ホテル1C(ワンシーン)不当解雇、群馬県労働委員会で勝利命令!

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本日12月13日、昨年11月に清水委員長がアルバイトで働いていた藤岡市にあるホテルワンシーンに組合通告をして解雇された事件に関して、群馬県労働委員会の救済命令が交付されました。「解雇をなかったものとして取り扱うとともに…賃金相当額…を支払わなければならない」との勝利命令です。「今後このような行為を繰り返さない」との文書の交付も命令しました。ご支援・激励をいただいたみなさん、ありがとうございました。

清水委員長は、昨年4月からこのホテルワンシーンでアルバイトをはじめました。週2日、組合活動のために、都合のいいバイトだと思ったからです。労働基準法違反もいったん目をつむりました。ところが、昨年秋、一方的に勤務時間と賃金を減らされました。売り上げが落ちたからと平日昼のルームメイクをなくしたのです。ほとんどの従業員がいっしょに不利益をこうむりました。中には仕事を続けられなくなる人もいました。こんなことは許してはいけないと思いました。まずは組合通告をして職場に団結と闘いをつくり出さないといけないと決心しました。そして社長におかしいと文句を言いました。社長はあなたが仕事ができないからだと言ってきました。しかしひるまずに、群馬合同労働組合に入っていると通告しました。そうしたら解雇です。

社長は、こんな仕事もできないアルバイトに文句を言われる筋合いはない、うるさい奴はクビだ、労働組合なんてもってのほかだ、これまでそうしてきたように、かんたんに解雇通告したのだと思います。そしてほとんどの労働者が悔しい思いをしながら泣き寝入りをしてきたのだと思います。

だから群馬合同労組は、この解雇は絶対に許さないと、闘いを開始しました。ブラック企業がはばをきかせています。労働者が闘うすべを知らないからです。私たちは、一人のアルバイトだろうと、不当なことは許さない、そういう力が労働組合にはあるのだということを知らしめなければいけないと、決意しました。そして勝利しました。

命令は復職までは認めませんでした。インチキな雇用契約なのに、異議をとなえなかった、として9ヶ月の有期雇用を認定して、一度の更新は認めたものの、一回の更新と考えるのが「適切」として、現在も雇用契約が継続しているとは判断しませんでした。これには不満が残ります。いかに非正規労働者の権利が低くみられるのか、痛感する思いです。

しかし、今回の救済命令はとても大きな意味をもっていると思います。労働者はたった一人でも群馬合同労働組合に入って闘えば勝利することができる、おかしいことをおかしいとして職場を変えることもできるということを示すことができました。株式会社ホテル1C・杉山嘉章社長はただちに命令を履行しろ!

みなさん、ブラック企業にたくさんの労働者が病気にさせられたり、命さえ取られています。いっしょに声をあげ闘いましょう。

 

傍聴に参加してくれた組合員と記念写真

記者会見する清水委員長

 

 

 

命令書(写)

申立人 群馬県高崎市柴崎町60-2
群馬合同労働組合
執行委員長 清水彰二
被申立人 神奈川県小田原市栄町一丁目1番5号
株式会社ホテル1C
代表取締役 杉山嘉章

上記当事者間の群労委平成28年(不)第4号株式会社ホテル1C不当労働行為救済申立事件について、当委員会は、平成28年11月24日第785回公益委員会議において、会長公益委員清水敏、公益委員新井博、同小暮俊子、同大河原眞美、同小磯正康が出席し、合議の上、次のとおり命令する。

主文

1 被申立人株式会社ホテル1Cは、申立人群馬合同労働組合の組合員である清水彰二に対し、平成27年11月26日付け解雇をなかったものとして取り扱うとともに、同人との雇用契約が従前と同じ条件で平成28年1月1日に更新されたものとして取り扱い、解雇の翌日から更新した契約が終了する同年9月末日までの賃金相当額(平成27年12月分につき14,816円、平成28年1月分以降は毎月55,418円(ただし、同年9月21日から同月末日分につき18,470円))及びこれらに対する年6分相当額を加算した額の金員を支払わなければならない。

2 被申立人会社は、本命令書受領の日から1週間以内に、下記内容の文書を申立人組合に交付しなければならない。

年 月 日
群馬合同労働組合
執行委員長 清水彰二様
株式会社ホテル1C
代表取締役 杉山嘉章㊞

当社が、貴組合組合員の清水彰二氏に対して、平成27年11月26日付けで解雇したことは、群馬県労働委員会において、労働組合法第7条第1号に該当する不当労働行為であると認定されました。
今後、このような行為を繰り返さないようにいたします。
(注:年月日は文書を交付した日を記載すること。)

