12・27栗原工業ストライキ!

 

 

 

12月27日、群馬合同労組栗原工業分会・金井組合員は24時間ストライキにたち上がった。朝8時に組合員、支援共闘会議の仲間、11人が結集。会社周辺へのビラのポスティングを行い、門前でのスト突入・抗議集会を行う。

 

11月21日付で要求書を提出。①冬期一時金を1ヶ月分とすること②弁当購入者に補助している弁当代補助を弁当持参の金井組合員にも補助すること、の2点。さらに有休取得に応じて減額されていた「皆勤手当」の減額分を支払うことを団交当日に加えた。12月7日に夏に続いて第2回目の団体交渉。会社は社長と田中義信弁護士が出席。回答は冬期賞与5万円、弁当代補助は支給しない、「皆勤手当」減額分3万円は支払うというもの。納得できない、あらゆる手をつくして、要求貫徹のために闘うことを通告。そして再回答を求めた。しかし再回答はまったく前進のないものだった。組合としては、誠意のある対応であれば、妥協も視野に入れていた。経営状態がよくないこともわかっている。今後弁当持参者にも弁当代補助することで合意できれば妥協の余地はあると考えていた。しかし、会社は、こんな当然の要求にも誠意を見せなかった。

 

金井組合員の怒りは激しかった。一人親で、一時金が昨年から半分以下になったことで、ダブルワークを余儀なくされていた。社長や社長の母親から行われる嫌がらせもハラにすえかねていた。年末で厳しい状況だったが、自腹でストライキに立つ決意を固めた。

 

この決断を群馬合同労組の組合員、支援共闘会議の仲間は断固支持して、スト当日の結集となった。群馬バス分会の仲間は有休をとってかけつけた。労働者は、同じような思いをしてがんばっているのだ。たち上がる仲間がいればそこに希望と団結が生まれるのだ。泣き寝入りしてきた現実を、闘う労働組合の団結の強化と拡大で打ち破るのだ。群馬合同労組に加入して、ともに団結してたち上がれば勝利できることを示すのだ。

 

スト突入集会では、参加者がそれぞれの思い、怒りを会社にぶつけた。最初は金井組合員に車を敷地に止めるなとわめいた社長の母親も隠れてのぞいているだけ。出てきて話を聞け!という組合員の前に姿をあらわすこともできない。最後になって、同僚の年配者が出てきて、社長一族に代わって、車を敷地から出せという。組合員の抗議にあって、「あんたらはおかしい。会社からむしり取るなんて、労働組合じゃない」と言う。冗談じゃない。群馬合同労組がいつ栗原工業からむしり取ったというのか?誠意も見せず、払うものも払わないじゃないか。「おれは運輸労連の役員をやっていたんだ。会社がうまくいって社員の生活がなりたつんだ」と言う。なるほど。こういうことを言う人間が役員をやっているから労働組合が腐ったのだ。そしてこの人はしっかり自分は弁当代の補助を受けているのである。それでこういうことを言うのだ。

 

ストライキは労働者が置かれている現実をすべて暴き出す力がある。そしてさまざまな逆風を打ち返す力を労働者の中につくり出す。群馬合同労組は栗原工業分会・金井組合員ととことん団結して必ず勝利する。みなさん、ともに闘おう!

栗原工業分会スト決定!生活できる一時金を支払え!

 

栗原工業(伊勢崎市西上之宮町)は生活できる一時金(賞与)を支払え!

私たち群馬合同労働組合は、誰でもひとりでも入ることができる労働組合です。伊勢崎市にある金属溶接工場、有限会社栗原工業(伊勢崎市西上之宮町62-1 取締役・栗原秀之)で3年半働く金井組合員は、生活できる一時金などを要求して12月7日に会社と団体交渉を行いました。しかし栗原工業はとても納得できない回答を行いました。そこで群馬合同労働組合は栗原工業分会の抗議ストライキを行うことを決定しました。ぜひみなさんのご支援をお願いいたします。

一時金の減額によってダブルワークに

栗原工業は、従業員3人の小さな家族経営の金属溶接工場です。金井組合員は、3年前の春に栗原工業に就職。その時毎年の昇給と年2回の賞与支給を確認しました。
今年春、金井組合員は、有給休暇のこと、個人加盟の労働組合のことを聞いて、群馬合同労組に相談。組合に加入して、有給休暇の取得に関して要求書を提出して、会社に認めさせました。ひとり親で子供3人を育ててきた金井組合員からすると切実な問題でした。法律で決まっていることで、取得は当然のことです。群馬合同労組としては円満解決と判断していました。
ところが、今年の夏の賞与を会社は「工場の修理にお金がかかったので今回は出ません」の紙切れ一枚で不支給を通知しました。もともと12万円、10万円と出ていた賞与です。それもおりこんでの生活です。これは組合に入ったこと、有給休暇取得の仕返しか?こんなことは許せないと団体交渉を行い、分割で3万円の支給をさせました。決して満足できないけれど、冬はちゃんと支払うように念を押した上で合意をしました。やむをえず金井組合員は、夜のアルバイトのダブルワークで生活を支えています。しかし栗原工業は、これらのこともなかったかのように今冬の賞与を5万円と回答しました。

闘う労働組合を職場に取り戻そう

それだけではありません。栗原工業では出勤している従業員の昼食に関して、弁当購入の補助をしています。本人負担200円で残りは会社が負担しています。金井組合員は、生活が苦しいのでこの200円も節約しようと弁当持参で出勤してきました。しかし弁当持参の金井組合員に補助分の支給はありませんでした。金井組合員が弁当を注文していたら受けたであろう補助額は全部で約12万円になります。この分も含めて今期の賞与で埋めあわせしてほしい、今後は弁当代の補助を弁当を注文しなくても受け取れるようにしてほしいと要求しました。しかしこれに関しても会社は聞く耳をもちませんでした。会社のやっていることは嫌がらせにひとしいと思わずにはいられません。

安倍政権の「働き方改革」ぶっとばそう!

いま安倍政権は、「働き方改革」をかかげ、「長時間労働の是正」や「同一労働同一賃金」「最低賃金の引き上げ」と言っています。しかし、安倍政権がめざしているのは、日本を「世界で一番企業が活動しやすい国」にするということです。大企業がやりたい放題できる状況を作り出そうとしています。そのために労働者の権利を奪い取り、労働時間規制も含めて、規制を撤廃する労働法制の抜本的改悪を進めようとしています。こうした状況に対して、労働者の生きるための団結、闘う労働組合を職場、地域に作りだしていくことだけが、労働者の命と生活を守る道です。労働者は一人では弱いものですが、職種や雇用形態、会社の枠をもこえて団結し、連帯して闘える存在でもあります。おかしいことはおかしい、ダメなものはダメだと、労働者が団結して声をあげなければいけません。

労働者の闘いで社会を変えよう!

電通の若い女性社員が長時間労働とパワハラで自殺したことが問題になりました。労働者にとって団結と闘う労働組合を作り出すことは、本当に切実な問題になっています。
12月13日、群馬県労働委員会が、群馬合同労働組合・清水委員長の不当解雇問題で、救済命令を出しました。解雇をなかったものとして取り扱い、50数万円を支払えというものです(毎日新聞記事参照)。
群馬合同労組・エムエスジー分会の仲間は、上司のパワハラで「そううつ病」になりました。組合に入り、団体交渉をやり、ビラまきをやりました。孤立させられましたが、負けずに組合で会社と地域を取り囲むデモをやり抜きました。するとパワハラをやった上司が今度は「うつ病」になったそうです。ざまぁみろ、です。労働者には、団結には、力があるのです。

群馬合同労働組合は一人でもOK!

