吉ヶ谷への抗議行動に大反響!答弁書に対する批判。

23 12月 by gungoroso

吉ヶ谷への抗議行動に大反響!答弁書に対する批判。

 12月22日、安中市にある居宅介護施設・吉ヶ谷(よしがたに)(株式会社吉ヶ谷)に対して、群馬合同労組は抗議の宣伝行動を行った。用意したビラは、12月20日付のブログの記事をビラにしたもので、「吉ヶ谷を許さない!組合差別のパワハラでメンタル発症!」との見出しだ。

 まずは朝8時に安中市役所に集合、市役所前の通る車にボードを掲げながら、市役所に出勤する市の職員にビラを配布した。関心は高く、雨の中だったが、ほとんどの職員がビラを受け取って読んでいた。10月26日にも吉ヶ谷に抗議するビラを配布しているので、挨拶をして受け取ってくれる職員が多い。

 市役所前を通行する車も、みんな注目しているのがわかる。

 市役所の次には二手に分かれて、吉ヶ谷の秋間本所と磯部支所へのビラまきにとんだ。職員は早めに出勤するので、到着が少し遅くてビラはあまりまけなかった。前回は外に出てきて写真を撮ったり、怒鳴ったりしていた看護師Mも今日は出てこない。ブログの記事が効いたのだろうか?田村和子社長を見つけて組合員が「あんたが社長か?」と聞くと田村和子社長は「今日はお勝手のおばさん」と答えたらしい。社長ではない、と否定したのか、社長だと認めたのか、微妙で絶妙な返答に組合員が妙に感心する。いずれにしても、多くの職員がブログを見て注目している。今や安中市民注目の的である。職員だけが知らないのは恥ずかしい。

 同じ12月22日、群馬県労働委員会から、不当労働行為救済申立事件(令和4年第1号)吉ヶ谷事件の答弁書が届いた。大慌てで作ったのが伝わるものだ。代理人は、前橋の足立法律事務所・永木弁護士。

 申立て(請求する救済内容)に対する答弁は「いずれも認められない。」と全面的に争う意思を表明し、「但し、今後は対面方式を基本として団体交渉に応ずる用意がある」と団体交渉には応じるとした。

 不当労働行為を構成する具体的事実等に関しては、「令和4年9月20日に田村が清水と電話で話したこと及び田村が清水との会話で「事件になる可能性がある」「傷害かもしれません」といった旨の発言をしたことは認め、その余は否認する。令和4年9月13日に発生した、A組合員から利用者に対する(肉体的ないし精神的)暴行について「事件になる可能性」があると発言したものであって、同暴行を契機として異動を命じたのであるから、本件配転は申立人の組合通告を原因・理由とするものではない。」と主張した。

 まず、答弁書が指摘する田村智専務の9月20日の発言で、ひとつ大事な発言が抜けている。

田村「これ、事件になる可能性があります」

清水「うん、事件になるんだったら、なったでしようがないですけども」

田村「しょうがないんですね、わかりました。事件にいたします。…」

 これを抜かしてもらっては困る。そしてこの発言から一夜明けて翌朝出勤前一番の電話で、A組合員に対して、職場である磯部支所ではなく、秋間本所に来るようにと田村専務から通告される。そこで田村智専務は「労組の話されて、勤務するなら勤務してもらってもいいけど、とんでもなく厳しくなりますよ、今度はね。事件を起こしたんだからね。」と通告し、あわせて配置転換を命じた。

 配置転換・異動に関して言えば、吉ヶ谷は前日にA組合員に対して解雇通告を行い、職場の同僚に対しても、A組合員は「辞めた」「解雇された」と言って、A組合員を外したシフトを作り直していた。組合に解雇撤回を要求されると、解雇通告の事実を認めず、撤回せず、解雇するとして組みなおしたシフトはそのままにして、異動を通告した。そして「あらたまるまで」として無期限の専務の監視の下での勤務=「研修」を強制した。その結果が、「廊下を走った」と指導書が連発され、職場全体で「虐待犯」として扱われ、差別される現実である。これ全体がとんでもないパワハラである。

 答弁書では「同暴行を契機として異動を命じた」としているが事実ではない。「暴行」は事実ではない。この時に専務が問題にしたのは、認知症があり尿道カテーテルをしている利用者に対する介護事故である。A組合員は入浴後の尿道の管を固定する処置の応援を頼まれた。暴れて同僚のメガネが飛ばされたり、つばを吐きかけられたり、たいへんだった。この時に利用者が腕から出血して鼻血を出した。3人で押さえつけたのが暴行である、虐待であると専務は決めつけたのである。調査結果も出ていないのに(調査しても「暴行」の事実は認定されていない)、介護事故を暴行と決めつけ、解雇を通告し、組合から解雇撤回の要求を突き付けられて、異動を命令したのである。「(肉体的ないし精神的)暴行」などと書いてごまかしているが、「傷害事件にする」と専務が組合に言ったように、肉体的暴行・虐待と決めつけての解雇通告であり、異動通告だったのだ。肉体的暴行がないのであるから異動には理由がない。組合員の追い出しのための監視・いじめの異動なのである。

 田村智専務は組合からの解雇撤回要求の翌日にこう言った。「(解雇に納得)できない人はいるけれども、納得せざるを得ない状況っていうのもけっこうあって、申し訳ありませんでしたって、退職していく人も中にはいるわいね」。吉ヶ谷では、こんな理不尽で退職させられた人がたくさんいたのだろう。こんなことはもう繰り返させてはいけないのだ。

 吉ヶ谷で12月23日、賞与が支給されたそうだ。採用面接時と全然話が違うとの不満の声が上がっている。処遇改善加算の税金が元手である。処遇改善計画の疑惑も広がる。群馬合同労組はすべての介護・福祉・医療労働者と連帯して勝利まで闘う。

関東・甲信越の相談窓口 群馬合同労働組合090-9016-0272東京・神奈川・千葉・埼玉・群馬・栃木・茨城・長野・山梨・静岡・愛知・新潟・福島・宮城…

秋間本所前
秋間本所前
磯部支所
市役所前

ビラの元記事はこちら

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください