群馬合同労働組合第17回定期大会議案

6 7月 by gungoroso

群馬合同労働組合第17回定期大会議案

 2022年7月3日(日)13時から高崎市総合福祉センター会議室にて、群馬合同労働組合第17回定期大会が開催されました。議長には若手が就任、大会の成立を宣言しました。総括・情勢・方針、決算報告・会計監査報告・予算案のすべての議案を満票で可決、昨年度と同じ執行部体制の信任、スト権も確立しました。

希望の家労働組合の若い執行部が総結集してくれ、動労千葉(永田OB会長)、長野・栃木・新潟からユニオンの仲間、地域の仲間などが集まってくれました。ともに闘う全国のユニオンからの心のこもったメッセージも多数寄せられました。加入書を携えて出席してくれた新組合員など、ほぼすべての参加者に発言をしてもらい、それぞれがすばらしいものでした。とりわけ希望の家労働組合の青年執行部の発言は感動的で、労働組合と団結の意味と展望について、重要な確認をすることができました。大会での発言内容について、追ってご報告したいと考えています。

 執行委員長が提案、採択された第1号~第3号議案を、少し直して、公開します。

第1号議案 総括

(1)はじめに

 今年2月24日、ロシア軍がウクライナに侵攻し、戦争が始まりました。すでに新自由主義政策は矛盾を拡大し、新型コロナのパンデミックが世界を襲っていました。今や、あらゆることが激しい激動を起こしています。

 岸田自公政権は、改憲と「台湾有事」参戦に向けて大きく舵を切っています。戦争を許して労働者の生活も権利もありません。しかし参議院選挙でもそれに警鐘を乱打する声は聞こえてきません。労働組合が戦争に反対して闘わなければなりませんが、そのような取組みをする労働組合は極めて少数です。

 群馬合同労組は、国鉄千葉動力車労働組合を先頭とする仲間とともに、戦争反対の闘いに参加して声をあげてきました。高崎金曜日行動を始め、あらゆる課題で、果敢に行動してきました。

 そしてこれらは、小なりと言えども、地域と職場に根差して、労働組合としての取組みを行ってきたからこそ力ある声になったと総括します。

 組合員〇〇人、1年間に行った執行委員会は25回。団体交渉は〇〇経営相手に全〇〇回、労働委員会6回(読売新聞足利西部店)、毎週の高崎金曜日行動などの宣伝行動、それ以外に参加した全国・首都圏・群馬各レベルでの集会や行動は60回、それに学習会や会議は40回。数字に表れない交渉や相談、発信や行動も多くあります。群馬合同労働組合全体の力での前進です。

 しかしまた、新しい激動の時代に、私たちは新たな飛躍を求められています。新たな挑戦をしなければなりません。本日の大会討論を通して、それをやり抜く力を作りましょう。

(2)群馬バス分会ストを中心にメーデーを闘う

 5月9日、群馬バス分会は全日ストを闘い抜きました。群馬合同労組は、このストライキに向けて5月1日のメーデーを高崎での集会とデモで闘い、労働者はともに立ち上がろうと訴えました。メーデーには、職場に100人で労働組合を結成した希望の家労働組合の仲間も参加して、ともに声をあげました。

 群馬バスのストの最大の問題は一時金・賞与の減額でした。群馬バスは、コロナでの業績悪化を理由に、2015年の群馬バス労働組合との労使協定でも年間24万円(夏冬各12万円)と明記した賞与を「餅代5万円」に減額しました。2021年夏は互助会として給与からレクリエーション費用として積み立てていた金を「餅代」と称して支給するデタラメさでした。

 希望の家労働組合結成の大きなきっかけも賞与の減額でした。ローンも抱えた労働者は生きていけないと退職者が出ます。残った労働者には過重労働と生活の圧迫が襲います。職場に労働組合を作って団結して闘う。これ以外に生きる道はないのです。