労働組合なんていいことない…と多くの人が思っています。30年前、国鉄の分割・民営化(JR設立)で労働組合は闘う魂をが抜かれてしまい、役に立たなくなってしまいました。しかし、解雇撤回闘争を軸に国鉄闘争は30年にわたって不屈に闘われ、勝利してきました。群馬合同労働組合は、この国鉄闘争をともに闘ってきた誇りある労働組合です。一人でも加入できます。職場に労働組合があってもなくても、正規雇用でも非正規雇用でも入れます。ぜひ群馬合同労働組合に加入していっしょに闘いましょう。栗原工業分会のストライキにご理解・ご支援をお願いいたします。

元ウベハウス東日本従業員・T組合員が残業代裁判で勝利的和解

 本日12月20日、T組合員が本人裁判で闘ってきた残業代請求裁判が前橋地方裁判所高崎支部で開かれ、原告T組合員とウベハウス東日本のIさんの証人尋問が開かれた。組合からも多数が傍聴にかけつけた。その後、裁判所の職権で和解協議が行われ、T組合員の勝利的和解で落着した。少額訴訟で勝てると思ったが本訴に移行。反訴もされて大変だったが、弁護士もつけず、がんばって、ついに勝利的な和解決着。最後は金の問題ではないと、意地でがんばった。闘えば勝てる。またひとつ重要な前進だ。

勝利の要因
★当初群馬合同労組に相談・加入して、団交、抗議闘争をやり抜いたこと。これが重要な証拠となった。
★群馬合同労組の組合員として、T組合員が仲間の支援や東京の集会などにも参加して、労働者としての団結を固めてきたこと。
★T組合員の根性

法律上の決め手になった判決はこちら
https://www.zenkiren.com/Portals/0/html/jinji/hannrei/shoshi/08697.html


一般的に労働時間とは使用者の作業上の指揮監督下にある時間または使用者の明示または黙示の指示によりその業務に従事する時間と定義されるところ、前記認定事実(2)、(3)のように、原告らを含む従業員は一旦は皆で事務所から徒歩5分ほどの駐車場兼資材置き場にバイクなり車で来て、そこで被告の会社の車両に資材等を積み込んで事務所に午前6時50分ころに来ていること、その後手元である原告らと組む親方と訴外丙川との間で当日入る現場や番割りさらには留意事項等の業務の打ち合わせが行われており、その間、手元である原告らも事務所隣の倉庫から資材を車両に積み込んだり、入る現場や作業につき親方の指示を待つ状態にあること、証人丙川及び原告らの各供述によれば、被告が従業員を当日どこの現場へ差し向けるかは天候にも左右され、当日休む者が出た場合に変更となることもあったり、前日までの各現場の作業の進捗状況に応じて訴外丙川が采配している実態が見受けられること、原告甲野は自宅の近くの現場に直行することがある場合以外、原告乙山は全勤務期間中妻のお産のときなどの2回を除いては現場への直行はしていないことが認められる。
 このような原告らの出勤状況及び被告における作業の指示状況からすると、原告らはそれぞれ朝に事務所へ午前6時50分には来ることを訴外丙川から実質的に指導されていたものと評価することができ、直行の場合を除いて少なくとも午前6時50分以降は原告らは被告である使用者の作業上の指揮監督下にあるか使用者の明示又は黙示の指示によりその業務に従事しているものと考えるのが相当である。〔中略〕
原告らが日々午前6時50分までに事務所に出勤するのは正しく被告である使用者の指示を待つ指揮監督下にあるものといえるのであり、その後の車両による移動時間も親方と組になって訴外丙川との打ち合わせなり指示に基づき現場に赴いているものであることからすると、拘束時間のうちの自由時間とは言えず実働時間に含めて考えられるべき筋合いのものというべきである。〔中略〕

中央タクシー分会、群馬県労働委員会結審と割増賃金等請求裁判第一回裁判

本日12月12日、中央タクシー株式会社を相手にした群馬県労働委員会の救済申立事件の第3回審問が開かれ、結審した。分会3人先頭に組合員、支援の仲間が多数参加した。群馬合同労組は、先に最終準備書面を提出し(http://gungoroso.org/?p=644)、会社のウソとごまかしをすべてあばいた。会社はなんと最終準備書面を提出することもできなかった。白旗にあげたに等しい?
本日は結審なので、必要な確認をして、すぐに終わった。命令は審問計画通り、3月ころに出るという。新井審査委員長が、最後に何かありますか?という問いかけに、柴崎副分会長が手をあげる。…もうすぐ今年の冬の賞与支給。おそらく会社は今度も組合員の賞与はゼロにする。都丸分会書記長は、故障したガスの修理もできずに水風呂でしのいでいる。こんな会社のやり方は絶対に許せない。一刻も早く命令を出してほしい。自分たちはどんなことがあっても負けない。…
すばらしい発言だった。審査委員の面々もうんうん、うなづいていた。審査委員長がさとすように宇都宮司に、申立人のこういう発言に留意するようにと言う。無責任で恥知らず、あわれな父親のロボットである宇都宮司は、こういうときには深くうなづいて見せる。

午後1時10分から前橋裁判所21号法廷にて、同じく中央タクシー分会3名を原告とし、中央タクシー株式会社を被告とする割増賃金等請求第1回裁判が開かれた。被告代理人は今回は都合がつかず欠席、被告も欠席。あらかじめ提出した答弁書にて全面的に争うことを表明。また代理人の中山耕平弁護士は「遠隔地のため出頭困難」「弁論準備手続き(電話会議)に付して頂くよう」裁判所にお願いをしていたが、あえなく却下。次回裁判は来年2月13日(月)10時と決まった。みなさんの注目と傍聴をお願いいたします。

訴状はこちら→
http://gungoroso.org/?p=520

中央タクシーの最終準備書面を群馬県労働委員会に提出

12月5日付で中央タクシーの最終準備書面を群馬県労働委員会に提出した。
次回12月12日(月)10:00からの審問で結審となる。命令は3月の予定。

同じ12月12日(月)13:10からは割増賃金等請求裁判の第一回裁判がはじまる。
被告の中央タクシー株式会社は、長野市長門町の中山法律事務所・中山耕平弁護士を代理人にたてた。
闘いは新たな段階に入った。
勝利あるのみ。

群労委平成27年(不)第3号・平成28年(不)第1号
中央タクシー株式会社不当労働行為救済申立併合事件

2016年12月5日

群馬県労働委員会
 会 長   清水 敏 様

                 申立人  群馬県高崎市柴崎町60-2
                      群馬合同労働組合
                       執行委員長  清水 彰二  
     

最終準備書面

1  申立人組合員・川谷内政樹に対する運転業務はずしは不当労働行為である

(1) 2015年6月13日朝、川谷内に対して通告された「乗務をさせない」との処遇は、同年6月8日付「要求書」での組合加入通告および一連の組合活動に対する差別的取扱いであり、不当労働行為である

1  事実経過について

① 2015年6月4日、川谷内、睡眠導入剤の飲み過ぎで出勤せず、被申立人群馬営業所で騒ぎになって、救急車で藤岡総合病院に搬送される。川谷内はその日のうちに退院。被申立人は同年6月10日夕方からの勤務(空港送迎便乗務)まで川谷内に休養するようにと指示。
② 2015年6月5日、川谷内政樹、申立人群馬合同労働組合に加入。
③ 申立人、2015年6月8日に同日付「要求書」を被申立人に簡易書留にて送付。「違法な長時間労働の実態を解消すること」を要求内容として団体交渉の開催と回答を要求。
④ 2015年6月9日20時頃に山本光男群馬営業所長から川谷内の携帯に電話。「社長(被申立人代表取締役・宇都宮司、以下同じ)から要求書のことを聞いた。…これによって会社がダメになるということ考えてない?自分で腹積もりがあってやっているのか?」「裏切られた」などと言われる。
⑤ 川谷内政樹、6月10日夕方に乗務に復帰。翌朝までの勤務。同勤務中に就業規則の開示を要求し、それまでキャビネットの中に鍵をかけてしまっていた状態を是正させた。
⑥ 6月11日夕方、川谷内、退院してから2回目の乗務。17:30~翌朝8:00まで。
⑦ 6月11日の夜遅くに山本営業所長から連絡。「12日朝に社長が会って話をしたい」「すでに弁護士もつけている」。川谷内は拒否。
⑧ 6月12日朝、被申立人代表取締役・宇都宮司が群馬営業所で川谷内政樹を待っていた。「タクシー業界は大変」「本来はやってはいけないことをやっている」「いきなりガシャーンとやったら会社は倒産する」「新潟の二つの会社が労使紛争で倒産した」「中でケンカしている場合じゃない」などと話す。
⑨ 同日宇都宮司社長が帰ってから、山本群馬営業所長から、「また飯食いに、一緒に行くしさ。」「関係なしにさ」「俺でもダメ?」と話があり、川谷内政樹は「今日みたいに、お断りしたのにお話っていうのは…」と断る。(甲15)
⑩ 6月12日朝の勤務があけて川谷内は⑧⑨の面談等でなかなか帰宅できず、川谷内が帰宅したのは「お昼を過ぎて」いて、次の出勤まで睡眠が十分取れずに6月12日夕方からの勤務を休む。
⑪ 6月13日朝出勤すると、山本光男・群馬営業所長から、健康が心配との社長の判断により運転業務は行わせない、との通告が行われる。

2  2015年6月4日の救急搬送事件後川谷内は2回にわたって運転業務に復帰していたのであり、13日になって運転業務は行わせないという処遇に合理的な理由はない

① 2回の乗務は何の問題もなかった

川谷内政樹は、同年6月10日、11日と2回にわたって、通常の運転業務に復帰したが、両日とも夕方から翌朝までの夜勤、11日の拘束時間は14時間30分に及んだ。
これらの乗務に関して、山本光男・群馬営業所長は問題はなかったと第一回団体交渉で言明している(※1 甲24証11頁6行目~)。
また宇都宮司・代表取締役も6月12日朝の川谷内との面談時においては、川谷内の乗務復帰を承知しており、特に問題視もしなかった。(※2 甲15号証)

