群馬バスとの第6回団体交渉勝ち取る!

 群馬合同労組は、9月19日、群馬バスとの第6回団体交渉を行いました。組合からはT新分会長先頭に7名、会社側は管理職6名・代理人4名の10名が出席。

 6月に群馬県労働委員会の命令が出されてから最初の団体交渉となりました。

 県労働委員会の命令については、既報の通り、M元分会長のアルコール解雇他の2つの懲戒処分について、不当労働行為を認めさせることはできませんでした。組合員であろうと、組合員でなかろうと、懲戒処分の内容について差別があったとは言えない、という県労働委員会の判断が示されました。これについて、群馬合同労組は、不当労働行為というのは法律や客観的事実だけで証明できるものではない、棄却は許せないという立場を表明してきました。一方、他の4件の救済申立については群馬バスの不当労働行為意思を認定して、画期的とも言える勝利命令を出しました。

 この県労働委員会命令をどう総括し、今後どのように闘うのかをめぐって、群馬バス分会は分裂しました。M元分会長は、あくまで解雇撤回を求めて、不服申し立てないしは裁判闘争を主張しました。しかしその一方でT分会員に対する理不尽な攻撃を続け、要求を組合がのまなければ分会をつぶすとまで言いました。群馬合同労組としては、M元分会長が、組合と分会の団結のために不服申し立てを主張するならばともかく、自らの金銭的利害で組合民主主義も団結も破壊して何とも思わない態度を許すことはできませんでした。

 結果として、M元分会長は、O元副分会長をも引き連れて組合を脱退。他労組に加入して、裁判闘争を始めようとしています。群馬合同労組群馬バス分会は、労働委員会闘争に重要な勝利を勝ち取りながらも、T新分会長一人で再スタートしなければなりませんでした。

 そういう意味で、今回の団体交渉は、分会の新たなスタートという重要な意味を持ちました。

 結論的に言って、団体交渉は大勝利でした。

 まず、群馬県労働委員会における不当労働行為の認定という地平のうえに、新たな力関係の上での団体交渉として勝ち取ることができました。県労働委員会で命令されたとおり、団体交渉は、組合員に対する正当な賃金支給が行われているのか否か検証する場でもあり、就業規則や賃金規程、36協定書や、賃金計算に必要なダイヤやダイヤのハンドル時間・中休時間の一覧表、群馬バス労働組合と会社の協定書などの書類の写しを、群馬合同労組に交付しなければなりません。3年闘って、ついにこれらを組合に出させることができました。

 また、要求項目に関して、これまでは木で鼻をくくった回答で拒絶してきたような要求について、具体的な解決に向けた交渉ができるようになりました。もちろん簡単な話ではありません。しかし、大きな力関係の転換をしっかり確認できる団体交渉となりました。  労働者は、一人では大変です。しかし労働者の武器である団結というのは、しっかりとした、みんなに開かれた内容と路線で初めて実現できるものです。自分だけよければいい、それでは労働組合は腐敗します。群馬合同労組は、そういう道を踏み外さずに、一歩前進しました。群馬バス分会は、あくまで組織拡大で勝利します。群馬バスの労働者のみなさん、運輸労働者のみなさん。群馬合同労組に加入してともに闘いましょう。

労働組合建設の新たな挑戦へ!

月刊労働運動9月号原稿

労働組合建設の新たな挑戦へ!

群馬合同労働組合 執行委員長 清水彰二

群馬合同労組第14回定期大会が成功

 群馬合同労組は、2019年7月14日に第14回定期大会を開催した。組織拡大の勝利を確認し、新たな闘いに入った。大会では、コンビニオーナーの相次ぐ結集とローソンのストライキなどの歴史的な闘いの前進を、国鉄闘争を基軸に闘ってきたが故の重要な地平として積極的に総括した。また、パワハラを受けたJR労働者の加入(動労連帯高崎との二重加盟)、外国人労働者の組織化や国際連帯の前進など、合同一般労働組合の展望と可能性を示すことができた。