 そして問題は賞与だけではありません。群馬バスでは貸切の最低賃金補償が切り下げられたり、残業が減らされたりして、労働者を圧迫しています。一つの後退が、さらなる後退を招くのです。労働者は奴隷ではない。労働組合は闘ってこそ労働組合なのです。

 群馬バス分会のストライキは2019年以来3年ぶりでした。3年前はまだ労働委員会で争っている中で、抗議の意味が強いストでした。労働委員会で大きく勝利して不当労働行為を打ち破り、組織的問題も乗り越えて、実現した今回のストでした。そしてスト後に東京営業所の労働者が組合に加入しました。

 地域や業界に闘う労働組合の拠点を建設することが重要です。団結しなければ生きられない労働者に、団結して闘うことが可能なんだということを示して見せる必要があります。

 そのような取組みとして、5月1日のメーデーを集会とデモで闘いました。苦しい状況はすべての労働者が同じです。問題は闘う労働組合と団結を取り戻すこと。バス運転手や地域の労働者に向けて、労働組合が会社といっしょになって闘いや怒りを押しとどめている現状を弾劾しました。群馬合同労組といっしょになって立ち上がろう、労働基準法も守らない会社、パワハラや差別・分断を行う会社に対して、ともに立ち上がろうと呼びかけました。今このことは、決定的な意味を持っています。開始した呼びかけを飛躍的に強めていきましょう。

(3)読売新聞足利西部店(株式会社辰巳)の解雇撤回・職場復帰の闘い

 6月8日、群馬県労働委員会は読売新聞足利西部店(株式会社辰巳)の不当労働行為救済申立事件について、命令書の写しを交付しました。団体交渉拒否(不誠実交渉)で不当労働行為(労働組合法第7条第2号違反)を認め、文書を組合に交付することを命令しました。不当解雇については、解雇に合理性・相当性はないとしましたが、組合差別とは言えないとして、解決を他に委ねました。組合は、弁護士に相談して、裁判も辞さずに闘うこと、解雇撤回・復職を二つの柱に会社に要求書を提出して闘うことを決めました。団体交渉は7月12日に開催されます。

 新聞業界でも大きな変化が起こっています。スマホ・インターネットの普及によって、紙媒体での新聞は大きく購読を減らしています。新聞を支えていた広告収入も大きくネット広告に移行しています。販売店が経営危機に陥ると、広域経営で売り上げ拡大をはかる経営者が、経営を引き継ぎ、労働強化と賃金の減額を労働者に押し付けています。

 まさにこうした状況で、N組合員が組合に相談・加入したのが2020年年初でした。N組合員は契約の一方的な不利益変更に対してストライキで闘い、職場と業界を変革する闘いを開始しました。それに恐怖した会社が、N組合員が休日を間違えて無断欠勤したことに飛びついて解雇しました。

 本質的に組合排除の不当労働行為であることは明らかですが、賃下げと月給制を受け入れるならば解雇はしないとの姿勢を示したことから、労働委員会は不当労働行為とまでは言えないと判断しました。団体交渉で勝利しましょう。N組合員の大きな成長と自信を獲得したのがこの2年間の闘いでした。労働者は団結して闘って強くなる。これが私たちの展望です。

(4)建設労働者の闘い

 この1年の闘いで建設労働者の相談と加入が多数ありました。建設業界は、運輸業界と並んで、労働条件が悪い業界です。重大な労災が多い、危険な業界でもあります。最も業界の改善が求められているにもかかわらず、この二つの業界は「働き方改革」での改善が先延ばしにされています。国も経営者も、労働者や市民が死んでもなんとも思っていないのです。労働組合の組織化が問われています。

 全日本建設運輸連帯労働組合関西生コン支部は、まさにこの建設(運輸)業界で労働組合の力で業界を変革する画期的な闘いを行ってきました。今、政府・資本から激しい組合つぶしの弾圧・組織破壊攻撃を受けつつ、不屈に闘っています。