※1 2015年7月16日第1回団体交渉でのやり取り
(甲24号証11頁6行目~13頁12行目)

清水   ちょっといいですか。一回乗務をしてますよね。
河野部長 はい。
清水   復帰してね。
河野部長 はい。
清水   いつだったか覚えておられます?所長は。
山本所長 6月10日前後。
清水   10日ですよね。そのときに一回乗務をしましたよね。問題ありましたかね?
山本所長 その日はないですが。そのあと本社の指示で。
清水   その日の乗務を終わってからですか?
山本所長 翌日ですね確か。

清水   だけど、群馬にいてその場で言ったわけじゃなくて、いったん帰って電話でってことですか?
山本所長 だと思いますね。
清水   で、そのときに、山本さん、所長さんは、社長からどういう風に言われたんですか?
山本所長 いやその通りです。今の通り。
清水   その通り?
山本所長 その通り…
清水   ん?
山本所長 今乗ってる、乗務、少ししないように、いれないように。
清水   乗務入れないように?
山本所長 はい。
清水   自殺未遂した人間には、乗せられないと。
山本所長 そのときはその話はしてません。
清水   そうじゃなかったんですか。
山本所長 はい。
清水   じゃ、どう?、、、
山本所長 今の通りです。乗務するのは、少しひかえる、しないようにと。
清水   ただそれだけ?
山本所長 そうです。
清水   医者の立ち会いだとかそういうことは?
山本所長 そのときはその話は出てないです。

※2-1 甲15号証13頁6行目 
社長   今日は、今日は大丈夫?
川谷内  あ、全然大丈夫です。

※2-2 甲15号証15頁9行目 
社長   ね、明日もあれですね、、、
川谷内  5時、6時ですね。
社長   そうですね。うん。わかりましたわかりました。

② 乗務を外す理由は存在しない

乗務から外すという、6月13日朝川谷内に対して通告された処遇は、宇都宮司代表取締役の判断と決定によるものである。(※1)
被申立人は、宇都宮司代表取締役の「陳述書」(乙25号証5頁9~15行目)において同処遇の理由について、(ア)川谷内が6月12日に連絡もなく出社せず、電話連絡すると「体調が優れないので、休ませてほしい」といったこと(イ)自らも自家用車で通勤せず徒歩で1時間かけて通勤してきたこと(ウ)自らも運転に自信がないと話していたこと等、を理由にあげている。
しかしながら、宇都宮司代表取締役、川谷内政樹の証人尋問等で明らかになったように、これらは合理的理由ではない。

(ア) に関して。

川谷内が自宅に帰ったのは「お昼を過ぎていた」のであり、4~5時間しか休息時間がない(※3 証言速記録第3冊30頁28、29行目)、被申立人の不当介入を受けて眠れないということが原因であった(※4 証言速記録第3冊4頁2行目~5頁25行目)。

※3 証言速記録第3冊30頁17~36行目

新井   じゃ、ちょっと質問を変えますけど、6月10日と11日には仕事に出たと。12日は欠勤したと、先ほど証言されましたけど、欠勤したことについて、あなたが会社に電話したのかな、それとも会社から電話があったのかな。
川谷内  会社から電話があったように思われます。
新井   会社から電話があった時刻は、もう出勤時間を過ぎていたのかな。
川谷内  出勤時間過ぎて、ちょっとその辺り記憶ないんですけども、早目に連絡は来るケースもありますので。
新井   会社からの電話はね、あなたが出勤しないで心配しているという電話じゃなかった。
川谷内  どうしたみたいな話であって、来たので、それに答えているんですが。
新井   結果として休んだのほ、体調が悪かったからですね。
川谷内  体調が悪いというか、寝不足ですね。朝8時に終わる予定だったのが、私が帰ったのはもうお昼過ぎていたので、四、五時間しかなかったんですね。
新井   そうすると、10日、11日は仕事できていたようですが、そのときは特に問題なかったんでしょうかね。
川谷内  はい。
新井   仕事、運転は大丈夫でしたか。
川谷内  はい。
新井   寝不足の症状も出なかったかな。
川谷内  出ないです。はい。

※4 証言速記録第3冊4頁2行目~5頁25行目

清水   6月11日は夕方から乗務だったということでよろしいですか。
川谷内  はい、間違いありません。
清水   そして、6月11目の乗務のときに22時ごろ、山本所長から勤務明けに社長が会いたいと告げられ、拒否したということでよろしいですか。
川谷内  はい、間違いありません。
清水   甲5号証を示します。これは川谷内さんが清水の携帯電話に送ったメールの画面の写真ということでよろしいでしょうか。
川谷内  はい、間違いありません。
清水   ここで川谷内さんが拒否をしたことを報告するとともに、山本営業所長から、既に弁護士もつけているとも言われましたと書いていますが、間違いないでしょうか。
川谷内  間違いありません。
清水   ということは、この6月12日の勤務明けに社長が会いたいと告げられた、この告げられたのは、組合のことで話をしたいという、そういう意味だったということでよろしいですね。
川谷内  そう解釈しております。
清水   川谷内さんは、ここで営業所長にはお断りをいたしました、頑張りますとメールに書いていますね。
川谷内  はい。
清水   間違いないですね。
川谷内  間違いありません。
清水   そのときの場所は、営業所のある藤岡市内のガストで会いたいという話でしたか。
川谷内  はい、そのような話でした。
清水   社長がガストで会いたいなどということは聞いたことがありますか。
川谷内  ありません。
清水   普通は社長と業務の話をするときには、どこで話をするんですか。
川谷内  私は県外の事業所でしか配属されたことないんですが、もし来られるとすれば、事業所内だと思います。
清水   営業所とガストはそんなに離れていないですよね。
川谷内  そうですね、1キロちょっとです。
清水   わざわざ営業所の外で話をする理由は何でしょうか。
川谷内  理解に苦しむところですけども、ある程度違うところで、聞かれたくない内容であったという面があると思います。
清水   ところが、6月12日の乗務明けに営業所に戻ると社長が待っていたわけですね。
川谷内  そうです。
清水   それを見つけたときに、あなたはどう思いましたか。
川谷内  約束を守っていただけなかったんだなということです。
清水   それで、場所を移ってお話をしたわけではないわけですよね。
川谷内  そういうわけではありませんでした。
清水   何かこう普通、一般的な話みたいな形で入ったわけですか。
川谷内  そうですね。営業所内で納金作業をして、帰り際に呼びとめられまして、立ち話として大体20分ぐらい一般的な話をした後に、労働組合、私が新潟にいた関係か、新潟のタクシー会社が労使紛争で潰れたというような関係のない話をされて、労働組合に対する考え方、こういうものを示されたということを理解します。
清水   6月12日は、夕方からまた乗務でしたか。
川谷内  はい、その予定でした。
清水   勤務明けに夕方の乗務に備えて眠らなくてはいけないと思いますけれども、眠れましたか。
川谷内  眠れませんでした。
清水   睡眠導入剤、いつもどおり飲んで寝たんですか。
川谷内  その日は飲まなかったと記憶しております。
清水   結局その日は起きれずに仕事は休んだわけですよね。
川谷内  はい。
清水   その前日か、社長が会いたいだとか、断ってもまた来ているだとか、労働組合の争議の話をされるだとか、そういうことが相当精神的にプレッシャーになったということはありましたか。
川谷内  やはりプレッシャーにはなりました。
清水   休んで代休で処理したということですね。
川谷内  はい、そう承知しています。

(イ) に関して。

同処遇の決定の方が時間的に先であり、同処遇を合理化するためにこじつけた後付けの理由である(※5 証言速記録第4冊23頁30行目~24頁8行目)。

※5 証言速記録第4冊23頁30行目~24頁8行目

新井   それは、どっちが声が大きいかは別として、あなたの意に従って山本さんがそういうことを伝えたということでいいんじゃない。
宇都宮  はい、間違いないです。
新井   そうですよね、そういうことでいいんでしょう、清水さん。
清水   だから、13日の前に、もうその13日から乗務をさせないということは、社長の指示としてあったという…
新井   一旦そうだと言いましたね。
宇都宮  ああ、分かりました。
清水   そうするとですよ、この乗務をさせないという理由の中に、13日の朝、1時間かけて歩いて出勤したと、これは後から付けたことですよね。
宇都宮  それは、後で、もちろん私のほうで把握していますが、山本が最終的にそのことの事実も含めて伝えたということであります、書き方に語弊があったら申し訳ないんですが。ですから、その前の面談のやり取り、それからその後の川谷内さんの容体の状態を受けての判断でございます。

