上州貨物自動車と団体交渉!群馬合同労組VS「群馬合同労組」元役員

29 12月 by gungoroso

上州貨物自動車と団体交渉!群馬合同労組VS「群馬合同労組」元役員

 上州貨物自動車株式会社との第1回団体交渉が開催された。

 当該のA組合員はハローワークでこの会社のタンクローリー運転手の求人募集を見て応募、2020年6月から高崎営業所に就職し、3カ月の試用期間を経て、雇用期間の定めのない正社員として採用された。賃金は年俸制で月額40万円。労働条件は悪くない、ただ所長がワンマンで、そのやり方に強い怒りがあるという。A組合員は、出発前の車両点検の時間が10分しか与えられず、それでは不安なので早めに出社して車両点検や出発準備を行っていた。すると高崎営業所小林所長は出社時間前に車に触るなと言い、これを繰り返したとして出社指定時刻10分前より早く構内に立ち入ることを禁止した。それから一年になる。

 相談を受けて、雇用契約書をA組合員に見せてもらった。すると、最初の雇用契約書が「試用期間労働契約書」という名前の有期雇用契約になっている。そして一番下に注意書きとして「秘密事項につき社外漏洩・コピーなどは厳禁とし、漏洩行為者は懲戒処分と違約金200万円以内を請求する」と書いてある。自分の労働契約書に記載した労働条件が秘密事項だなどとはびっくりだ。

 さらに驚いた。2022年3月の雇用契約書(年俸制だから一年ごとに雇用契約書を作り直すそうだ)には、契約期間が突然1年の有期雇用に変更されている。「これ、OKしちゃったの?」と聞くと、「いや、気づいてませんでした」との返事。もちろん、何の説明もされていない。年俸制で、この査定で給料が下がるからという説明があり、仕方なく署名捺印しただけとのことだ。これは詐欺ではないか?

 それと給料明細を見ると、基本給が1万円下がっている月がある。事故をしてしまうと月1万円を何回か引かれるのだそうだ。それが基本給の減額という形になっている。おかしい。

 第1回団体交渉は2022年12月26日、高崎市産業創造館の小会議室で行われた。出席者は会社側は、小林修高崎営業所長、萩原太田営業所長、新潟からやってきた朝妻太郎弁護士(一新総合法律事務所)、組合は清水委員長、K書記長、A組合員。

 会社は、当初コロナ感染拡大を理由にオンライン団交を主張したが、組合は認めなかった。会社は出席者を3人に限定することを要求。組合も妥協してせめて5人にしろと言ったが、やはりコロナを理由に認めなかった。よほどコロナ感染がこわいのかと思ったが、会社が予約した会場は「小会議室」。隣に大きな会議室が空いているというのに。そして感染対策でドアを開けたまま団体交渉をやるという。何がこわいのか?

 さらに予約している時間が1時間。要求項目だけで大きくは7項目あり、数字の説明も求めている。求めていたのに、就業規則、賃金規程、36協定書の写しの事前交付、事前回答もない。1時間では足りないと通知していたのに、「必要がない」と1時間しか予約していなかった。延長させて2時間になったが誠実さのかけらもない。

 A組合員の加入通知を行い要求書を提出すると、小林修所長は、A組合員の出勤から点検の過程をビデオ撮影するという行動に出た。こんなことをやるのはA組合員一人だけ。不当介入、不当労働行為だ。

 追加要求書を出して、基本給の一方的減額について、労働基準法違反を通知し説明を求めた。これだけは、「事故賠償反則金」であり、労使協定があり、労基法違反ではないとの回答が、なぜか事前に届いていた。もちろんA組合員は知らない。しかし回答書に添付された「賃金一部控除に関する労使協定書」がまた驚きだった。2014年10月付のこの協定の当事者は上州貨物自動車株式会社代表取締役(当時)と、「運輸労連・群馬合同労働組合高崎支部支部長」(当時)なのだ。

 何より「群馬合同労働組合」って他にあったんだというのが驚きだったが、これが毎年「更新」されて8年もいきていること、組合が名前を変え、解散しても労使協定がいき続けているのも驚き。そして団体交渉で会社側代表で向き合っている小林修所長が、元群馬合同労組役員で、自分が委員長の時に合同労組を脱退して運輸労連傘下の単組となり、自ら執行委員長となり、3年前には自分で組合を解散して、高崎営業所長になったという経過も驚きである。