 群馬合同労組への相談は、メガソーラー発電所建設工事現場での外国人労働者の賃金未払いの相談、そして偽装請負の問題でした。

 建設業において、派遣や「人工出し」は違法です。建設業は、危険を伴う業務が多く、業務の数や種類も多くあります。専門的な知識や技能・経験をもって、指揮命令を自ら行う、道具も自分のものを使う、安全管理に責任を持つ、本来の請負でなければなりません。

 しかしながらこの業界は、仕事量も社会状況や経済状況の影響を受けやすく、季節的・気候的な影響も大きい業界です。また下請け構造が激しく、「一人親方」も多い。だから人手が足りなくなると下請を使った違法な派遣・「人工出し」が行われます。メガソーラー発電所建設などでは言葉が通じない外国人労働者も多く違法に使われています。言葉が通じないという問題は、安全上・工事管理上重大な問題になります。現場では、行き場のない労働者が奴隷のような扱いをされます。差別や虐待なども起こります。それが公共工事の現場でさえ起こっています。

 諸悪の根源はゼネコンです。またゼネコンと一体の国です。労働者の団結は重層する下請構造で分断され、問題があれば下請会社もろとも切って捨てられる。ここで闘う困難は、資本主義・新自由主義の中で団結し闘うという困難が凝縮されています。

 しかし、だからこそ労働者は生きるために立ち上がるのです。声をあげた労働者と組合がともに闘うこと、一人の闘いを大きな組織的な闘いに広げる力を作り出さなければなりません。

(5)非正規労働者・外国人労働者・女性労働者・障害のある労働者などの闘い

 戦後日本の雇用の基本は終身雇用でした。それに年功序列賃金と企業内組合がセットになっていました。これを政府と資本家階級が一体となって破壊した突破口が国鉄の分割民営化でした。民営化=全員解雇であり、3人に1人は残れない、と労働者に生き残り競争をあおって、労働者の団結を解体し、闘う労働組合を組織破壊するやり方でした。国が公務員に対してやって見せることで、日本社会はリストラの嵐に投げ込まれ、労働者の非正規化・無権利化、労働組合の無力化を一気に進行させました。それから35年。それが今私たちの立っている社会です。

 労働者の団結を職場に取り戻さなければなりません。しかし、労働組合は会社と癒着し、職場は正規と非正規が分断され、団結ができません。これを、労働者の生きるための闘いと一つになって、地域と職場に闘う労働組合を取り戻す。これが私たちの労働組合の課題です。

 その意味で、私たちは非正規職労働者の闘いを重視してきました。一つ一つの闘いの重要な前進を確認しましょう。

 館林のパチンコ店を展開する(株)あすかインターナショナルとの団体交渉では、シフト制の労働者にも有給休暇を取得する権利があることを確認させ、有給手当を適正に支払わせました。コロナ禍で最も救済されなければならないシフト制のパート労働者の闘いを支え、権利を勝ち取ることが必要です。

 外国人の派遣労働者の相談が多数ありました。コロナ禍で休業が続いて食べていけない。あるいは契約終了で同じような条件の派遣先を紹介できず雇止めする。派遣会社は、とうてい受けられない仕事を紹介しておいて、やめるのは自己都合退職だという。不当な差別やパワハラも後を絶ちません。労働組合が必要とされています。

 建設業の労働者の相談は、下請会社や一人親方の元で働く労働者が多く、不安定な非正規労働者です。そもそも雇用契約書を交わしている労働者は稀です。

 大手生命保険会社Z社を退職したB組合員は、障害者雇用で就職しましたが、上司による虐待で障害を重くして働けない状態になってしまいました。群馬合同労組に加入して要求書を提出。会社はパワハラの事実を認めませんが、労基署に申告して残業代を支払わせ、労災を認めさせる闘いを続けています。労働組合が、障害のある労働者といっしょになって闘う道を模索しています。

 このように、労働者が正規・非正規、国籍や民族・文化、さらには障害や性で分断されるのが労働の現場です。この状況は、とりわけ女性労働者に困難を強制しています。

 ○○を展開する(株)××のK組合員は、正社員として入社しましたが、スキルが足りない、あれが足りない、これがだめだと店長や指導担当からいじめを受け、退職するかパートに下げると面接で言われ、組合に相談・加入しました。適応障害を起こして苦しみましたが、団交を2回行い、会社を追いつめて闘っています。非正規社会の現実は様々な形で分断を強化し、正社員をも奴隷状態・無権利状態におとしめています。