(ウ) に関して。

川谷内は一般的に運転に自信がないなどと言ったことはない(※6 証言速記録第4冊12頁3行目~14頁32行目)。

※6 証言速記録第4冊12頁3行目~14頁32行目

清水   その判断の根拠として、あなたは川谷内さんが運転に自信がないと言ったということを挙げていますけども、それはいつのことを言っているんですか。
宇都宮  運転に自信がないということに関しましては2つあると思いますが、1つは、6月の7日ですかね、金沢へ高速バスで行かれたときに、運転に自信がないんだというふうに、面談した12日の日に言っていたということと、それから、あれは留保のことを、12日ですかね、山本のほうから申し上げた後に、マイカーで来ずに歩いて、1時間ほどかけて会社に来たということの2っだと思います。
清水   それは川谷内さんが運転に自信がないと自分から言ったわけじゃないですよね。
宇都宮  2つ目においては、言ったかどうかは存じ上げませんが、金沢の件に関しましては、直接私もその話を聞いております。
清水   じゃ、その金沢の件ですけれども、話の発端は何でしたかね。川谷内さんの車がなくて、ほかの従業員の方が心配したということでしたよね。
宇都宮  そうです。話の発端、12日の日ですか、面談…
清水   違う、違う、違う、7日。
宇都宮  7日ですか。それは、楠さんが川谷内さんのお家に車があったのに部屋の電気がっいていないだったか、だったかな、それで…
清水   ちょっと待って、自分で書いたこと忘れちゃったんですか。車がなくて心配したということでしょう。
宇都宮  車がなくて。
清水   いや、そうですよ。通りかかったら川谷内さんの車がなくて、大丈夫かね、どこ行っちゃったんかねという中で。
宇都宮  なるほど、ああ、そうですね、はい。
清水   自分で書いているんでしょう、これ。
宇都宮  もう一度すみません。
清水   いや、そもそもは、川谷内さん、退院してから3日目ですよね。たまたま従業員の方が通りかかったら川谷内さんの車がなかったと、心配したわけですよね。それまでは、ほら、ちょこちょこ見にいって、電気がついている、車がある、大丈夫だという確認をしていたわけでしょう。
宇都宮  はい。
清水   それが車がなかったと。それで心配して、どうしたんかな、大丈夫かなと心配していた。
宇都宮  確かそうだったと思います。
清水   そうでしょう。うん。それで、この6月7日というのは退院して3日目ですかね。
宇都宮  はい。
清水   12日の面談のときに、川谷内さん、7日に金沢にお母さんのお見舞い行ったんだという話になって、車はちょっと大変なんで、バスで行きましたよという話をしたということですよね。
宇都宮  はい。
清水   殊更にね、運転に自信がないなんていう話はしていないですよね。
宇都宮  いや、…ちょっと記憶があれですけども、12日の面談の会話のやり取りを組合側のほうで証拠として提出されていらっしゃらなかったでしたっけ。
清水   していますよ。
宇都宮  その中に、運転が自信がないということが明記されていたようなこと、記憶にあり…
清水   だから、それは、ね、退院してまだ3日目で、金沢までお見舞いに行くのに、日帰りで行って帰ってこなくちゃいけないから、ちょっと運転はきっいということで言っているだけじゃないですか。
宇都宮  はい。ですから、体調がすぐれないんだなということが本人の口からおっしゃっていたので。
清水   あのね、あなたは、6月の13日に川谷内さんが1時間かけて歩いてきたと。それを自家用車も乗る自信がないんだと、それを乗務をおろす理由として言っているわけですよ。
宇都宮  理由の一つですね。すべてではないです。
清水   一つ。今、さっき言いましたよね、そういうふうに。
宇都宮  そういうふうには言っていないです。
清水   言いましたよ。自分は今さっき証言したでしょう。自家用車に乗る自信もない、13日の件でね。
宇都宮  車に乗る自信がないということに関してのお話しだったものですから、それはどのことを言っているんですかというご質問だったので、その2つのことを申し上げたわけであって…
清水   違う、違う。主尋問の中で、13日の1時間かけて歩いてきたということについて、自家用車に乗る自信もないんだと判断したというふうにあなた、主尋問で言ったでしょう。
宇都宮  主尋問、主尋問というのは。
清水   主尋問というのは河野さんが質問したとき。
宇都宮  あ一、はい。その理由の一つとしてですね、すべてではないですけど。
清水   いや、だから、自家用車に乗る自信もなかったということを言ったわけですよ。
宇都宮  そうですね、はい。
清水   だから、おかしいんじゃないですかと言っているわけよ。7日はね、自家用車がないから、川谷内さん乗っていったから、金沢に行ったんだということが分かったわけですよ。自家用車に乗って出かけてんのに、車に乗る自信がなかったんだと言っているのはおかしいでしょうと言っているわけ。
宇都宮  いやいや、これは推測になってしまいますが、高速バスですから、高速バス乗り場までは自家用車で行かれたんじゃないかというふうに思いました。
清水   だから、自家用車に乗れたわけですよね。
宇都宮  そうですね、短距離ではあると思いますが。
清水   だから、車に乗ることに自信がなかったわけじゃないわけですよね。
宇都宮  それは本人に聞いてみないと分かりませんが、その自家用車がないということは、楠さんの見解でありますので、楠さんが、あれ自家用車がないそと、どうしたんだろうと心配したわけであって、楠さんの見解と私の見解の話はちょっと別ですので、ちょっと混在されているのかと思いますが。
清水   見解じゃないですよ、事実なんですよ。自動車に乗って出かけていたのは。
宇都宮  事実は、それはそうですよ。
清水   だから、自動車に乗れていたわけ。それは最初の話の前提なのに、バスで、高速バスで金沢へ行ったということをもって、川谷内さんは自家用車に乗る自信もなかったんだとあなたは言うわけですよ。それがね、乗務をおろした理由になっているわけですよ。おかしいでしょと言っているわけ。
宇都宮  自家用車がなかったということではなくて、金沢まで自分の車で行ったんではなくて、バスで行ったんだ。なぜならば、車の運転に自信がなかったからとご本人がおっしゃったということを言っているんであって、楠さんが自家用車があるとかないとかという話は、特に大きな問題ではないです。
清水   いや、大きな問題でしょう。だから、自信、車に乗ること自体がね、自信がないという問題なのか、それがね、それが判断の基準になっているわけでしょう。
宇都宮  乗るというのは、距離の問題もございますので、川谷内さんのお家から高速バス乗り場までがどれぐらいの距離か認識しておりませんが、そんなに遠くはないというふうに思いますよ。
清水   ま、いいですよ。だけど、7日は、退院して3日目ですよ。まだ体調も万全じゃない。日帰りで金沢まで車で行って帰ってくる、これは大変だと思うのは別に不思議じゃないですよね。
宇都宮  不思議じゃないですね。
清水   はい、いいです。

(エ) その他「等」に関して。

「等」に関しても「メニエール病のこと」「新潟と違って小刻みな運行が多い中でプレッシャーを感じている」ことを宇都宮司代表取締役は証言であげた(証言速記録第4冊21頁18行目~22行目)が、理由はない。
川谷内がメニエール病である事実はない。
「小刻みな運行が多くてプレッシャーを感じている」と雑談で言ったとしても、そもそも川谷内は運転が不安だと言った事実はないので、それが乗務を外す理由ではありえない。
よって、川谷内を運転業務から外すとした2015年6月13日の処遇には理由が存在しない。

3  2015年6月8日付「要求書」提出から同処遇の通告までの期間、被申立人の不当労働行為意思は明白である

① 同年6月9日の山本光男群馬営業所長からの川谷内に対する電話での事情聴取。

2015年6月9日20時頃に山本光男群馬営業所長から川谷内の携帯に電話があり「社長(被申立人代表取締役・宇都宮司)から要求書のことを聞いた。…これによって会社がダメになるということ考えてない?自分で腹積もりがあってやっているのか?」「裏切られた」などと言われる。(甲14)

② 同年6月10日の勤務の間に就業規則の閲覧を要求したことに対する被申立人の対応。

川谷内は、6月10日夕方に乗務に復帰すると同時に、就業規則の開示を要求し、それまでキャビネットの中に鍵をかけてしまっていた状態を是正させた。最初に対応した群馬営業所副所長は「鍵がない」と不自然な対応をし、被申立人の不当労働行為意思を推認させた。

