群馬バス事件、群馬県労働委員会に準備書面提出

このエントリーをはてなブックマークに追加

群馬バスの不当労働行為救済申立を行っている群馬県労働委員会の調査は、いよいよ大詰めを迎えようとしている。この間の調査では、組合の主張や、労働委員会の求釈明への対応で、新たな証拠が会社から提出され、群馬バスの不当労働行為はますます明らかになっている。3月29日付で提出した群馬合同労組の準備書面(6)から何点か紹介したい。

 

O組合員の2017年6月23日付懲戒処分(停職7日)が不当労働行為であることの補強

 

  • 被申立人は、「携帯電話の使用について」(乙23号証9頁)という2016年(平成28年)11月27日付通達において、「大渋滞等が発生し、折り返し時間等、業務上の連絡をする場合」として、非常時の業務上の携帯電話の使用の仕方について、マニュアルとも言える指示を出した。そこで指示された内容は、「道路脇等に停車し、乗客へ業務連絡のため、携帯を使用する旨、車内アナウンスを行う事」である。

 

  • Oが2017年6月9日に実際にとった行動は、「ドライブレコーダ精査結果について」(乙23号証14頁)によれば、踏切遮断中につき停車した際に、「はい すみません。ちょっと連絡させていただきます。携帯使います」と車内アナウンスをした上で、携帯電話を取りだし、操作を開始したものである。予想よりも踏切が早くあがってしまったので、結果として通話をしながら発進してしまう形になってしまい、その点の問題はあるが、基本的には②の非常時の業務連絡の会社のマニュアル・指示通りに行動したと言える。この点、②の通達においては「道路脇等に停車し」とあるが、「等」について具体的に指示をしているものではなく、Oがこの時、時間的に余裕があると判断して踏み切り停車中に架電をしたとしても、それは判断のミスであり、マニュアルから逸脱した行動とは言えない。

 

  • この「携帯電話の使用について」(乙23号証9頁)については、第3回団体交渉の中でも、被申立人・M代表取締役が、以下のように発言して、むしろ本件懲戒処分の根拠にしている。

「いまやっちゃいけないものっていうのが、アルコールを飲んで運転すること、あと携帯電話っていうのに関して、この二つに関してはすごくうるさいわけですね、そういう中においてとくに携帯電話をしながら運転したっていうことにおいていろいろテレビでもさわがれているわけですよ、そういう中において、携帯電話に関してもいろいろと注意するようにということでいろいろと文書等も行政官庁からも来ていますのでね。そういう中においてうちでも電話携帯の使用についてということでちゃんとこういうようなやつをやっているわけですよ。どういうふうにやるかっていうことで。これはM所長の方でやった資料ですね」「これは携帯電話の使用についてっていうことで、室田の方で所長がちゃんとこういうふうに出してますよね」「回覧というかはんこまでいただいてますよ」

 

  • 被申立人は内部文書によって、Oの非常時対応が必ずしもマニュアル・指示を逸脱したものではないことを承知していたにもかかわらず、その事実を申立人には開示せず、本件懲戒処分を正当化し続けてきた。

 

  • よって、Oの「携帯電話を使用した状態でバスを運転した」理由による、7日の停職の懲戒処分は申立人組合員に対する不当労働行為である。

Mの解雇が不当労働行為であることの補強

 

  • 被申立人は、第5準備書面、第1の2において「安全管理部は、同月(※2017年3月)14日、上記弁明及び陳述書(※甲28号証)の内容を検討するにあたり、被申立人が導入しているアルコール検知機器による試験データ(乙19)で、飲用直後はアルコール反応が検知されたとしても飲用後1分程度で反応が検知されないことを再確認した。」と主張した。また同第1の4において「被申立人は、申立人が今後本件解雇につき争うであろうことを想定し、トップカイザー3000なる栄養ドリンクの飲用によりアルコール反応が検知された旨のM氏の供述が事実と反することを確認するため、同月22日、総合バスセンターにおいて、総合バスセンター所長A氏を被測定者として、トップカイザー3000の飲用後におけるアルコール反応の検知経緯を確認した。(乙20)」と主張した。

 

  • 被申立人のMの「陳述書」(甲28号証)に対する評価に関連して、被申立人は第4準備書面において「M氏は、飲酒時から最も近接したM氏にとって記憶が最も鮮明な時期に、飲酒終了時刻を午後11時と明確に認め、栄養ドリンクに関する言及を全く行っていなかったのである」(2頁22行目)と疑問を投げかけながら、トップカイザー3000のアルコール反応については「陳述書」が提出された翌日には、わざわざ被験者をたてて確認作業を行った。この際、飲用直後にはアルコール反応が出ている。

 

さらに、M解雇後の2017年3月22日には、被申立人は「申立人が今後本件解雇につき争うであろうことを想定し」、「総合バスセンター所長A氏を被測定者として、トップカイザー3000の飲用後におけるアルコール反応の検知経緯を確認した。」

 