3 被申立人会社は、前2項を履行したときは、速やかに当委員会に文書で報告しなければならない。

理由

第1 事案の概要等

1 事案の概要
本件は、被申立人株式会社ホテル1C(以下「会社」という。)の経営するホテルに勤務していた清水彰二(以下「清水」という。)が、平成27年10月27日(以下、「平成」の元号は省略する。)、会社代表取締役杉山嘉章(以下「杉山社長」という。)に対し、申立人群馬合同労働組合(以下「組合」という。)に加入していることを告げた途端に解雇を告げられ(以下「本件解雇通告」という。)、同年11月26日付けで解雇となったこと(以下「本件解雇」という。)が、労働組合法(以下「労組法」という。)第7条第1号に該当する不当労働行為であるとして、28年3月10日、当委員会に救済申立てがなされた事案である。
2 請求する救済内容の要旨
(1)本件解雇がなかったものとしての取扱い、原職復帰並びに本件解雇の日から原職復帰の日までの賃金相当額及び遅延損害金の支払い
(2)謝罪・誓約文書の交付及び掲示
(3)当委員会への履行報告

3 主な争点
本件解雇が、労組法第7条第1号の不利益取扱いに該当するか。

第2 認定した事実

1 当事者

(1)組合
組合は、17年12月4日に設立され、主に群馬県内に所在する事業所に勤務し又は在住する労働者で結成された労働組合である。本件申立時の組合員数は30名であり、結審時(28年9月27日)の組合員数は32名である。なお、清水は、組合結成当初から組合に加入しており、本件解雇及び本件解雇通告時は組合の書記長を務めており、結審時には執行委員長であった。
【当委員会に顕著な事実、清水証言(6頁)】
(2)会社
会社は、肩書地に本店を置く株式会社であり、群馬県藤岡市中島583番地にある「HOTELONESCENE」という屋号のホテル(以下「本件ホテル」という。なお、本件ホテルの名称は、「別邸SPAHOTEL1℃群馬の森」、「HOTEL1℃群馬の森」と記載されていることもある。)を経営している。【争いのない事実、甲9、甲22、甲24、甲25、甲28】