③ 同年6月12日朝の被申立人・宇都宮司代表取締役による川谷内との面談。

(ア) 面談自体が被申立人の不当介入であった

6月11日の夜22時くらいに、川谷内が群馬営業所にて待機中、山本営業所長から、12日朝に社長が会って話をしたいとのことで乗務あけの午前8時に藤岡のガストに行くように指示された。しかしすでに団体交渉の要求書を出している川谷内は、これは不当労働行為にあたると判断し、拒否をした。この際、営業所長・山本から「既に弁護士もつけている」という話がされた。(甲4、甲5)

(イ) 同年6月12日の宇都宮司代表取締役による面談でのやり取り

川谷内の面談拒否にもかかわらず宇都宮司代表取締役は6月12日朝河野総務部長をともなって群馬営業所に来所し、川谷内と面談して、以下の話をして、不当介入を行った。(甲15)

 宇都宮司代表取締役の発言A

 「長野のプロパーさんの距離が短くなる。これがまず第一段階なんですよね。で、そこに向けて今やってるんです。で、第二段階は今度一日当たりじゃなくて、今度、一日というその勤務日数をね、じゃぁこんどどうやって変えていくんだろうと。ようやくそれ第二段階。第一段階クリアするにはあと三年ぐらいかかりますよ。それをいきなりガシャーンとやったら、まぁ、もう会社は倒産ですよね。新潟のタクシー2社もね、老舗、百年企業、まぁ、ね、内部のね、労使紛争で倒産しました2社。一番はもう私たちね、役員がね、これを動かしているわけです。それがストップしたらもう会社は倒産です。」

 申立人は、2015年6月8日付「要求書」において「違法な長時間労働の実態を解消すること」を要求した。宇都宮はそれに関して「長野のプロパーさんの距離が短くなる。これがまず第一段階なんですよね。で、そこに向けて今やってるんです。」と言った。そして「第一段階クリアするにはあと三年ぐらいかかりますよ。それをいきなりガシャーンとやったら、まぁ、もう会社は倒産ですよね。」と言ったのである。そして「役員がね、これを動かしているわけです。それがストップしたらもう会社は倒産です」として、労働組合が介入して、「違法な長時間労働の実態を解消」などしたらと会社が倒産する、新潟のタクシー会社も2社労使紛争で倒産した、と話したのである。

宇都宮司代表取締役の発言B

「お客様が増えれば、収益性が上がって、勤務を動かしていただいたり、車を変えたりとか、そういう展開をね、していく。まぁ、まずはこの三年で、まずは長野のプロパーさんの距離をね、まずは600以内にしようよ。絶対に。で、今その途中なんですよね。だからホントにそこまで、まぁいってみれば綱渡りです。うん、綱渡り。だってやっちゃえばね、本来ならやってはいけないものをこうやってみんながやっている。で、長野がもっと前、もっとね、きつかったですよ。それがどんどん緩和されてきてね、今どんどん緩和されてきている途中なんですよね。だからなんとしてもね、逃げ切っていきたいって私は思っているし、あのー、それだけなんですよね。」

 宇都宮は「お客様が増えれば、収益性が上がって」、労働条件も改善できる、それまで3年で長野のプロパーの走行距離を1日600キロ以内にする、今はその途中、綱渡り、みんなでやってはいけないものをやっている、逃げ切っていきたい、と川谷内に理解を求めたのである。

宇都宮の発言C

「川谷内さんも私も求めてるのは一緒だと思っているんですよ。あとはそれをどうやってやるのかってね、ところが、ちょっと違いがあるのかもしれないけども。あのぉ、行きたい方向は一緒なんですよね。まぁそれをね、知っていただきたくてね。まぁ、川谷内さん(聞き取れず)中で喧嘩している場合じゃないんですよ正直言って。そんなことしてたらもう終わりですよね。もう会社は。お客様の方に向いてね。で、そしたら中が自然に良くなっていくっていうね、していきたいなと。」

「中で喧嘩している場合じゃない」「そんなことしてたらもう終わり」というのは、労働組合として「違法な長時間労働の実態」の解消を要求したことを言っている。宇都宮はこの話を通して、「求めているのは一緒」、やり方に「ちょっと違いがあるだけ」、だから考え直してもらいたいということを話した。この会社の状況を理解して組合を脱退してもらいたいということである。

④ 宇都宮司代表取締役との面談後の山本光男群馬営業所長とのやり取り。宇都宮司代表取締役は、山本所長からこの報告を受けて、川谷内の申立人組合からの脱退は難しいと判断し、翌6月13日朝から乗務から外す決定をしたと推認される。

同6月12日。代表取締役・宇都宮司と別れた直後、群馬営業所長山本から「また飯食いに、一緒に行くしさ。」「関係なしにさ」「俺でもダメ?」と話があり、川谷内政樹は「自分の、こう、つっかえてるものを、やっぱり、きちっとした形でお話したうえでないと、なかなかこう、楽しめないかなって部分もありますので」「だから、今日みたいに、お断りしたのにお話っていうのは…」と態度表明をした。(甲15)

⑤ 柴崎貴博の証言。

柴崎が申立人組合に加入する以前に、群馬営業所内で、山本光男群馬営業所長が、以下の通り「労働組合に入って会社と戦うつもりなんだよ、川谷内はと。それで、社長、宇都宮司にですね、乗務をおろされたんだよ」と話すのを聞いた。(※7 証言速記録第1冊2頁2~22行目)

※7 証言速記録第1冊2頁2~22行目

清水   川谷内さんが運転業務をしていないことに気付いたのはいつごろでしたか。
柴崎   6月、27年ですか。
清水   去年のね。
柴崎   そうです。去年の27年の6月ごろです。
清水   その件について、最初に誰から話を聞きましたか。
柴崎   いきなり乗務をおろして内勤になっていたものですから、不思議に自分も思い、楠副所長にですね、あれ、川谷内さんは何で現場をおりて内勤になったんですかと聞いたら、何か具合が悪いから内勤になったんだよ、具合がよくなればまた乗務に戻るよと言っておりました。
清水   その後、群馬営業所長の山本さんから何か聞きましたか。
柴崎   そうですね。所長、山本と乗務員で話をしているのが聞こえまして、その内容がですね、川谷内には裏切られたよなと、新潟からずっと面倒を見てきたのに弱ったやつだと。そういうふうに言っていたものですから、あれ、体調が悪いからじゃないんですかと山本所長に聞いたところ、いや、そうじゃないよと。労働組合に入って会社と戦うつもりなんだよ、川谷内はと。それで、社長、宇都宮司にですね、乗務をおろされたんだよと言っておりました。
清水   はっきりと、労働組合に入ったから社長から運転を外すように指示されたというふうに所長は言ったということですね。
柴崎   はい、はっきり言っておりました。
清水   それが川谷内さんが群馬合同労働組合に加入したことを知った最初ですか。
柴崎   そうです。

⑥ 宇都宮司代表取締役による事実経過の歪曲

 当初、宇都宮司代表取締役は、事実経過を意図的に歪曲し、2015年7月7日に電話で申立人・清水彰二に対して「一回乗ってしまったんですよ。だからこれはもうとんでもないことなんでね。ええ。あの急遽もうそれダメだよと言う指示を出したんですよね。」「間違った判断です。これは乗せたというのは」「だからもう厳重注意ですよ。」などと語って、あたかも自分は承知しておらず、現場が間違った判断で乗務復帰させたかのように取り繕おうとした。
 これは宇都宮司代表取締役が、川谷内を乗務から外したことが不当労働行為になることを十分に認識していたということである。

4  小括

2015年6月13日朝、川谷内に対して通告された「乗務をさせない」との処遇には、何ら合理的な理由はなく、同年6月8日付「要求書」での組合加入通告および「違法な長時間労働の実態を解消すること」の要求、就業規則開示要求などの組合活動に対する差別的取扱いであり、不当労働行為である。
 