 KS組合員は、非正規労働者として、ベイシア〇〇店の総菜コーナーで20年以上に渡って、働いてきました。組合員として闘うようになり、職場の仲間から労災や処遇、家族の労働問題までも相談をされるようになりました。交渉がうまく運ばないときには「要求書を出すから」と言って、管理職に要求をのませています。

 〇〇工業でパートで働いてきたM組合員は、パワハラを受け3月に不当な退職勧奨を受けて組合に相談・加入、団体交渉で闘い、自信をもって職場に留まり、がんばっています。

 また定年退職・嘱託再雇用に際して、不当に労働条件を切り下げられるなどの高齢労働者の相談も多くなりました。〇〇化学㈱のM組合員は要求書を提出して不当な労働条件切下げを2回に渡って撤回させて勝利しました。年金では生きていけない労働者が、働き続けなれば生きていけない状況があります。高齢の労働者も団結して闘わなければなりません。

(6)執行委員会の団結を中心に組合建設の前進

 多くの闘いがありました。重要なことは、一つ一つの闘いをできるだけ執行委員会で共有・議論しながら、団結して闘ってきたことです。一人一人の当該組合員の勇気ある闘いを中心にしながら、執行委員のみなさん、組合員のみなさんの支援と献身的な活動・行動への参加が支えてくれました。

 そして一つ一つの闘いや行動を、しっかりと議論して、時には激しく議論しながら真剣に闘いの方向性を模索してきました。時には取り返しのつかない失敗もありました。誤解や認識の違いがあると、会社との闘いにおいては致命的なことにもなります。真剣に議論を重ねることが重要です。そしてそのためには、執行委員会(組合会議)にしっかり時間を取り、議論を組織することが求められます。執行委員や組合員が、困難を押して、会議に参加して、積極的に意見を出して、真剣な議論が繰り返されました。合同労組、個人加盟ユニオンの難しさは、まったく違う業界・仕事の問題を、みんなで共有して、団結して闘うというところにあります。しかし、しっかりした議論で団結できれば、これは逆に組合の強化になります。

 そういう議論の中で、日常的に組合員との連絡・交流の場を作り、地域で闘える体制も作らなければならないという意見がありました。地域ごとに交流会を設定したり、担当の執行委員を決めて闘っていこうというものです。ぜひ実現しましょう。

 またこの一年、組合員の提案からユニオン学習会を始めました。労働時間の問題や残業代の問題など経験に基づいた実践的な学習会をやろうということになりました。こうした学習会と討論が実践的に群馬バス分会の闘いにもつながりました。さらに進めましょう。

 そして財政問題の解決に向け、一歩前進しました。具体的には、本定期大会の招集に当り、特別徴収金(特別カンパ)のお願いを発しました。組合員のみなさんに快く応じて頂き感謝します。

 非正規労働者や未組織労働者の相談を受けて労働組合として対応する仕事は極めて困難を伴います。労働組合に力があった時代には正規労働者が組織する大労組が基金を作り、合同労組・個人加盟労組を支えました。それがあるから争議も闘えたわけです。国鉄分割民営化で労使パートナーシップ路線の連合が生まれ、膨大な非正規労働者が過酷な現実に放置されています。こうした労働者を組織してともに闘うということは活動家の自己犠牲とボランティア精神なしにはできません。しかし、活動家も活動費と生活費を稼がなければなりません。組合員が増えれば増えるほど、活動が増えれば増えるほど、活動資金も時間も足りなくなります。