中央タクシー分会の苦闘と勝利

 今大会の全体を支えたのは、2015年6月から始まった中央タクシー分会の闘いであり、一体で前進してきた群馬バス分会の闘いであった。

 3人で闘ってきた中央タクシー分会の闘いは、分会の闘いの方向性と団結をめぐる分会内部の対立から、Sの脱落と裏切りを生み出した。そしてその対立を乗りこえて、職場の多数派として、組織化が前進しようとしたとたんに、分会長に対する卑劣なテロ襲撃事件が起こり、分会長はPTSD(心的外傷後ストレス障害)で業務に就くことができなくなった。半年近くにおよぶ闘病の末に、復職を果たした矢先、再度の襲撃で家が破壊された。分会長は捨て身で闘う決意を固めたが、それは無理だった。いったん退却して、新しい闘いに備えるために中央タクシーを退職する決断をした。一方で、T組合員を軸として固定残業代裁判で決定的な勝利の展望をつかんだ。証人尋問で宇都宮司社長は、タコグラフの改ざんという犯罪行為について何の弁明もできなかった。群馬合同労組は、中央タクシーを絶対に許さない。そもそも運転手が過労死しようが重大事故を起こそうが、何とも思わないブラック企業との非和解の闘いだ。群馬合同労組は、この死闘に負けることなく、団結と闘いを守り抜いた。この勝利が、群馬合同労組の闘いの全体を支えたことがもっとも重要な総括だ。

群馬バス分会の勝利と新たな試練

 群馬バス分会も、春闘ストを頂点とした職場の闘いと労働委員会闘争を軸にして不屈に闘ってきた。アルコールを口実とした分会長解雇、度重なる不当処分、ユニオンショップを結ぶ私鉄総連群馬バス労働組合の一部幹部による会社と一体となった分会つぶしなどで苦しい闘いだった。

 今年の6月、群馬県労働委員会は、群馬バス事件の2年ごしの7件の申立に対して救済命令を交付した。命令は、分会長の解雇(アルコール)、副分会長の停職(コースミスと携帯電話の使用)という2つの懲戒処分について、組合差別とは言えないとして棄却した。組合として中央労働委員会に不服申立をするのか否かで、意見が分かれた。執行委員会で当該を含めてこの問題を討議した。採決の結果として不服申立はしなかった。不当な命令であることは明らかだ。不当労働行為というのは、法律や規定からは見えないものがたくさんある。現場は毎日不当労働行為との闘いだ。しかし現状ではこれ以上の命令は望めないと判断せざるをえなかった。不服申立をするならば、団結のためにこそ闘うという立場が必要だ。そこで当該との一致が勝ち取られなかった。試練である。

 労働者は、闘う以外に生きていくことはできない、だからどんなに困難であろうとも闘いに立ち上がる。その先に、大きな団結と希望がある。群馬合同労組第14回大会が示した、その確信にたって、さらに闘いを前進させていくことだ。

「過激派」組合という差別を打ち破る

 命令は、他方、重要な判断を示して、労働者と労働組合の団結権を擁護した。

 ひとつは、群馬バスが、群馬合同労組は「過激派」との印象をつくり出し、雇用契約書に「加入」「関与」「接触」を禁じるという新たな誓約事項を付け加えたこと。いわく『日本国憲法施行の日以後において、日本国憲法又はその下に成立した政府を暴力で破壊することを主張する政党その他団体を結成し、又はこれに加入いたしません。』『…政党その他団体の傘下、下部組織又は影響下にある組織に加入いたしません。またそれら組織の構成員又は支持者と契約行為はもとより、関与、接触いたしません。』

 これは、公務員の欠格条項を、バスの運転手も準公務員だと強弁して、テロ対策にまぎれて、書き足したものだが、群馬県労働委員会は不当労働行為で無効と判断し、すべての事業所に「ポスト・ノーティス」(実質的な謝罪文の掲示)を命令した。

会社規定、ダイヤグラム及びハンドル時間・中休時間を記した書類の交付を命令

 合同一般労働組合の団体交渉権については、現実的にブラック企業の不当な対応が目につくが、群馬県労働委員会の誠実団交応諾義務に関する判断は明快だ。

「ダイヤグラム及びそれぞれのダイヤグラムのハンドル時間・中休時間(※待機時間)を記した書類の性質をみると、組合員の日々の勤務の状況を確認するために必要な文書であるといえる。そうすると、これらの文書は、組合員の労働時間及びそれに基づく賃金計算が実際に上記の就業規則及び三六協定に照らし適正であるかを確認し、未払賃金が存在しているか否かを確かめるために、組合にとって不可欠な資料である…」

「団体交渉は、原則として、労働条件に関する合意形成を目指して行われるものであるが…組合が…組合員の労働条件が法令等に照らして適正に規律されているか否か、また、実際に業務を遂行する過程において法令及び就業規則等に定められた基準が遵守されているか否か検証する場であるともいえる」

新たな闘いのステージへ

 群馬合同労組群馬バス分会は、この3年に及ぶ闘いの勝利の上に、この秋、新たな闘いに入る。すでにT組合員が組合加入前に、一方的に乗合から貸切に配転されたことについて、もとに戻せという要求を2年越しで要求してきた。ところが、群馬バスはまともな検討もせずに拒絶を繰り返してきた。だがもうそれは通用しない。必ず勝利する。