(2) 2016年7月8日の川谷内に対する内勤への配置転換通告とその後継続する運転業務外しは、連続する不利益取扱いである。

1  事実経過について

① 2015年7月1日、川谷内が被申立人に「うつ状態」「通常勤務」就業可能の診断書(6月30日付篠塚病院相原芳昭医師、甲26)の診断書を提出。
② 2015年7月7日、山本光男群馬営業所長から川谷内に対して「面談以外診断書では復帰は認めない」との通告が行われる。(甲23)
③ 同日、申立人・清水彰二書記長(当時)が、団体交渉を早急に行うように被申立人代表取締役・宇都宮司に電話をかけた。宇都宮司は「自殺をはかったという事実は動かない事実。乗務はさせられない。」「決まりはない。職務遂行能力があるかどうか」「一回乗ってしまった。とんでもないこと。急遽それはダメだよと指示を出した。」「きわめて間違った判断。」「厳重注意です」「乗せちゃったということはとんでもない間違いなので、いますぐ止めてくれということ」。清水は「川谷内を乗務させないのは明白な不当労働行為。これも含めて団体交渉で話し合いましょう」「乗務手当なくなると生活できなくなる」「早急に団体交渉を設定してください」と伝え、宇都宮司は「わかりました」と答えた。(甲10、甲15)
④ ③のやり取りの録音ファイルを聞いた川谷内は、「急遽それはダメだよと指示を出した」「きわめて間違った判断」という宇都宮司の嘘に怒り、「ここに乗務を認められていなかったのは、病院に搬送されて7日後で、明らかに組合の団交申入れを受けて、営業所に面談した後で社長のうそに怒りを感じました」と記載したメールを7月8日朝に清水に送付した。(甲11)
⑤ その後同じ7月8日に、代表取締役・宇都宮司が群馬営業所に来所し、川谷内に対して「6月4日に川谷内さんが薬を飲んで…どの辺が原因だったかはハッキリしないんですけども…その事実は非常に大きい…なので、乗務していただくことはできない。」「病気が、とか、病名が、とかでなくて、そういう行為があったという自体に対して、…とらえている」「別の出来事ですけども、運転業務することができなくなった方がいる…その場合に、内勤でやってもらいました。ただ、それはパート、時給制です。…それをね、やってもらうことになります。」「内勤として、このような形で続けていくとすれば、長野の方へ移ってやってもらうとか。そういうことも考えています。」との通告が行われた。(甲19)
⑥ 2015年8月1日、本件不当労働行為救済申立。
⑦ ⑥をうけて被申立人は、川谷内への雇用形態・賃金の変更は断念するが、本来の運転業務はずし=内勤を今日まで継続している。
⑧ 本件労働委員会の場で、川谷内の暫定的な復帰も含めて協議・解決していく努力が行われたが、被申立人の悪質な妨害により進展していない。
⑨ 2016年2月2日、被申立人・宇都宮司代表取締役と河野総務部長は、川谷内の許可もなく、「本人の同意を得ている」とだまして主治医・篠塚病院相原芳昭医師に一時間にわたって面談した。

2  川谷内には乗務を妨げる健康上の問題は存在しない

2015年6月4日に川谷内が藤岡総合病院に搬送された事件は「自殺未遂」ではなく単なるオーバードラッグであり(※9 証言速記録第3冊26頁29行目~)、原因は山本営業所長の理不尽な対応で眠れなくなったこと(※8 証言速記録第3冊2頁11行目~)、睡眠時間が十分に確保されていない勤務実態であって、「うつ」の病状は関係がない。

※8 証言速記録第3冊2頁11行目~

清水   きっかけに、オーバードラッグして病院に運び込まれるという事件がありましたね。
川谷内  はい。
清水   どういう状況だったのか説明をしてください。
川谷内  私が勤務解除の日、フリーな状態のときに、山本営業所長から電話がありまして、エンジンの警告ランプがついた、これどういうことだということで連絡受けまして、オイル上がりするようなことがありましたので、それでオイル、そろそろ交換時期かもしれないし、分からないし、かなり100万キロオーバーの車を結構使っているものですから、メーターのセンサーの異常もあるので、1回バッテリーを外したらどうだという話をしたところ、エンジンはきれいだ、余計なことするなというくらいに電話の向こうで恫喝されました。それがきっかけです。
清水   それで、気持ちがおさまらないということですかね。
川谷内  そうですね。今まで、自分なりには一生懸命やってきたつもりだったので、恫喝受けるいわれもなく、そういう中で怒りがかなり強くて、それで眠れなかったという状況です。
清水   眠れない状況で、次また長時間の運転の業務が待っているということでやけになったということでよろしいでしょうか。
川谷内  そうですね、やはり長時間労働、運転、命を預かる仕事ですので、寝れないということは、やっぱり私自身の命や顧客の安全にもかかわることなので、そういう意味では焦ったと、怒りで焦っていたということです。
清水   何かうつで気分がすぐれないというレベルの問題じゃ全くないということですかね。
川谷内  そういう問題ではないと、その後の体調の様子からも、そういう認識は今でも持っています。

※9 証言速記録第3冊26頁29行目~

大河原審査委員 6月4日の日に睡眠導入剤をたくさん飲まれましたよね。
川谷内  はい。
大河原  時々睡眠導入剤は、何かさっきお答えになったか分からないんですけど、私混乱してきて、睡眠導入剤は時々は飲まれるんですか。
川谷内  時々ですね、1週間に1回飲んでいるかどうかですね。なくなったら診察に行くんで。量的にはそんなに飲んでいないと思いますね。
大河原  6月4日のときは多目だったという。
川谷内  一度飲んで、弱い薬なので、再度飲んだのが効き過ぎたんじゃないかなと思いますね。だから、2回分か、あるいは3回分くらいじゃないかなと思うんですね。
大河原  6月4日のとき多目だったのは、どういう、いつもより多かったわけですよね。
川谷内  6月4日ですね。
大河原  ええ。
川谷内  4日、いつもよりも少し多かったという感じ。1錠だったのが2錠、3錠だったような。ちょっと量は分からないですね。ただ、そんなに大量ではないはずですね、戻ってきた薬、いっぱい余っていましたので。
大河原  分かりました。

① 川谷内の健康状態には問題はない。被申立人は、川谷内の証人尋問で今年の4月以降の遅刻、欠勤を問題にした(証言速記録第3冊20頁)が、乗務に差し障るような健康問題は存在しない。(※10 証言速記録第3冊13頁13行目~、※11 証言速記録第3冊27頁9行目~)

※10 証言速記録第3冊13頁13行目~

清水   もう日常生活も含めて、車の運転は、基本的に通常どおり。
川谷内  通常どおりやっております。
清水   入院の前後も含めて問題なくということですね。
川谷内  はい。
清水   その入院の後の2回乗務したときに、出社、出庫点呼のときだとか等々に何か問題になったとか、帰ってきてから、運転業務中に何か不安だったとか、そういうことはありますか。
川谷内  全くありません。
清水   特に、先ほど都丸さんが肺がんじゃないかと思ったり…、そういうことも特にないですよね。
川谷内  ないです。
清水   現在の健康状態はいかがですか。
川谷内  特に継続的に何か具合が悪いということはないんですが、もともと生まれつき低血圧だというのはありますが。

※11 証言速記録第3冊27頁9行目~

松井参与委員 参与委員の松井です。体調不良になることがあるとおっしゃっていたんですが、どういうときに特に起きるんですか。
川谷内  やはり寝不足ですね。我々の仕事というのは、寝るのも仕事のうち、長距離ですから。睡眠時間をとらないことには、やっぱり事故に直結するんですね。疲労状態で運転すると、やっぱりどこか確認不足とか油断とか生じるんですね、経験上。例えばちょっとこするなというときになると、気が抜ける状態、疲労状態で、最後、車庫に行って、最後、後ろをがつんとやったりとか。そういう部分において、睡眠とかそういうものは気をつけておりますし。
松井   病気のほうはほとんど完治状態ですか。
川谷内  病気というか、恐らく感じているうつのような状態、普通の人でもこう波はあるかと思うんですけども、今現在そういう形で仕事に支障を来すような状況ではないという、と、私は思っておりますし。

2  川谷内の運転業務はずしを継続する合理的理由はない

① 2015年7月8日の宇都宮司代表取締役による面談以降、被申立人は自殺を図ったという事実が重要、会社の裁量権・人事権の行使にもとづいた「異動」「配転」だと主張するに至る(被申立人準備書面(7)4頁13行目)。「医師の診断書は一つの判断材料に過ぎない」「自殺未遂を図る精神状態」が問題(被申立人「準備書面(2)」5頁)だとして、当初の川谷内の健康上の不安が問題ではないとして、運転業務はずしを不当に継続している。

② さらに、被申立人は、「被申立人が主治医と面談して事情聴取をすることは、川谷内を乗務させるための最低条件である」とし、その場合の質問事項として、完治ではないことの確認、今後本当に精神の問題で事故を起こさないといえるか、最悪自殺未遂をはかることはないといえるのか、患者は自分の精神状態を客観的に判断できるのか、の項目をあげている(乙14、18)。
 被申立人は「被申立人が主治医と面談して事情聴取をすることは、川谷内を乗務させるための最低条件である」と主張するが根拠がない。国土交通省等が通達で述べる「医師の意見の聴取」とは通常「診断書」をもって足りるものであり、川谷内の場合が特別に医師の面談を必要とするような重大なものではありえない。そもそもオーバードラッグは病気によるものではないうえに、今後本当に精神の問題で事故を起こさないといえるか、最悪自殺未遂をはかることはないといえるのか、患者は自分の精神状態を客観的に判断できるのかといった質問事項に答えられる医師はいない。
 被申立人は、不当労働行為を言い逃れるために、ありもしない健康問題を問題にしているに過ぎない。

