ベイシアとの第3回団体交渉で闘いが前進!

7 6月 by gungoroso

ベイシアとの第3回団体交渉で闘いが前進!

 6月7日、高崎市内で株式会社ベイシアとの第3回団体交渉が開催された。第一に、春闘賃上げに関連して詳細な説明と、嘱託労働者(非正規65歳以上、正規60歳以上)にも賃上げを求めた。

 今春闘にあたって、群馬合同労組は全従業員の大幅賃上げを求めた。急激な物価上昇の中、大手大企業では賃上げが報じられるが、最も生活の苦しい非正規労働者には声をあげなければ賃上げはない。賃上げがなければ、人が辞めて、現場は人員不足と労働強化の悪循環に陥る。ただでさえすさみがちな職場、分断やねたみでさらに嫌な職場になる。賃上げは生きるために絶対に必要だった。

 3月の団体交渉の際に、ベイシアからは、かつてない強い姿勢で賃上げをする、5%をこえる数字を出すとの回答を得ていた。しかし、数字は出さないでもらいたいとのことで組合としてはブログでの報告も控えたという経緯がある。

 しかし今回の平均5.44%という数字は、昨年4月と比較しての数字であり、昨秋の最低賃金引き上げに伴う賃上げなども含めた数字である。そういう意味では、やはりベイシアの過半を占める非正規労働者には春闘はまだまだ遠いものである。しかし賃上げが社会的大テーマとなり、当然非正規労働者にこそ賃上げが必要との認識が広がる中、群馬合同労組組合員が決然と立ち上がって賃上げを勝ち取った意味は大きい。

 そしてだからこそ、定年をこえた嘱託の労働者だけ賃上げがなかったことについては、黙っていられないということである。今春に賃上げはなかったが、今後は検討すると、会社は回答を行った。

 もう一つの要求は、総菜部門のフライヤーの改善要求である。現場の仲間の意見も反映してフライヤーのかごを半分の大きさにしたものを導入するように要求した。ベイシアの揚げ物の量は他のスーパーと比べても半端なく多い。4キロにもなるフライヤーのかごを何時間も運び続けるのは重労働で、腰を痛めて退職する労働者が後を絶たない。吾妻店でも今月やはり退職者が出てしまった。会社はそれだけが退職の理由ではないと言うが、現場の大変さを本当にわかっているのか?会社はメーカーにも問い合わせて協議したが、現状要求通り半分の大きさのかごを導入するのはできない、しかし、今後是正のために改善策を協議していくと約束した。

 さらに生鮮部門の従業員にもポロシャツを支給する要求である。ベイシアでは新しいデザインの制服の導入と一体で、全従業員にポロシャツを支給すると通知をして、サイズを申請するように指導した。慣れないウェブで苦労をして申請をしたと思ったら、突然生鮮部門の従業員には支給しないと一方的に通知がされた。納得した従業員は一人もいないと言っていい。これについて、組合があらためて支給を要求した。回答は「支給に向けて検討しております」である。現場の怒りが会社方針を変更させた大きな勝利だ。

 非正規労働者が個人加盟ユニオンに結集して声をあげることが、大きな力になる。この間のベイシアでの賃上げや労働条件をめぐる要求は大きな改善の力になった。同じ職場、同じ会社、同じ業種、同じ非正規の立場…労働者はさまざまに連帯し団結することができる。そして仲間が増えることが労働者の力だ。ベイシアの労働者のみなさん、流通小売業界で働く労働者のみなさん。いっしょに声をあげましょう!

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