群馬バスに16項目の要求書。不当労働行為をうち破る勝利へ追撃。

群馬合同労組は、2月13日付で群馬バスに対して要求書を提出した。要求項目は16項目にのぼる。いつも時間切れで終わるので、「最低3時間の十分な時間を確保されたい」と申し入れた。群馬県労働委員会に不誠実団交で救済を申し立てているので、どう回答するか注目している。

 

項目をいくつかピックアップする。

 

  • 貴社従業員で組織する他の二つの労働組合と同様に、群馬合同労働組合の組合掲示板を各事業所に設置すること。

 

群馬バス労働組合にも交通ユニオンにも組合掲示板がある。組合差別の不当労働行為をしないというのなら当然組合掲示板を群馬合同労組にも用意しなければいけない。

 

  • 互助会の強制加入をやめること。脱退の自由を認めること。

 

群馬バスは雇用契約書の誓約事項に「互助会に加入いたします」と書き込んであって、これで雇用契約を結ぶ。そして毎月3,000円が自動的に控除される。会社が同額を負担するが、会費のほとんどは毎年の社内旅行に使われる。北陸に一泊で一人当たり7万円くらいの予算だと思われる。それがどうも不透明。平日でしょ?自分の会社のバスでしょ?慶弔見舞金もあるが、自分で貯金した方が全然得だ。時給800円の賃金しか払ってないんだから脱退の自由を認めろ。

 

  • 待機所から停留所までの移動時間について、中休扱いとしている取扱いを是正されたい。

 

「中休」というのは終点時間と始発時間の間の時間などを指すが、群馬バスはこのいわば待機時間というべき「中休」を原則休憩時間と規定している。要するに賃金を払っていない。さすがに無理があるので、「中休」を2分の1の時間にして労働時間としている。

この待機時間が長いときは、バスは待機所にいったん移動して待機してから、また出発時間に始発の停留所に戻るという運行をする。ここで停留所と待機所との往復移動の時間は明確に実車の時間なのだから、「中休」にするのはおかしい。不払い労働ではないか?

 

  • 安全講習を中休時間、解放時間に受講させる取扱いを、業務時間内に受講させるように是正されたい。

 

当然ですね。

 

  • 関東運輸局のホームページに、貴社に対する行政処分の情報が記載されている。それによると2018年(平成30年)1月30日付で「輸送施設の使用停止 20日車」の処分、概要は「平成29年7月19日、法令違反の疑いがあることを端緒に監査を実施。2件の違反が認められた。(1)事業計画の変更認可違反(道路運送法第15条第1項)、(2)運転基準図の記載事項の不備、運転者への指導義務違反(旅客自動車運送事業運輸規則第27条第1項)」とある。それぞれその内容について説明すること。

 

群馬バスは2018年1月30日付で関東運輸局から行政処分をうけて公示され、関東運輸局のホームページで公表された。主な違反は「事業計画の変更認可違反」というもので許可を受けずに事業計画を変更したという重大な違反だ。

 

 

問題は、このきっかけとなった2017年7月19日の監査。

群馬バスはこのあと7月25日に「夏季の総点検の再確認」なる榛名営業所長名の文書を出し、営業所の運転手に回覧、各々なつ印を求めたのだが、そこには「(群馬合同労組O組合員の)先月の経路間違え、携帯電話使用により、群馬運輸支局の厳しい監査が入り、隅々までチェックされましたので、今後は、いろいろな指導を行わざるを得ません」と、自らの責任をほおかむりして、すべてO組合員のミスの責任にしてさらし者にした。そもそもこのミスさえも停職7日の懲戒処分にするようなものではないことを労働委員会で完全に明らかにしてきた。

群馬バスはすべてを明らかにせよ。不当労働行為の上塗りを許さない。

 

  • 貴社は…「具体的には、今年の6月に高崎アリーナで開催されたバレーボールの「FIVBワールドリーグ2017高崎大会」において、外国チームの輸送業務に携わる状況が生じています」と回答したが、「FIVBワールドリーグ2017高崎大会」の外国チームの輸送業務に携わるにあたって、国から「テロ対策の徹底について」とのことで、「テロ行動等を行う過激組織を想定した」雇用契約書の「新たな規定」を設けるように指示や指導があったのか否か、回答されたい。また国からの指示や指導がなかったならば、「テロ行動等を行う過激組織を想定した」雇用契約書の「新たな規定」を設ける必要性を、誰が、いつ、どこで、どのような理由で、提案したのか、明らかにされたい。
  • …雇用契約書の「テロ行動等を行う過激組織を想定した」雇用契約書の「新たな規定」を設けることを決定した2016年12月頃に、「テロ対策の徹底」のために貴社が行った対応をすべて明らかにされたい。

 

群馬バスは2017年4月以降の雇用契約書すべてに「誓約事項」として「日本国憲法施行の日以後において、日本国憲法又はその下に成立した政府を暴力で破壊することを主張する政党その他団体を結成し、又はこれに加入いたしません。」、「日本国憲法施行の日以後において、日本国憲法又はその下に成立した政府を暴力で破壊することを主張する政党その他団体の傘下、下部組織又は影響下にある組織に加入いたしません。またそれら組織の構成員又は支持者と契約行為はもとより、関与、接触いたしません。」という規定を新たに付け加えた。これは明らかに群馬合同労組分会ができたことに対して「あれは過激派。入ったり付き合ったりしたら会社にいられらくなる」という不当労働行為として行ったのは明白で、現在労働委員会で争っている。追いつめられた群馬バスは、あさはかな言い逃れに必死なのだが、言い逃れは許さない。