 群馬合同労組は、事務所も経費も活動費も、組合費では足りません。自己犠牲(自腹)と支援で成り立っています。やれるだけがんばるということで17年近くやってきました。しかし、組合費から専従費を出して、専従活動家がガンガン組織化と闘争を引っ張っていくというあり方を確立することが求められています。次の世代もその中で育成する必要があります。組合員も経済的に苦しい状況です。労働条件を改善して、賃上げを実現する、そのためにはストライキが必要です。しかしストをやれば賃金が入りません。それでも闘うという決意があって、はじめてストは仲間や支援の心を動かします。会社・資本は、兵糧攻めで屈服を迫ります。これを乗り越える力と財政基盤が必要になります。とても難しい問題です。しかし、組合財政の確立は労働組合を取り戻していく重要なカギでもあります。解決へ向けて議論が始まったことが決定的です。

 

第2号議案 情勢

 今年2月24日、ロシア軍がウクライナに侵攻し、戦争が始まりました。多くの兵士と市民が殺されました。核戦争に発展する危険性をはらみながら、戦争は長期化の様相を示しています。

 ロシア・プーチン大統領による軍事侵攻は絶対に許すことはできません。しかしこの戦争を考えるときに、アメリカ・EU・NATOの東方拡大戦略があることをはっきりさせなければなりません。

 第2次世界大戦後、東欧はいわゆる「共産圏」でした。ほとんどの生産活動は国家によって制御されていました。ところが、新自由主義の嵐は、旧東欧圏の「共産圏」をも崩壊させました。ベルリンの壁倒壊とソ連の崩壊から一気に資本主義・新自由主義の波に洗われたのです。米欧資本がここに資本を投下して、一気に弱肉強食の社会になります。汚職と腐敗にまみれながら、ごく一握りの成り上がりが米欧資本と一体化して、市場を独占していきます。政治的な不安定に乗じて、民族主義・排外主義があおられ、分断と憎悪が組織されます。ウクライナでも、ロシア語しか話せない地域の人々に、ロシア語を公用語として禁止するようなことが始まりました。2014年にはウクライナ国内で、こうして軍事的衝突が始まっていました。

 そうしてみると、ロシアの石油・天然ガス、社会インフラ、そして武器・弾薬という東欧圏の国家がロシア(旧ソ連)の支配と影響力から逃れられない状況を、この戦争で粉砕するという米欧の狙いは明らかだといわなければなりません。EU・NATOの東方拡大を続け、ロシア・中国の影響力を粉砕して、新自由主義の世界支配を維持・強化しなければならないのです。

 そして同じことは東アジアでこそ、激しく問題となっています。アメリカはGDPにおいて、数年後には中国に世界一の座を明け渡すとみられています。アメリカの意のままにならない中国がアジアで影響力を決定的に強化して、経済的にも軍事的にも台頭する。アメリカ的世界の終わりを意味するこの事態を、アメリカ・バイデン政権は座視してはいません。「台湾有事」が騒がれ、武力介入が語られています。日本は、日米安保政策を決定的に転換して、改憲、参戦の道に舵を切りました。

 7月10日に投開票される参議院議員選挙は、自民党の改憲を許すのか否か、とても重大な選挙となっています。

 しかしこれに危機感をもって警鐘を乱打する声は聞こえてきません。

 ゼレンスキー大統領がインターネットでつないで国会演説を行いました。これに抗議した野党はありませんでした。自民党といっしょになって、スタンディングオベーションで応えたのです。メディアを先頭に、ロシア・プーチンを悪魔のように言いながら、ウクライナ国旗を掲げてウクライナ支援、ロシア制裁を叫んでいます。これまで改憲に反対していた共産党まで「主権侵害には断固とした対応を」「有事には自衛隊の活用を」などと言って、ロシア、中国や北朝鮮に対する敵意をあおっています。危険な改憲と戦争は目の前にあると言わざるをえません。