  • 他方、Mの「陳述書」における時刻の訂正に関しては、一切事情聴取をすることなく、「供述の変遷」(第3回団体交渉でのN代理人発言)で信用できないと、まるで刑法犯であるかのように扱い、解雇を強行した。

 

  • Mは、平成25年5月31日付「達示」第4項但し書きを知らず、解雇など思いもよらない中で、上記のように、3月9日夜から10日朝にかけての供述が変わっている事実はあるが、悪意はない。実際に2017年3月10日の被申立人に対する報告が記憶違いであったために、2017年3月13日に「陳述書」を被申立人に提出して、訂正したものである。であるにもかかわらず、被申立人は、同「陳述書」に対して、トップカイザー3000のアルコール反応については翌日にはわざわざ被験者をたてて確認作業を行いながら、Mの飲酒時刻の訂正については事情聴取をしようとさえしなかった。これは、被申立人が、Mの2017年3月10日の供述内容が、同「達示」第4項に抵触するものであることにとびつき、はじめから解雇ありきの対応に固執したことを裏付けるものである。よって、被申立人のMの解雇は、Mが申立人組合分会長であることを理由とした不当労働行為である。

 

被申立人の団体交渉拒否・不誠実団交が現在も継続していることについて

 

1  事実経過

 

  • 2018年2月13日、申立人、同日付「要求書」(甲112号証)を簡易書留にて、被申立人に送付。16項目を要求。

 

  • 2018年3月13日、申立人、同日付「申入書」(甲113号証)を簡易書留にて、被申立人に送付。

「当労働組合の2018年2月13日付「要求書」に関して、回答期限の2018年2月28日を過ぎて2週間近くなるが、貴社からはいまだに何の回答書も連絡もない。同要求書では、(4)として「2018年4月1日からT組合員を正社員にすること。」との要求を出しているところであるが、貴社はそれを無視して、Tに対して、2018年2月23日に現在とまったく同じ、一年契約の契約書をTに提示して、契約を迫っている。このような対応はまったく不誠実であり、あらためて2018年3月23日まで団体交渉を開催して、誠実に回答するように申し入れる。」

 

  • 2018年3月22日、被申立人、同日付「ご連絡」と題した「FAX送信」(甲114号証)を、申立人にファクス送信。

「貴組合より受領いたしました平成30年3月13日付け「申入書」(以下「本件申入書」といいます。)に関し、以下のとおりご連絡いたします。」「貴組合は、本件申入書において、同月23日までに団体交渉を開催するよう求めています。しかしながら、株式会社群馬バス(以下「群馬バス」といいます。)は、同年2月28日付け「FAX送信の件」においてお伝えしたとおりの状況であり、同年3月23日までに団体交渉を行うことは困難です。群馬バスといたしましては、貴組合のご要望に対する回答について、検討しております。後日、改めて回答させていただきます。よろしくお願い申し上げます。」

 

2  被申立人の誠実団交応諾義務違反は明白

 

申立人が、2018年2月13日付「要求書」で被申立人に提出した要求項目の中には、2018年3月末日で雇用契約が切れるT組合員の雇用に関する要求項目、配置の転換に関する要求項目などが含まれている。また2018年4月1日から、Tに関して、労働契約法における、いわゆる「5年ルール」適用の問題も迫っている。(甲113号証)このような切迫した要求であるにもかかわらず、被申立人は、団体交渉の開催を引き延ばし、拒否をしている。(甲114号証)

また申立人は、要求書等を書留郵便にて送付しているが、被申立人は、期限ギリギリになって、ファクスで回答するという、不誠実な対応を続けている。

2018年3月22日付「ご連絡」(甲114号証)には、「同年2月28日付け「FAX送信の件」においてお伝えしたとおり」とあるが、申立人はファクスを確認していない。それは2018年3月13日付「申入書」(甲113号証)を読めばわかることである。

以上の通り、本件申立以降も、被申立人の、誠実団交応諾義務違反は明白である。

 

群馬バス事件、群馬県労働委員会に準備書面提出」への3件のフィードバック

  1. ここまでくると
    言い逃れが出来ない状況
    更なる追求をされても対応出来ないから
    団交拒否!

    自分達のしてきた事が間違っていると自覚してる証拠でしょ!

    悪条件、低賃金の雇用条件じゃ
    お客様に安全・安心で満足する質の高いサービスなんて
    都合が良すぎる!

    経営者が幅利かせても利益なんて生まれない!
    労働者が現場で頑張ってるから利益が生まれる!

    いつまでも子供じみた対応をするな!
    社会人なら社会人らしく
    大人な対応をしろ!!

    やっていいこと悪いことの区別もつかないのなら
    会社経営なんてするな!