 

 

一方群馬合同労組と組合員に対する悪口、誹謗中傷、イジメの書き込みし放題だった「爆サイ」の群馬バススレッドだが、いますっかり群馬バス内部からの書き込みがなくなった。

会社の指示があったと思っていたが、2月5日付で「インターネットトラブルの防止について」という社長名の「達示(たっし)」が掲示されたそうだ。

「無料通話アプリなどでの悪口や仲間外れ等の嫌がらせ行為の禁止」

「インターネット(コミュニティサイト、掲示板及びSNS等)を使用した当社、役職員、顧客及びその他第三者への犯罪行為(誹膀中傷、名誉棄損、信用棄損、脅迫等)及び不法行為の禁止」

「インターネット(コミュニティサイト、掲示板及びSNS等)を使用した当社、役職員、顧客及びその他第三者の情報漏えいの禁止」

…などをあげ、違反した場合は就業規則に則り、「厳格に処分する」とあるそうだ。

これまで、このスレッドで群馬合同労組組合員に対する悪口を書きたい放題だったのを知らなかったとでも言うのだろうか?さんざん書いてきて、それで黙る方も黙る方だが。

群馬バスは労働委員会で立場が危うくなると手のひらを返したように、こうなのだ。返す刀で群馬合同労組への一発逆転を狙っている。組合つぶしを許さず、団結して闘おう。

外国人労働者の雇止め解雇を許さない!

外国人のAさん、Bさんが、雇用先のCから昨年末で紙切れ一枚、問答無用で雇止め解雇された、納得がいかない、ということで、日本人のBさんの奥さんから、群馬合同労組に相談の電話があった。すぐに会って話を聞いた。

Aさんは日系2世、雇止め解雇されるまで、大手の工場の請負職場で4年以上も働いていた。Bさんも1年数ヶ月。

Aさんは職場では仕事上なくてはならない存在だった。問答無用の雇止め解雇など思いもよらなかったという。どうも職場の労働者の現場責任者に対する反感が強く、さまざまな形でボイコットがおこり、Aさん、Bさんがリーダーだと見られたようだ。完全なでっちあげだ。見せしめでもあっただろう。

 

どうも誤解されているようだが、有期雇用の労働者だからといって、契約終了だからといって、簡単にクビを切っていいわけではない。労働契約法の「5年ルール」(今年の4月から有期雇用をくり返して5年以上になる労働者には「無期転換申込権」が生じて、雇用主はこれを拒否できなくなる)でも、これを回避するためにこれが発生する今年の4月の前に長い労働者を解雇・雇止めする企業・法人が増えているが、これも誤解だ。

 

「雇止め法理」というものがある。民法上の原則では、有期労働契約は定められた期間が満了すれば、契約を更新しない限り契約関係が終了し、使用者は更新しないことについて特段の理由を必要としていない。しかし、裁判では、有期労働契約であっても、一定の場合には解雇権濫用法理が類推適用され、合理的理由のない雇止めが無効と判断されてきた。この判例法理を「雇止め法理」という。実は5年前の労働契約法の改正で、「5年ルール」とともに、この「雇止め法理」が労働契約法19条として条文化されたのである。

 

ついでに、ここでいう「解雇権濫用(らんよう)法理」というのは、”合理的な理由の存在”と”解雇にすることが社会一般的に見てしょうがない状況”という2つから成り立つ。「合理的な理由」というのは、業務成績の著しい不良・病気やけが治癒後の労働能力の喪失、業務命令に背いた・職場規律の違反行為・重大な経歴を偽った・会社の業務を妨害した・無断欠勤などの職務懈怠、職種の消滅による解雇・経営不振による解雇、などである。

 

要するに、こういった具体的な理由がなければ、雇止めだって違法な解雇であるということだ。

 

今回のAさん、Bさんのことで、外国人労働者がいかに簡単にクビにされ、使い捨てにされているか、が身にしみた。そして、こういう外国人労働者を日本の労働組合が守らないこと、群馬合同労組のような国籍や民族に関係なく、いっしょに闘う労働組合をさがすことがいかにむずかしいことか、もよくわかった。怒りをもち、ともに闘う気持ちをもった外国人労働者がたくさんいることも確信した。

 

群馬合同労組は、Aさん、Bさんの雇止め解雇を必ず撤回させる。

C社は、群馬合同労組の要求書に対して、団体交渉の期限前日に「回答書」を送付して、“Aさん・Bさんは他の職場を紹介したのに、雇用保険をもらいたいと言って、解雇をのぞんだ”“会社はその希望に添っただけで、本当は解雇ではなく「自己都合退職」だ”“「解雇」を「自己都合」に変更して、雇用保険ももらえないように手続きする”“Aさん・Bさんがみんなを扇動して生産が止まった、損害賠償請求も検討している”“団体交渉はやる理由がない”と回答してきた。

 

おもしろいじゃないか。みなさん、またしてもブラック企業との闘いが始まりました。応援をよろしくお願いします。