業務スーパー(フランチャイジー株式会社オーシャンシステム)と第1回団体交渉開かれる

2021年8月24日、群馬県内で「業務スーパー」を展開する株式会社オーシャンシステムとの第1回団体交渉が開かれた。㈱オーシャンシステムは新潟に本社を置き、新潟、秋田、山形、宮城、福島、茨城、群馬、長野、富山の各県で業務スーパーをフランチャイズで運営する。ちなみに業務スーパー本部は商品開発・生産の神戸物産である。
8月18日に㈱オーシャンシステムから回答書が届き、この内容があまりにひどいので組合は、即座に申入書を送付した。そして、その内容を本ブログに「ふざけるな!業務スーパー!」と題して投稿した。その投稿について、業務スーパー本部にも通知をした。
そこには「近日中には、B氏(組合員)と再面談させていただき、面談シートに記載した事項の改善が認められるか否かを調査させていただきます。面談の結果として、『勤務成績が著しく不良で就業に適さないと認められたとき』その他(解雇事由)に該当すると認められる場合には、然るべき措置を取らせていただく所存です。」と書かれていたのだ。組合がパワハラだと問題にしている当事者による面談だ、しかもその当事者は団交に出席させないというのだ。こんな非常識ははじめてだ。
すると、団交前日の8月23日に会社から「ご連絡」という文書がファクスで届いた。団交の条件の提示と同時に、そこには「調査結果の一部を…掲示し、不確かな事実に基づき、あたかも当社によるパワハラ行為があったかのような印象を与える主張を掲載しております」「当社の社会的信用を棄損するもの」としてブログ記事の削除の要請があった。
群馬合同労組としては、B組合員に対する「近日中の面談」と解雇・降格を許さないことが目的。ブログの記事に効果ありとみて、ブログの記事をいったん削除した。団交で勝負だ。
団交では、組合からいくつかの申入れから始まった。
まずは人数問題。会社から6名、組合からB組合員とその父親含め6名が出席。コロナを理由に会社が双方6名と指定したので組合はそれに応じた。しかし会社は当初4名と言明していたのに、6名に増えた。代理人は茨城から。他の5名は新潟の本社から。それぞれの部署から出ることになったとの説明だが…
B組合員の父親の出席を通知したところ、会社は「お断りする」と回答してきた。だから組合員になってもらって出席してもらった。そもそも労働組合法上、交渉担当者の委任に制限はない。それを指摘すると、会社は「委任事項がハッキリしていればお断りするつもりはない」と回答。パワハラで子供が精神的におかしくなっていれば、その状況を伝えるのに家族は重要な証言者だ。当該組合員の状況を相手に伝えるという委任目的は明白だろう。
そして、「近日中の面談」について、やめろと申入れる。やめると約束はできないと回答。ありえない。パワハラ問題の解決がつくまでだめだと伝える。組合の決意は伝えた。許さない。
就業規則・賃金規定・36協定書の写しの交付を求めていたが、必要な部分だけと拒否をした問題(解雇規定だけ出してくるという…)。明白な不当労働行為、再度すぐに写しを交付するように申し入れた。
要求項目と調査結果の具体的な内容については、今は書かない。
しかし、組合から、パワハラ・いじめの重要な証拠をひとつ提出した。
それと調査結果・ヒアリング結果の報告書の記載事項については、疑問点や事実と違う点を指摘しても、当然ながら誰も答えられない。ヒアリングして調査結果をまとめた担当者に聞いても、言われたことを書いただけだとらちが明かない。当事者を出さないことには、何も事実は明らかにならないことだけは明白になった。
B組合員の父親からは、娘がどんなに大変で、親として心を痛めたかわかりますか、と訴えられた。店長が父親に言った文言も明らかにされた。重要な証拠だ。
団交の結果、会社は、やはり店長・エリアマネージャーによる再面談は今はまずいと判断したようだ。しかし団交翌日、オーシャンシステムは業務スーパー事業本部名で、「業務習得表」の提出をメールで指示してきた。どうしてもB組合員を追い出したいのかと思わざるをえない。しかし負けない。闘いは続く。
全国の小売店労働者のみなさん。パワハラやいじめで苦しむ労働者のみなさん。負けずに、いっしょに闘いましょう。生きるために!