  2. 第6回労働委員会で、会社側に早期に団体交渉を行うように労働委員会から言われてましたね。 会社側の弁護士は最短で5月30日か31日。次回の労働委員会より先送りになってますね。 求釈明出されてはと危機感があるのでしょう。 時間かせぎは無駄である。 不誠実団交極まりなし。 1日も早く団体交渉のテーブルにつくべきかと思われる❗

  3. 閲覧者の皆様、そして群馬バスのドライバーの皆様、日々の過酷な長時間労働お疲れ様です

    当組合は2月13日付けで群馬バスに対して要求書を送付しました。

    しかし、群馬バス側の回答は要求書の次の項目を除外する事が団体交渉の条件だそうです。

    その、群馬バス代理人弁護士Nからの回答が次の内容です。

    群馬バスより次の回答を頂きました

    (1) 2018年(平成30年)5月2日付「FAX送信の件」「貴組合と株式会社群馬バスとの団体交渉の件」の中で貴社は、「平成30年(マ
    マ)2月13日付け要求書において貴組合からご提案いただいた事項のうち、従前のとおりの回答となる事項、容易に回答内容が判明する事項又は
    団体交渉になじまない事項である(1)、(5)、(6)、(9)から(11)及び(13)から(16)を除いた事項に限定して、協議の対象とさせていただきます。」と
    し、また「群馬バスといたしましては、貴組合が上記各条件について承諾していただくことを、団体交渉開催の条件とさせていただきます。貴組合
    において上記各条件に承諾していただけるのであれば、群馬バスは、速やかに団体交渉を行う用意があります。

    除外しろと言っている要求書の項目の詳細が次のものです。

    (1) 貴社従業員で組織する他の二つの労働組合と同様に、群馬合同労働組合の組合掲示板を各事業所に設置すること。

    (5) 互助会の強制加入をやめること。脱退の自由を認めること。本来慶弔見舞いは会社の福利厚生として行うものであり、互助会から支出するのは、おかしい。社員旅行も、経費の内訳が不透明であり、積立て(と参加)を強制するのは不当である。

    (6) 互助会の社員旅行の参加者、および不参加者の出勤の取扱いについて、明らかにされたい。不参加者に不公平な取扱いであるならば是正されたい。

    (9) 旭町待機所の掃除、カギ閉めは、それぞれ業務命令か否か、回答されたい。

    (10) 榛名湖待機所の掃除、ゴミ出し、新聞運搬、カギ閉めは、それぞれ業務命令か否か、回答されたい。

    (11)洗車機の水抜き、雪かきは、それぞれ業務命令か否か、回答されたい。

    (13)関東運輸局のホームページに、貴社に対する行政処分の情報が記載されている。それによると2018年(平成30年)1月30日付で「輸送施設の使用停止 20日車」の処分、概要は「平成29年7月19日、法令違反の疑いがあることを端緒に監査を実施。2件の違反が認められた。(1)事業計画の変更認可違反(道路運送法第15条第1項)、(2)運転基準図の記載事項の不備、運転者への指導義務違反(旅客自動車運送事業運輸規則第27条第1項)」とある。それぞれその内容について説明すること。

    (14) いわゆる応援ダイヤと事業計画との関連性について説明すること。応援ダイヤの賃金計算の方法について説明すること。また応援ダイヤを行うのは業務命令なのか、任意なのか、明らかにされたい。

    (15) 貴社は2017年(平成29年)12月25日付「回答書」の4において、「具体的には、今年の6月に高崎アリーナで開催されたバレーボールの「FIVBワールドリーグ2017高崎大会」において、外国チームの輸送業務に携わる状況が生じています」と回答したが「FIVB
    ワールドリーグ2017高崎大会」の外国チームの輸送業務に携わるにあたって、国から「テロ対策の徹底について」とのことで、「テロ行動等を行う過激組織を想定した」雇用契約書の「新たな規定」を設けるように指示や指導があったのか否か、回答されたい。また国からの指示や指導がなかったならば、「テロ行動等を行う過激組織を想定した」雇用契約書の「新たな規定」を設ける必要性を、誰が、いつ、どこで、どのような理由で、提案したのか、明らかにされたい。

    (16) 2017年(平成29年)12月25日付「回答書」の4に関して、雇用契約書の「テロ行動等を行う過激組織を想定した」雇用契約書の「新たな規定」を設けることを決定した2016年12月頃に、「テロ対策の徹底」のために貴社が行った対応をすべて明らかにされた
    い。

    基本的に無給の中休みに「やれ」と指示をだされているこれら全てが我々ドライバーに関わる重要な事です、

    すなわち、業務命令であるなら給料を支給しなければならないし、業務命令でないなら一切やる必要がないのです、

    都合の悪い質問には一切かいとうせず、回答したとしてもM専務、N弁護士は「お答えする義務はありません」と子供じみた回答しかしないと思われます。

    組織の幹部である専務と、司法試験に合格した弁護士がこんな低レベルな回答しか出来ない事が残念です

    M専務~?ハッキリ回答して下さい?

    そんなレベルの頭でよくもまぁ御条目たれるのかと思うと笑います

    恥ずかしくありませんか?

    ん?恥ずかしいって気持ちもわかないほどのレベルか?しゃーない、ふぅー

    俺たち群馬バス分会は絶対に許さない、とことんまで闘います。

    どなたか否定的な意見がありましたら返信下さい

    では!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です