 労働組合が、労働者の団結を組織し、資本と闘うことが重要です。

 戦争の危機をあおり、他国への憎悪をあおり、民族や国家の「団結」を煽動する、これに従わない者を排除し弾圧する。ロシアでも、ウクライナでも同じことが起こっています。

 ロシアでは戦争に反対する発言をした教師を生徒が録音して密告して、教師が解雇され、投獄されるようなことが起こっています。このような社会にしてはいけません。

 私たちは労働者階級の視点で、労働者階級の価値観と感性で、物事を見なければなりません。

 国鉄分割民営化から登場した連合は、労使のパートナーシップ路線を取りました。労働者の生活をよくするためには会社の好業績が不可欠だとしたのです。これが新自由主義を後押ししました。会社が好業績を上げるためにはリストラが必要、非正規化が必要、外注化が必要…労働組合は自ら分断を招いて、労働者は奴隷に等しく、何も声をあげられない。職場はパワハラ・セクハラやいじめが横行し、過労死しても当たり前のような地獄です。

 企業は「内部留保」という儲けをため込み、労働者にはびた一文分け前を与えない。

 労働者と会社は、パートナーではありません。取るか取られるか、非和解の関係なのです。労働者が楽になりたければ団結して闘って、会社から取り分を奪い取らなければならないのです。

 今、韓国では大宇造船で、非正規労働者が決死の闘いを行っています。6名が高空ろう城を行い、1名が自らを狭い鉄格子を溶接して自らを閉じ込めてろう城闘争に入っています。死を覚悟した闘争です。30パーセントも下げられた賃金の原状回復と民主労働組合を認めろという要求です。

 韓国では平均賃金がこの30年で2倍になったと言われますが、非正規労働者の生きていけない現実は何も変わりません。希望のない現場で、多くの非正規労働者が事故で虫けらのように命を落としています。AGC旭硝子の韓国子会社の労働者が旭非正規職支会を結成するやたった一ヵ月でメール一本で全員解雇。解雇撤回のろう城闘争は7年を超えました。労働者は資本家を相手に生きるための戦争を闘わざるをえないのです。

 世界は決して同じものでできているわけではありません。国家も民族も決して同じものでできているわけではありません。資本家階級・支配階級は、違うもの、対立するもの、搾り取るもの、すなわち労働者階級をうちに抱えています。しかもこの労働者階級の方が圧倒的な多数者です。だから、民族や国家を持ち出して、民族主義・国家主義・排外主義を煽り立て、これに屈服しない人々を「非国民」「過激派」と攻撃して、労働者の中に分断と敵対を作り出すのです。これで黙らされたときに戦争が始まるのです。

 大事なことは、労働者は、国境をこえ、民族をこえて、団結できるということです。私たちの組合の仲間にも外国人の組合員がたくさんいます。私たちは日本の非正規労働者の未来をかけて韓国の旭非正規職支会の仲間たちの解雇撤回闘争を闘っています。韓国サンケン労組を支援するために日本の労働組合・労働者が毎週不屈に木曜行動を行い、連帯と信頼関係を作り出しています。私たちは、戦争に反対したために解雇され投獄されるロシアの労働者に同情し、連帯したいと思います。ゼレンスキー大統領の国家総動員・徴兵と戦争に反対する多くのウクライナの労働者に連帯します。

 私たちは、かつての日本の歴史から、戦争に反対できなくなれば、おそろしい虐殺の世界が待っていることを知っています。次の戦争は間違いなく核戦争になります。何としても戦争を止めましょう。その力は労働組合の力です。職場・地域に団結と闘いを拡げましょう。組織を拡大し、力を手に入れましょう。

 

第3議案 方針

組合員の闘いに勝利しよう!

  • 群馬バスは賞与を全額払え!不利益変更するな!
  • 読売新聞足利西部店(株式会社辰巳)は解雇撤回しろ!職場復帰させろ!
  • 日本水陸両用車協会は解雇撤回せよ!
  • 業務スーパー(株式会社オーシャンシステム)はパワハラを認め謝罪しろ!
  • 〇〇生命は障害のある労働者への虐待を認め謝罪・補償しろ!
  • 株式会社東光は違法派遣を認め謝罪・補償しろ!
  • 〇〇工業はパワハラを認め謝罪しろ!時給をあげろ!
  • 滉洋会はパワハラを認め謝罪・補償しろ!
  • グリーン観光はパワハラを認め謝罪・補償しろ!

