吉ヶ谷の組合つぶしを許さない!労働委員会で証拠が明らかに!
組合員へのパワハラを許さない!
安中市の小規模多機能型居宅介護施設・吉ヶ谷(株式会社吉ヶ谷)における、群馬合同労組分会の闘いが続いています。昨年9月に介護中の事故をきっかけに解雇通告を受けたとAさんから相談があり、組合に加入してもらい、解雇撤回の要求を出しました。最初の電話で要求を伝えると、解雇通告を行った当人である田村智専務は「じゃあ事件にします」と言って、事故を「虐待」「傷害事件」として、警察と安中市に対して通報しました。またその翌日からA組合員を突如磯部支所から秋間本所に配転を命じて、「指導」と称するパワハラが始まりました。A組合員は適応障害を発症して現在休職しています。磯部支所ではB組合員が負けずにがんばっています。
群馬合同労組は、一連の吉ヶ谷の組合・組合員に対する対応は、組合差別・組合つぶしの不当労働行為であるとして、群馬県労働委員会に救済を申し立てて闘っています。労働委員会での訴えをまとめます。
解雇通告は違法・パワハラ!
A組合員に対する解雇通告は違法であり、立派なパワハラでした。理由とされた介護処置中の事故で、手の皮が剥離するけがを利用者さんが負ったのは事実であり、暴れて暴力をふるう利用者さんに対してA組合員が暴言を言ったのも事実、11月末に安中市から心理的虐待にあたると認定され施設が指導されたのも事実です。しかし、反省し誓約するA組合員に対して理不尽な解雇通告を行ったことは明らかな違法解雇でした。また調査結果も出ないうちに、吉ヶ谷はA組合員が利用者に暴行したかのように扱いました。吉ヶ谷は、これまでも気に入らない職員、正論をいう職員を同じように職場から追い出してきたのではないでしょうか。
指導と称してパワハラ!
団体交渉を開いて解雇通告を撤回してくださいという組合の要求に対して、吉ヶ谷は団体交渉を引きのばし、解雇通告を行ったことを認めませんでした。そしてA組合員を配置転換して専務の常時監視下におき、「指導」と称して、いじめのような理不尽な対応を行ったのです。
田村智専務は、A組合員が組合に相談して加入したのは「会社に敵意を持っている」、介護中の事故は「暴行」、「会社がつぶされる」、「勤務してもらってもいいけど、とんでもなく厳しくなる」などと言いました。そして、配置転換して、新しい職場ではあたかもA組合員が利用者に暴行したかのように印象付けられ、「指導」と称して、施設管理者補佐のC看護師といっしょになって、仕事を与えず立ちっぱなしにする、無視をする、応援を探しに走ったら「走って利用者を驚かせた」と「指導書」を続けて出す、などの不当な扱いをしました。虐待改善計画書に「元職員」と、すでに退職したかのように書きました。そしてついにA組合員を適応障害で働けない状態に追いやりました。職員会議では、田村和子社長はA組合員のプライバシーにかかわる診断書と休職届を全員に回覧してみせました。
介護の応援を頼みに走ったら「指導書」!
例えば「指導書」の件は、こんな具合です。組合との争議になって以来、秋間でも磯部でも組合員が応援を呼んでも誰も来てくれないことが増えました。A組合員は介護中に応援が必要になって、手伝ってくれる職員を探しに走りました。それをC看護師が見とがめました。C看護師は、応援が必要な時は大きな声出して、『すみません』と呼べばいいという指導を行い、A組合員はわかりましたと答えました。ところが、すでに指導書が用意されていたかのように、直後に、田村智専務とC看護師によって、「指導書」が交付されました。「利用者を驚かせた」とありますが、現場でそのような指摘は行われていません。C看護師は現場でA組合員が反省の弁を述べているのを聞いているにも関わらず、「反論する余地がない」「これ署名お願いします」「指導されてることもわからないの?それ重症だよ。」「ダメだよって言われて何も言いませんってどういうこと!」などとA組合員を責めました。
組合差別・不当労働行為の証拠
労働委員会の中で、田村智専務が代理人弁護士に宛てたメールが証拠として出されました。組合は職場の問題に関して要求書を提出して改善を求めてきました。それは有給休暇を取得させること、冷暖房を効かせて適正な室温にすること、食品用ビニール手袋ではなく介護用の手袋を使用させること、休憩時間を確保すること、など当たり前の要求でした。しかし吉ヶ谷は、磯部支所ではB組合員を中心として「指導事項を守らないという職場の雰囲気」になっているといい、組合員と「比較的仲のよい」職員を複数名の名前をあげ、理由もなく「業務不熱心」「様子を見たい」として専務の監視下の秋間に配転し、逆にB組合員の「指導」に秋間のC看護師を送り込もうとしていたことが明らかになっています。このメールがショックで職員が退職しています。
そして磯部支所では、現在看護師が退職して配置のない状態にあります。看護師がいないと、利用者の薬の管理と配薬などができません。看護師の資格を持った職員がいるにもかかわらず、その職員を配置するのではなく、C看護師を磯部に派遣しようとしています。あくまで組合員を指導と称したパワハラでB組合員を追い出そうとしています。
多くの職員が会社と経営者の田村一族に怒りと不満を抱いていますが、長い間理不尽な労働者支配がまかり通ってきたのでなかなか声をあげることができません。群馬合同労組の闘いに静かに注目し期待をしています。
ナースコールのスイッチを切る、撤去するなどの虐待疑い…
吉ヶ谷では、田村和子社長がナースコールのスイッチを切るという虐待疑いが起こりました。磯部の申し送りの場で、社長本人がそうする以外にないと話しています。虐待の疑いで安中市の調査が入ると、今度はナースコールを撤去してしまいました。組合がそれも虐待に当たるのでもとに戻すように要求しています。職員をパワハラで追い出そうとする施設では利用者の安全も守れません。
労働委員会で謝罪と補償を求める!
群馬合同労組は、群馬県労働委員会に不当労働行為救済の申し立てを行っています。A組合員の組合加入通告を行って解雇通告の撤回を求めたら、A組合員の不当な配置転換を行い、A組合員に対して組合差別のパワハラを行って、適応障害発症に追いやりました。これに対する謝罪と補償を求めています。また吉ヶ谷が、コロナ感染対策を口実にして団体交渉を引きのばし、オンラインでの交渉にしか応じなかったこと、オンラインをいいことに第三者を同席させていたなどの不誠実交渉について救済命令を求めています。組合通告に対しても、追い出せば勝ちだと言わんばかりに、組合差別のパワハラを繰り返している吉ヶ谷を許さず、責任を取らせる決意です。皆さまのご理解とご支援をお願いします。