和解は決裂。とことん闘う。(中央タクシー地労委)

 2020年12月4日、中央タクシーの不当労働行為救済を求めた群馬県労働委員会で和解の協議が開かれた。委員のみなさんの和解に向けた熱意を受けて、いったんは群馬合同労組も和解を受け入れる表明をしたものの、最後に中央タクシーが無理難題を吹っかけてきたので和解は決裂した。それは「中央タクシーに関わる一切のネット記事の削除」「今後一切会社に関わる記事掲載や書込みをしない」という条件だ。組合はいったんは了承した。ところが、最後になって、書いたら解決金を返納すること、さらに一件につき〇十万円の損害賠償を支払うことを約束しろというのだ。「本件に関して」というのならまだわかる。これまで中央タクシーの悪事に関しては労働委員会でも救済命令が出されたし、裁判でも支払の判決が出ている。これを含めて一切合切、会社のことを書くな、書いたら〇十万円支払えというのだから、あきれてものも言えない。当該のT組合員には、申し訳ないが、わずかばかりの解決金のために譲れるものではなかった。何様だと思っているのか?

 ということで、この間の経緯をまとめて報告しておく。

 (これまでの経緯はこちらを参照のこと→ https://gungoroso.org/?p=2002 )

 現在群馬県労働委員会で救済を求めて争っているのは、T組合員が60歳の定年の誕生日を迎えた2020年1月、T組合員の嘱託再雇用を時給1000円のパートに切り替えたこと。T組合員以外に、正社員から定年で嘱託に移行する時に、労働条件を変更されたドライバーはいなかった。明白な組合差別である。

 さらに、その後新型コロナ感染拡大で休業が始まる中で団体交渉を拒否したことである。まだ非常事態宣言が出る前で、会社が営業を続けている中で団交拒否した。

 新型コロナ感染拡大が始まって、中央タクシーは雇用調整助成金の申請をして休業の労使協定を結びながら、その途中で営業所ドライバー全員の解雇を通告した。整理解雇4要件をかえりみない違法な解雇だった。

 当初、解雇撤回・地位確認も救済として申し立てたが、営業所がなくなってしまっては、長野への通勤か単身赴任しか期待できない。家庭の事情もあり、それはあきらめた。それで2~4月の給与を、減額されなかったものとして全額払えとの救済申し立てを行った。これは失業保険の給付額にも影響するのだから当然の話だ。大した額ではないが、解雇されたT組合員にしては大きな金額になる。

 営業所ドライバー全員解雇を通告したのと同じ4月13日に、割増賃金請求裁判の判決が前橋地方裁判所であった。判決は固定残業代の評価に関して非常に問題があるのだが、悪質な違法行為に対するペナルティーである付加金を合わせて100万円ほどの支払を命じるものであった。中央タクシーは控訴をした。仮執行宣言がついているにもかかわらず、会社は賃金分の支払をせず、T組合員は中央タクシーのメインバンクの差し押さえをして支払わせた。

 中央タクシーが控訴をしたことについて、組合は、解雇した労働者が続々と割増賃金を請求してくると恐れたのではないかとみている。案の定、落ち着いたころになって、中央タクシーは控訴を取り下げた。解雇された労働者は、未払残業代(割増賃金)がないか調べた方がいいと思う。ある程度の労働時間が証明できる材料があれば、労基署に相談に行ってみてほしい。

 この先、中央タクシーがどこまで持ちこたえることができるのか、危うい。しかし、どんな形になっても、会社が生き残り、労働者がその犠牲になるのは許せない。中央タクシーのような会社が数知れずあるに違いないのだ。だから、最後まで闘い抜いて、労働者の勝利の希望を握りしめたい。

 労働者は黙っていては生きていけない時代だ。一人では闘えない。群馬合同労組は一人でも加入できる個人加盟ユニオンだ。ぜひ気軽に相談してほしい。全国に仲間がいる。詳しくは、労働相談ドットコム( https://rodo931.com/ )へ。

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