③ さらに医師の「通常業務」が可能であるという診断書を覆すために、川谷内の許可もなく、医師を「本人の同意を得ている」とだまして主治医・篠塚病院相原院長に一時間にわたって面談した。そして絶対に川谷内が事故をおこさないと保証できるのかと脅して、診断書を取り下げさせようとした。

④ 被申立人の群馬営業所において、健康問題であれ、ほかの問題であれ、遅刻や欠勤は月に数回は繰り返されているが、それによって乗務員としての適格性を問題にされたことはなく(※12 証言速記録第3冊6頁26行目~)、川谷内の場合はまさに申立人組合員であるが故の差別的な扱いである。

※12 証言速記録第3冊6頁26行目~

清水   群馬営業所では、一般的に、川谷内さんに限らずに、寝坊してしまったり、体調が悪くてその日になって休むということはあることですか。
川谷内  やはり何件か、月に数件はあろうかと思います。
清水   そういうときに、殊更に処分されたりだとか減給をされたり、乗務員としての適格性を問題にされたりということがありますか。
川谷内  処分とか適格性を問題にされたことは一度もありません。

3  不利益取扱いであることについて

 川谷内を乗務から外した処遇は、不利益取扱いである。
 まず、川谷内が「陳述書」(甲32)で書いているように「毎日が屈辱的な思いです。会社に従わないとこうなるという見せしめであり、決して許せないという気持ちですが、表には感情を出さずに、日々耐えています。」という状態自体が不利益である。
 また本件申立時点においては、川谷内政樹に対して、「乗務は行わせない」「パート・時給制の内勤になってもらう」「長野への異動も検討せざるをえない」との通告が行われており、雇用形態、業務内容、給料、通勤等における不利益な取扱いが予告されていた。被申立人は、本件申立を受けて、これらを断念した。しかし、この一連の流れの中に、被申立人の不当労働行為意思は一貫して貫かれている。
 さらに、川谷内に対して、稼働手当が減額されることなく支払われてきたことに関して、被申立人は「川谷内の配置転換の有効性について群馬県労働委員会の判断を仰いでおり、その判断を待つための川谷内に有利な暫定的な措置である」(被申立人準備書面(5)13頁9行目)と言明しており、不当労働行為でないと判断されれば、稼働手当を減額することが予告されている。
 以上の通り、同処遇は、明白な不利益取扱いである。

4  まとめ

 そもそも川谷内には乗務を妨げる健康上の問題は存在しない。2015年6月4日に川谷内が睡眠導入剤のオーバードラッグで藤岡総合病院に搬送された事件も、山本光男群馬営業所長の不当な恫喝的な対応に対する憤懣で眠れず、次の乗務がせまる中での焦りから「2回分か3回分」多めに飲んだだけの出来事であって、「うつ状態」の悪化ではない。
 被申立人は、2015年6月13日の運転業務はずしでも川谷内を申立人組合から切り崩すことができないとみるや、このまま健康上の理由だけでは運転業務はずしの継続が困難だと考え、理由を「自殺をはかったという事実」「うつ状態」(完治していないこと)だ、会社には人事権がある、適切な配置転換だとして、川谷内の運転業務はずしを1年5ヶ月にもわたって継続してきた。
 しかしながら、そもそもの2015年6月13日の運転業務はずしが労働組合への加入・正当な行為の故をもって行われた不利益取扱いであることは明白であり、その違法行為を継続するための「異動」「配転」が同じく不利益取扱いであることは明白である。

2  申立人組合員・柴崎貴博および都丸富美男の2名に対する、2015年8月分給与(2015年9月10日支給)以降の毎月「稼働手当」79,600円減額する措置は、不利益取扱いの不当労働行為である

(1) 「稼働手当」はジャンボ部門乗務員に対して一律に毎月支払われる固定残業代である。

1   柴崎および都丸が、固定的割増賃金を支払われる者に該当すること、固定的割増賃金に該当する手当の名称が「稼働手当」であることには、争いがない。(被申立人準備書面(6)3頁下から1行目~)
2   被申立人の「稼働手当」は賃金規程(乙13の2)14条において「職務内容及び責任の度合いを考慮して、法定労働時間を超えて勤務した時間外手当・深夜手当・法定休日手当・法定外休日手当等を包括する手当として支給する」と規定されているが、実際には「職務内容及び責任の度合いを考慮」することはなく、すべてのジャンボ部門乗務員に一律毎月基本額114,600円の固定額が支給されている。(証言速記録第4冊35頁32行目~)
3   また、被申立人は、同賃金規程19条において「時間外手当・深夜手当・休日出勤手当」として「乗務員の勤務が、第14条の稼働手当…を超えた時間が発生した場合は、別表②により時間外手当・深夜手当・法定休日手当・法定外休日手当等を支給する」と規定するが、労働時間の管理も、時間外手当等の計算も、実際の支給も一切していない。
    (※13 証言速記録第4冊34頁17行目~36頁31行目)
   

※13 証言速記録第4冊34頁17行目~36頁31行目

新井   そうすると、あなたの会社ではね、ある社員が毎日何時に出社して何時に帰社しているというのは、全部把握しているのね。
宇都宮  はい。
新井   裁判所に、ああ、こういうところに出す気なら出せたわけね。
宇都宮  はい。
新井   全員について。
宇都宮  と思います。
新井   出ていないのはどうしてだろう。出すように求めているんだけど。
宇都宮  う一ん、特に必要性を感じなかったんだと思います。
新井   同じく乙13の2の19条というのを見ると、稼働手当以外に稼働手当を超える時間が発生した場合は、お金を払うという規定があるんですけど、それの適用に従って稼働手当以外に時間外手当を支払ったことはありますか。
宇都宮  ないと思います。
新井   そういう計算していなかったんじゃない。
宇都宮  ちょっとはっきりしないです。

(2) 「稼働手当」減額には理由がない

1   申立人・柴崎・都丸は、残業拒否を通告したことはない。

① 申立人は「一切の残業を拒否する」と言明したことはない。2015年7月16日の第一回団体交渉で36協定の違法な手続きを確認して以来、違法な36協定を是正しない限り残業は拒否すると通告しただけである。

② 被申立人は2016年3~4月に手続きを行うまで、36協定に関して申立人に対して明確な説明も対応も行わなかった。被申立人の2015年8月末に「労働者代表の再確認を行った」との主張に関しては、都丸は「投票用紙も渡されておりませんし、話も聞いておりません」(証言速記録第2冊6頁33行目~7頁6行目)という状況であり、事実ではない。

③ 都丸に関しては、被申立人・宇都宮司代表取締役が、証人尋問で認めたとおり「今後何時間以上働かないんですねという確認」を「都丸さん個人としてはしていない」(証言速記録第4冊37頁32行目~38頁7行目)。

④ 柴崎に関しても、申立人が被申立人に通告したのと同じことを言明したにすぎない。

2   柴崎・都丸は「8時間以上の残業」を実際に行っている。

例えば、都丸に関して、2015年9月の時間外労働時間は16時間、深夜労働時間が75時間、金額にして37,000円相当だった(証言速記録第2冊4頁6行目)。柴崎・都丸は実際に1日8時間以上の残業を行っている。

3   本件不当労働行為救済申立以降も減額を継続

① 被申立人は、申立人組合員・川谷内に関して残業をしていないにもかかわらず稼働手当の減額をしていないのだから、申立人組合員であるが故の差別ではないと主張する。
② 川谷内に対して稼働手当の減額を行わない理由を、川谷内に関しては本件群馬県労働委員会への救済申立を行っているからであり、群馬県労働委員会の判断を待っていると主張する。そうであるならば柴崎・都丸に対する稼働手当の減額も、同様に、本件救済申立がなされた時点で、元に戻すべきであるにもかかわらず、被申立人は減額を継続して15ヶ月になる。
③ ここに被申立人の稼働手当減額の狙いが、柴崎・都丸両名に対するいわゆる「兵糧攻め」であり、組合加入に対する見せしめであることは明らかである。不当労働行為意思は明白である。

(3) まとめ

稼働手当は、勤務成績も、時間外・深夜・休日労働の長短にも関係なく、ジャンボ部門乗務員全員に一律で毎月基本額114,600円支給されてきた手当である。これを申立人組合員、柴崎・都丸の2名に対してのみ、差別的に35,000円に減額したものであり、組合員であるが故の差別的取扱いであり不当労働行為である。

3  申立人組合員・川谷内政樹、柴崎貴博、都丸富美男の3名に対する、2015年12月18日支給の「賞与」減額は申立人に対する不利益取扱いであり不当労働行為である。

