ワールドステイの介護労働者は団体交渉に出ましょう!

3月4日、群馬合同労働組合と株式会社ワールドステイとの団体交渉が行われます。ワールドステイで働く労働者は是非参加してください!
処遇改善手当で最低賃金の穴埋めしながら新たに施設は作るのですか?
株式会社ワールドステイは昨年、群馬合同労働組合春闘の団体交渉で最低賃金を自社で支払わず処遇改善加算から出す手当で穴埋めしその結果低賃金になっていることについて、「全従業員の賃金のうち最低賃金分を会社だけで支払えば1億3000万の損失が出る」と回答しました。しかし、その年ワールドステイは新たに施設を三つオープンしています。
3月4日の団交で組合はこのことについて、新たな設備投資の費用がいくらなのかなど会社に回答を求めていきます。
処遇改善加算は人件費にしか使えない、国が出す補助金です。制度の目的は介護に携わる職員の処遇、賃金を改善することです。
多くの介護事業所で職員の賃金は最低賃金以下の基本給を処遇改善手当で穴埋めして「最低賃金以上は出しているから違法ではない」という形で低賃金になっています。その結果同じ職場で年に何人も退職していき人員が入れ替わる、それが常態化しています。毎年新しい施設を新たに作れるような企業が処遇改善加算を使って人件費を抑えて儲けているなら、それより小規模の事業者も同じやり方をやるでしょう。そうしたことが業界全体の賃金水準を押し下げる。
介護業界以外ではどこだって会社は最低賃金以上の賃金を自力で支払っています。介護業界が異常なのです。
群馬合同労働組合は春闘の統一要求として、時給一律1500円以上にすることをワールドステイ、ベイシア、群馬バス、日本中央バス、鈴木治作に要求しています。
ワールドステイに対しては以下の要求書を出しました。
記
1. 貴社は2024年の春闘における団体交渉において、非正規の賃金が処遇改善加算を加えて最低賃金を超えている現状について違法ではないと回答し、最低賃金分を加算を加えないとすれば1億3000万円の財源が必要となるので困難であると回答した。一方貴社は2024年3月にワールドステイ黒磯、5月にワールドステイともべ、同時にワールドステイかさまを新規オープンしている。厚生労働省も処遇改善加算については事業者が最低賃金を満たしたうえで賃金の引き上げを行っていくことが望ましいとしている。これは努力義務であるが、新規に事業を拡大する前にその努力義務を果たすべきだと考える。これについて説明されたい。また笠原代表取締役が別に代表取締役を務める株式会社スモールワールドとワールドステイとの関係はどのような関係なのか説明されたい。
2. 基本給を栃木県の最低賃金以上に引き上げその上に介護報酬等手当てを乗せた上で、非正規労働者に対し時給1500円以上の賃上げを要求する。これは組合の春闘における統一要求である。
3. 昨今の燃料費高騰に合わせ、交通費手当を1㎞15円で計算するようにされたい。
4. うどんの日は通常の業務と同時にうどんをゆでて準備をしなければならず、午前中の休憩時間を削らなければならない状況である。うどんの日は午前中調理員を二人体制にされたい。
5. 調理員の業務マニュアルを整備されたい。
6. 現在厨房と従業員の休憩室、女性従業員の更衣室は同じ部屋になっているが、これを別々にされたい。また男女別の更衣室を用意されたい。
7. 味噌等の備品が紛失したと思われる出来事があり、これについて盗難防止対策を講じられたい。また在庫管理の責任者を明確にされたい。
8. 調理員は夕食の準備と厨房の後片付けが終わった後ホールに行きおやつで出た食器類の洗い物をしているが、食器洗いは途中でやめられないため、時間に間に合わずに、定刻を5分から10分ほどすぎて帰ることになることがある。現在その分を残業として計算されていない状況であるがこれを改められたい。具体的には残業時間を申告する書式を作られたい。
9. 夏季休暇、冬期休暇は実質的な有給の強制消化になっている。改められたい。
以上