない駐車場であっても。これは会社の姿勢の問題だ。

　群馬合同労組は、分会組合員のこのままではまたもや退職者が続出して、もう終わりだとの、強い声を受けて、今回の春闘を強い決意で臨んだ。組合員も職場で奮闘した。

　4月から運転手の残業時間の上限規制が適用になる。バス運転手はこれまで待機時間を二分の一にするなどのインチキで残業時間と残業代をごまかしちょろまかしてきた。4月からは拘束時間で規制されるので、勤務やダイヤの見直しが避けられない。運転手にとっては拘束時間が短くなるのは歓迎だが、残業時間と残業代が少なくなるのは生活に関わる大問題だ。しかしこれをどう補償するのか、群馬バスは明確な指針を示すことすらしなかった。これも大島会長の胸先三寸で決めるのだろう。

　群馬合同労組は群馬バス分会と団結して、全国のバス労働者の未来をかけて闘う。大島会長は団体交渉に出て来い！大幅賃上げを行え！責任を取れ！