 団体交渉の内容について、ポイントだけ報告したい。

 期限の定めなしの雇用契約を、2022年3月に従業員全員について、一年の有期契約に変更した。これに際して、全員に変更について説明をして、了解してもらったという前提で雇用契約を締結したとの回答である。困ると言った人はいないという。それは説明してないからだろうと組合は言うが、そんなことないと所長は否定した。現にA組合員は知らなかったのに、である。説明したというなら証拠を出せ。

 来年度の人員削減ないし入替え計画については、「社内機密事項ゆえ回答は差し控える、ただ異動はありえる」との回答。社内機密事項ゆえ回答しない、などとは元執行委員長が聞いてあきれる。

 年俸制について、規定は存在しないとの回答だ。

 A組合員の年俸が下がっている理由としてA組合員の始末書や事故報告書、不適合報告書を列挙した。役員の中で人事考課表というのがあり、上がることはないが、100点満点中80点以下については3%の範囲で減額するという。

 誠実な交渉を行うには、就業規則・賃金規程・36協定書の事前交付は不可欠である。しかし、会社は「所定の場所に就業規則等を備えおいております」と事前交付を拒否した。「所定の場所」とは「休憩室」を指すらしいが、要求書提出以降、A組合員が出入りする夜間は休憩室にカギがかけられてしまった。それで団体交渉の前にA組合員に昼間の時間に出社して備え付けの状況を確認してもらった。すると36協定の掲示がない。労使協定の掲示もない。掲示していないじゃないかと言ったら、所長がゴソゴソ探し出して出てくるのに20分かかった。この点を質すと朝妻太郎弁護士は、開示を求められて拒否したものではないので問題ないと回答した。ふざけるな!と書記長の怒りが爆発する。

 労働者代表の選出について、A組合員は誰が労働者代表なのか知らなかった。36協定書を提示させてはじめてわかった。民主的な手続きが行われていないので違法だ。所長は私は関与していないので知らないという。3年前まで労働組合の委員長だった小林修氏が組合解散してこんどは所長になった。群馬合同労組に説明を求められて、現在は存在しない労働組合との労使協定書を出してくる。就業規則等には、A組合員の「試用期間労働契約書」と同様に「秘密事項につき社外漏洩・コピーなどは厳禁とし、漏洩行為者は懲戒処分と違約金200万円以内を請求する」のような脅しが書かれている。こうした書類の持ち出しの嫌疑も理由としてA組合員は出社時刻10分前以前の構内立ち入りを禁止された。この会社と職場、労働条件は闇に閉ざされている。これに小林修所長の恫喝支配である。たくさんの労働者が嫌になってやめている。

 残業代について。労働時間の管理はタイムカードで拘束時間で行っている。残業が出ないように管理している。残業が出そうならば振替休日を入れて残業が発生しないようにしているとの回答だ。しかし、A組合員に過去に残業代が支給されたことが明細に残っている。これについて計算根拠の説明を求めた。そうしたら時間と会社の計算結果が合わない。だから事前に回答しろと言ってるんだというと、会社が慌てる。時給の計算方法を説明させると計算方法が間違っている。月の基本給を30.5日(30日と31日の月があるからということで…)で割って、8時間で割って、時給を出しているというのだ。30.5日ではなく、月の所定労働日(年間休日によって変わるが22日前後)で割るのが正しい。違法に時給単価が安く計算されているのだ。

 A組合員に対する差別的な処遇(出勤時間の10分前以前の構内立ち入り禁止)について。A組合員が出勤時間前の車両点検や作業を繰り返してきたこと、「社内機密」書類の持ち出しの嫌疑などから、ガバナンスの観点から処遇を行っている。パワハラではない。変更しないとの回答が行われた。

 そしてA組合員に対してだけビデオ撮影を見せしめ的に行っている件に関して、マフラーが脱落しかかっているA組合員の車両の写真を証拠として見せてきた。こういう車両の危険な状況を放置しているA組合員に問題があり、車両点検の指導のためにビデオ撮影を行っていると説明した。朝妻太郎弁護士はA組合員のような事例が発生している従業員はほかにいないのでA組合員だけビデオ撮影していると言った。