組織拡大に全力あげよう!

  • 職場と地域に分会を作ろう。仲間を増やし、組合員を増やそう。すべての職場に労働組合を。
  • 群馬バス分会を拠点に押し上げよう。賞与減額・労働条件切り下げを許さない。
  • 運輸労働者の闘いを広げ、仲間を増やそう。
  • 建設労働者の闘いと組織を広げよう。
  • 新聞配達労働者・新聞関連労働者の闘いと組織を広げよう。
  • 医療・介護労働者の闘いと組織を広げよう。
  • コンビニ関連労働者・コンビニオーナーの闘いと組織を広げよう。大阪地裁の不当判決弾劾。松本実敏さんの控訴審に勝利しよう。
  • JR労働者・JR関連労働者の闘いと組織を広げよう。
  • 派遣労働者・下請労働者などの非正規労働者の闘いと組織を広げよう。
  • 女性労働者の団結と闘いを広げよう。学び、ともに闘おう。
  • 外国人労働者の団結と闘いを広げよう。
  • 障害のある労働者の闘いに学び、ともに闘おう。

戦争絶対反対!

  • 改憲と戦争に絶対反対。
  • 基地強化・軍事演習に反対して闘おう。
  • 沖縄闘争を闘おう。
  • ヒロシマ・ナガサキ闘争を闘おう。8・6ヒロシマ大行動に参加しよう。
  • 労働者の戦争動員に反対して闘おう。
  • 職場から戦争に反対する闘いを作り出そう。
  • 歴史修正主義を許さない。戦争責任を追及して、アジア民衆と連帯しよう。
  • ヘイトと外国人差別・排外主義と闘おう
  • 群馬の森朝鮮人追悼碑反動判決弾劾!強制連行・慰安婦・関東大震災朝鮮人虐殺の歴史を消し去るな

闘える組織体制を!

  • 組合財政を強化しよう
  • 執行委員会体制の強化を
  • 学習活動を強化しよう
  • 労働組合弾圧と対決し、弾圧に負けない闘いを。不当逮捕には完全黙秘で闘おう。

国鉄闘争勝利!3労組共闘の発展を

  • 国鉄1047名解雇撤回!国鉄闘争の力で闘う労働組合取り戻そう!
  • 動労千葉の署名を集めよう!動労千葉の物販闘争を支えよう
  • 動労千葉の現場の闘いに学び連帯しよう!
  • 国鉄闘争とは何か、学習と理解を深めよう!
  • 関西生コン支部弾圧を許さない!
  • 11月全国労働者総決起集会の全力結集を!

国際連帯闘争の強化を

  • 韓国民主労総の闘いに連帯しよう
  • 旭非正規職支会支援共闘会議に結集し闘おう
  • 韓国サンケン労組を支援する会に結集し闘おう
  • サムチョクの火力発電所建設反対闘争に連帯しよう
  • 中国・台湾の労働者との連帯闘争を
  • ミャンマーの軍事政権を許さない!日本政府は軍事政権を支えるな!
  • ドキュメンタリー映画「太陽がほしい」上映会を成功させよう

原発と核に反対する闘いを強化しよう

  • 原発再稼働反対!3・11を繰り返すな!
  • 高崎金曜日行動の継続・強化を
  • フクシマの闘いに連帯しよう!汚染水の海洋放出絶対反対!
  • 反原発福島行動を支えよう
  • 原発避難者訴訟最高裁反動判決弾劾!国の責任を追及して闘おう!
  • 6人の青年の甲状腺がん国家賠償請求訴訟を支援しよう

共闘体制・支援体制を強化しよう

  • 合同一般労働組合全国協議会の仲間と団結して闘おう
  • 労働組合交流センターの仲間とともに闘おう
  • 三里塚闘争勝利!市東さんの農地を守ろう!
  • 群馬星野文昭さんの再審を実現する会とともに星野文昭さん獄死の国賠訴訟に勝利を。大坂正明の無罪・釈放を。

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