(1) 被申立人の「賞与」支給額は、ジャンボ部門乗務員に対して一律に支払われており、申立人組合員のみ減額された。

1   申立人組合員を除いて、勤続1年以上の「ジャンボ部門乗務員」に対しては基本的に178,000円の2015年冬期賞与が支払われていることに争いはない。

2   被申立人は少なくとも2011年12月の「冬期賞与」以降、毎年8月と12月の年2回、入社から1年以上勤続するすべてのジャンボ部門乗務員に対して「賞与」として一律178,000円の決まった金額を支給してきた。年2回、毎回一律178,000円の賞与支給の労使慣行が成立していた。
   

(2) 減額には合理的な理由が存在しない。

1    被申立人は、2015年冬期賞与に関して「平成27年夏期の賞与金額17万8000円を、対象期間6ヶ月で除し、月額賞与分金2万9666円を算出し」、「12月の賞与の対象期間である『4月1日~9月30日』(6ヶ月)のうち」、川谷内・柴崎・都丸の各人が「時間外労働を行った」月分を冬期賞与金額として支払った、と主張する(被申立人準備書面(5)15頁4行目~16頁15行目)。
     しかしながら、これらには理由がない。(※14 証言速記録第4冊25頁1~19行目)

※14 証言速記録第4冊25頁1~19行目

清水   賞与については、月平均にして1日8時間以上の残業をしていない月は支払わないということなんですか。
宇都宮  まあ、あの一。ちょっともう一回お願いします、すみません。
清水   賞与については、月平均にして1日8時間以上の残業をしていない月は支払わないという決まりがあるんですか。
宇都宮  1日8時間以上の残業を…
清水   いや、だから組合員の賞与を減額したのは、残業しない月の分は出さないよといって削ったわけですよね。
宇都宮  言い方はあれにしろ、そういう部分ですね。
清水   そういう決まりなんですか。
宇都宮  そういう決まり、ですから、責任に応じてということでありますので、責任とか役割、能力、いろんなものを含めてでありますので、その中で稼働手当というもの、稼働手当というか、そういう、どれぐらいの時間携わるかというのは、一つの責任を負うという部分にも等しくあると思いますから、そういう意味でございます。
清水   いろいろ責任があるわけですよね。残業するというのはその中の一つですよね。残業しないという一つのことでゼロにするわけですか。そういう決まりがどっから出てくるんですか。
宇都宮  基本的に賞与は会社の判断で行うものだというふうに認識しています。

2    また、被申立人は、「賞与はもともと必ず支払いが保証されているものではない」「乗務員の勤務成績や出勤率等も基準として決定される」(被申立人準備書面(5)14頁21行目~15頁3行目)、「賞与支給時に、乗務員については、サービス、事故違反、勤務態度、勤務状況、車両管理、生産性の向上等の項目を査定し、賞与の支給額を決定している」(被申立人準備書面(6)4頁2~5行目)と主張するが、理由がない。(※15 証言速記録第4冊37頁14~26行目)

※15 証言速記録第4冊37頁14~26行目

新井   賞与について聞きますけどね、賞与の算定基準は何かあるんですか。
宇都宮  …はい。
新井   どういうものなんでしょう。
宇都宮  ですから、責任の度合いにという部分ですね。
新井   会社によるけれども、ポイント制でやったりとかね、ABCとかつけてやることがあるんですけど、そういうことをやっているんですか。
宇都宮  一人一人にこう勤務態度、何段階評価みたいな、そういったものはあります。
新井   していたの、どういう項目でチェックしていますか。
宇都宮  勤務態度ですとか。
新井   勤務態度といってもいろいろあるじゃない。勤務態度1つだけでABCだけ。
宇都宮  勤務態度とか、例えば車両の洗車がどんなかとか。
新井   ほかに項目を挙げてください。幾つか。
宇都宮  ちょっとすみません、今すぐ記憶…

(3) まとめ

 被申立人においては年2回、毎回一律178,000円の賞与支給の労使慣行が成立していた。被申立人による申立人組合員・川谷内政樹、柴崎貴博、都丸富美男の3名に対する、2015年12月18日支給の一時金減額は、理由がなく、申立人組合員であることの故に行った差別的不利益取扱いである。
のみならず、被申立人は、一方で「乗務員については、サービス、事故違反、勤務態度、勤務状況、車両管理、生産性の向上等の項目を査定し、賞与の支給額を決定している」と言いながら、申立人組合員については「時間外労働を行った」月の分だけしか賞与を支払わなかったと言明している。すなわち、被申立人は賞与の支給基準に関して申立人組合員に対しては差別的に支給基準をでっちあげて減額し、さらに2016年夏期賞与に関しては不支給としたのである。これは被申立人の不当労働行為意思を証明するものである。

4  請求する救済内容

(1) 被申立人は、2015年6月13日の申立人組合員川谷内政樹の空港送迎便乗務の停止をなかったものとして扱い、同人を原職に戻さなければならない。

(2) 被申立人は、申立人組合員、柴崎貴博ならびに都丸富美男に対して、2015年9月分(10月9日支給)以降、「稼働手当」減額分、それぞれ月あたり79,600円を支払わなければならない。また上記金額に対する次の各日から支払い済みまで年6パーセントの割合による遅延損害金を支払わなければならない。

    給与 遅延損害金の起算日
2015年(平成27年)
9月分給与 2015年(平成27年)
10月10日
2015年(平成27年)
10月分給与 2015年(平成27年)
11月11日
2015年(平成27年)
11月分給与 2015年(平成27年)
12月11日
2015年(平成27年)
12月分給与 2015年(平成27年)
1月9日
2016年(平成28年)
1月分給与 2016年(平成28年)
2月11日
2016年(平成28年)
2月分給与 2016年(平成28年)
3月11日
2016年(平成28年)
3月分以降の給与 支給日の翌日

(3) 被申立人は、申立人組合員、川谷内政樹、柴崎貴博、都丸富美男の3名に対して、2015年12月18日支給の「賞与」を適正に支払わなければならない。川谷内に対して88,900円、柴崎、都丸に対してそれぞれ59,300円、ならびに上記金額に対する2015年12月19日から支払い済みまで年6パーセントの割合による金員を支払わなければならない。

(4) 被申立人会社は、本命令書受領後14日以内に、下記内容の文書を申立人労働組合に交付するとともに、同一内容の文書を55センチメートル×80センチメートル(新聞紙2頁大)の白紙に、楷書で明瞭に記載して、被申立人本社、同群馬営業所、同新潟営業所の各正面玄関の見やすい場所に、30日間以上掲示しなければならない。


    
当社の以下の行為は、群馬県労働委員会において労働組合法第7条に違反する不当労働行為であると認定されました。

1. 貴組合員・川谷内政樹に対して、「健康問題」を理由にして空港便乗務をさせなかったこと
2. 貴組合員、柴崎貴博、都丸富美男の2名に対して2015年9月分給与以降「稼働手当」を毎月79,600円減額したこと
3. 川谷内政樹、柴崎貴博、都丸富美男の3名に対して、2015年冬期「賞与」を減額したこと

当社は、この不当労働行為について深く陳謝し、命令に従って川谷内政樹を本来の運転業務にもどすとともに、柴崎貴博、都丸富美男、川谷内政樹に対して、本来受け取るはずであった賃金相当額および遅延損害金を支払います。
今後このような行為が二度と行われないようにすることを誓約いたします。

  ○○年○○月○○日
      群馬合同労働組合 執行委員長 清水彰二 様

               中央タクシー株式会社
                 代表取締役  宇都宮司
                 代表取締役  宇都宮恒久
以上
(注:年月日は文書を交付または掲示した日を記載すること。)
      
(5) 被申立人会社は、第4項を履行したときは、速やかに当委員会に文書で報告しなければならない。
との命令を求める。

以上

11・30高崎・韓国ゼネスト連帯!団結デモ、25人で声あげる!

韓国民主労総は11月30日を「ゼネストと民衆不服従の日」として闘い抜いた。群馬合同労組は同じ日に連帯のデモを決定し、貫徹した。日本から、群馬から、連帯し、労働者の力で社会を変える、職場を変える闘いを開始しよう!ブラック企業をぶっとばそう!参加した25人は力一杯声をあげた。闘いはこれからだ!

韓国の労働者を非正規の使い捨てに突き落としたパク・クネ。

パク・クネ打倒の闘いは、民主労総の命がけの粘り強い闘いが切り開いた。

これとの連帯は日本から、群馬から闘う労働組合と団結を組織し、日本からゼネストの力をつくり出すこと。

「働き方改革」粉砕・安倍打倒!ブラック企業ぶっとばそう!中央タクシーを許さないぞ!群馬バスを許さないぞ!ともに闘おう!

 

 

 

 

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