 証拠写真のマフラーの異常は、2022年11月10日に撮影した写真とのことである。これについて修理をしたのかと聞くとその日のうちに行ったという。小林修所長は、運航管理者であり、車両整備管理者でもある。驚いたことにA組合員はこのマフラーの写真も見ていなかったし、すぐに修理したことも知らされていなかった。

 よく話を聞くと、小林修所長はA組合員のタンクローリーが帰庫後に事務所前に止まった時に、マフラーの音の異常を感じて、音ががおかしいんじゃないかとA組合員に言ったという。A組合員からすると、去年マフラーの音がおかしいと小林所長に報告しても対策を取らなかったということがあった。A組合員は、暗くて点検もできない、後で見てみようと思っていた。翌日も早朝出勤で、10分の点検時間では見る余裕がない。そのまま出発してしまった。

 安全のためというならば、小林修所長は運行管理責任者として、車両整備責任者として、A組合員に明確にマフラーの点検を指示すべきであった。翌朝の出庫時に運行管理者に引き継いで、点検のチェックをさせるべきだった。危ないと自分で思ったならば、出発させてはいけない安全配慮義務が小林修所長にあったのだ。小林修所長はそれをやらないどころか、その後もA組合員に撮影した写真を見せて気をつけるように指導もしなかったし、修理の報告さえしなかった。

 そもそも車両点検に10分は短すぎる。それを指摘すると、小林修所長は、できます、と断言した。みんなできている、と。なぜできているとわかるのかと聞くと、「だってみんな時間通りに出て行ってますもん」という。はぁ?である。

 なぜマフラーの不具合と修理したことをA組合員本人に伝えなかったのかと小林修所長に質問する。すると、小林修所長は黙り込んでしまう。危機感をもった朝妻太郎弁護士が、私が回答しますとしゃべりだす。ふざけるな!黙れ!所長に聞いてるんだと!組合の怒りが爆発する。しばらく大声での怒鳴り合いが続き、会場の管理人から苦情が入る。

 車両点検については、最初にA組合員にマンツーマンで指導したのは小林修所長である。臨機応変に、と指導したので、臨機応変にやって時間通りに出ていくのだと、A組合員は理解した。点検項目は20数項目があり、すべてにチェックを入れる。タイヤだけでも8個ある。空気圧や傷がないか、きちんとやればそれなりの時間がかかる。大きなタンクローリーを何回も回るだけでも時間がかかる。あるバス会社では準備・始業点検は倍の20分取っている。ちゃんとやれば10分で終わるわけがない。だから、みんな「臨機応変に」やって、時間通りに出ていくのである。それがこわいから、A組合員は出社時間前に出社して余裕をもって準備と点検をしたのである。これを問題とし、小林修所長はA組合員の10分前以前の構内立ち入りを禁止したのだ。そして群馬合同労組に相談し加入して、要求書を出したら、見せしめのようにA組合員だけにビデオ撮影を開始した。車両点検をチェックするために行っていたと説明するが、その場で指導すればいいのである。こんなパワハラを行って精神的にも追いつめた。どこに安全配慮義務があるというのか?

 A組合員が怒りを爆発させる。「差別だろ!個人攻撃だろ!」「仕事が遅いだの言うだろうが!」「こんなことでは安全なんて保てるはずがないんだよ!」「(10分前まで出社するななんて)俺だけなんだよ!」と怒りを爆発させる。

 本当に許せない。「群馬合同労組」の面汚しだ。

 こんなクソ会社、クソ所長は容赦しない。徹底的に闘う。上州貨物自動車の労働者のみなさん、ついにA組合員の勇気ある決起で光が差し込んだ。いっしょに立ち上がろう!

関東・甲信越の相談窓口 群馬合同労働組合090-9016-0272東京・神奈川・千葉・埼玉・群馬・栃木・茨城・長野・山梨・静岡・愛知・新潟・福島・宮城…

One Comments “上州貨物自動車と団体交渉!群馬合同労組VS「群馬合同労組」元役員

  1. 昨年募集があり応募しようかと思いましたが、応募しなくて良かったと思える内容でした。
    知り合いが転職で悩んでましたが、行かなくて良かったんじゃないか?と感じます

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