2 本件申立てに至るまでの経緯

(1)本件ホテルへの勤務
ア 27年3月22日、本件ホテルのフロント及びル一ムメイクの従業員募集広告が求人広告紙に掲載された。この募集の応募先は「HOTEL1℃群馬の森」、「藤岡市中島583」となっていた。
そこで、清水はこれに応募し、同年3月25日に面接を受け、同月26日に杉山社長から採用の連絡を受けた。そして、清水は同年4月から本件ホテルに勤務することとなった。【争いのない事実、甲9、甲22、甲26、甲35】
イ 清水は入社後、会社に対して雇用契約書の交付を求めたところ、27年4月末ころ、会社から27年4月1日付けの「パートタイマー雇用契約書」と題する書面を交付された。この書面には、「契約期間契約期間(平成27年4月1日~平成27年12月31日)」、「就業場所群馬県藤岡市番地別邸SPAHOTEL1℃群馬の森」などの事項が記載されていた。また、この書面では、「事業主」は「東京都中央区八重洲2-4-10株式会社ホテル1C代表取締役杉山嘉章」と記載されており、会社の登記上の住所とは異なる住所が記載されていた(事実の認定に関する説明については、後記第3の1参照)。【甲9、甲24、甲25、甲28、清水証言1頁】
ウ この書面に対し、清水は署名押印など承諾の意思表示はしなかったが、特に異議を述べることはしなかった。【甲9、清水証言1頁】
(2)清水の業務内容、勤務状況等
ア 清水は、フロント業務として部屋の料金や鍵の受渡しを行うほか、他のスタッフと分担してトイレの汚れ落とし等の特別清掃を行うこととなっていた。【争いのない事実、乙1】
イ 27年4月から同年10月までの間において、清水が特別清掃業務を行った回数は他のスタッフよりも少なかった。また、特別清掃の指示をされたができなかったことがあった。【争いのない事実、甲35、乙1、清水証言(3頁)】
ウ 清水は、少なくとも何回か、指示された業務を業務終了時までにやりきれなかったことがあったり、クレジット決済で手間取り客を待たせたり、計算機の操作ミスをしたことがあった。【争いのない事実、甲35】
エ 清水は、杉山社長から新人の研修の指導を頼まれたことがあった。【甲32、甲34】
(3)組合加入通告と本件解雇等
ア 27年10月26日、清水は週2日だったシフトが減らされたため、杉山社長に電話したが、杉山社長は電話に出なかった。【甲7、甲33、甲35】
イ 翌27日、杉山社長は清水に電話した。清水はこの電話で、自分に何ら相談なくシフトが変更されたと杉山社長に意見したところ、杉山社長は、シフトが変更になり仕事が減ったのは、清水が仕事をやっておらず、また、業務を覚えていないためだとシフト変更の理由を伝えるとともに、仕事はきちんとやらないと駄目だと注意した。これに対し、清水が「はい。わかりました」と言うと、杉山社長は「がんばりましょう」と発言した。そして、この発言の後、清水は杉山社長に対し、「ああ、それから、社長、私、群馬合同労働組合という組合に加入していることを一応お伝えしておきますね。」と告げた(以下「組合加入通告」という。)。すると、杉山社長は「それは何ですか。清水さん」、「そしたらね、うちとは雇用できません。」、「清水さんね、はっきり言って、ああもううちをやめてください。1ヶ月後、もう雇用できません。はっきり言って」などと述べ、電話を切った。【甲7、甲33】
ウ 会社は、27年10月27日付け「解雇通知書」と題する書面を清水に郵送し、同年11月26日をもって懲戒解雇することを通知した。
なお、この書面には、解雇理由の記載はなかった。【甲1、清水証言(6頁)】
エ 組合は会社に対し、27年10月27日付け「要求書」と題する書面を送付し、本件解雇通告に関する団体交渉の開催及び文書での回答を要求した。また、同年11月2日にも同日付けの「通告書」と題する書面をファックス送付し、同年10月27日付け「要求書」の回答期限を同年11月6日とするので、速やかに回答するよう通告した。【甲2、甲3、甲4】
オ 27年11月26日、本件解雇となった。【甲1、甲35】
力 清水は、本件ホテルの旅館業法の営業許可申請の確認を行い、28年2月9日、群馬県藤岡保健福祉事務所から営業許可に関する公文書の写しの交付を受けた。この文書には、「藤岡市中島583」を営業所所在地とする屋号「HOTELONESCENE」について、その営業者は「株式会社ホテル1C」、営業者所在地は「神奈川県小田原市栄町1丁目1番5号」であると記載されていた。【甲25、甲28】
キ 28年3月10日、組合は、本件解雇について、当委員会に救済申立てを行った。【当委員会に顕著な事実】
(4)清水の給与
ア 支給された給与額等
会社から清水に対し支払われた給与の額は次のとおりであるが、いずれの月の給与も清水の銀行口座に「スギヤマヨシアキ」から振り込まれていた。また、会社から清水に渡された給与の明細書のうち、27年4月分は会社ではなく「株式会社Yプロパティ」と記載されていた(事実の認定に関する説明については、後記第3の1参照)。【甲11~18、甲27、清水証言(7頁)】
       (略)
イ 給与額の計算方法
清水の給与は時給制で、時給額は820円であった。清水の27年4月分から10月分までの1箇月の給与額は、毎月21日から翌月20日までの間に出勤した時間数の合計(以下「実働時間」という。)から、出勤した日数に1日当たりの休憩時間15分を乗じて得た時間数を差し引いた時間数に時給820円を乗じて計算されていた。【甲9、甲11~17、清水証言(7~9頁)】
ウ 27年11月分給与
清水の27年11月分の給与は、上記ア(ク)のとおり、42,230円が会社から振り込まれていた。また、同月分の明細書には「出勤日数6日」、「実働時間52時間」と記載されていた。しかし、清水が実際に出勤したのは延べ2日、実働時間は16時間であり、この時間数を基に上記イの方法で計算した場合、同月分の給与額は12,710円となる。【甲18、清水証言(9・10頁)】
(5)就業規則の規定
会社の就業規則第11条には解雇に該当する場合の、第22条には制裁解雇に該当する場合の規定がある。【甲10】
(6)被申立人の不出頭
本件審査に当たり、当委員会は会社に対し、審査期日の決定の都度文書をもって通知したが、審査の全期日を通じて出席がなく、また、主張(最後陳述を含む。)及び証拠提出の機会も十分与えたが、会社からは28年4月12日付け答弁書及び同年5月30日付け準備書面が提出されたのみであった。
したがって、当委員会は会社欠席のまま審査を終結せざるを得なかった。
なお、答弁書及び準備書面に添付書類として提出された書面は、その内容から書証として提出されたものであることが明らかであることから、同年6月7日に実施した第2回委員調査において、乙第1号証から乙第3号証までとして整理した。【当委員会に顕著な事実】

第3 判断

1 清水と会社の雇用関係について

本件では、雇用契約書の事業主住所が会社の登記上の住所と異なっており(前記第2の2(1)イ)、また、27年4月分給与明細には会社以外の法人名が記載されているので(同(4)ア)、清水と会社の雇用関係に不明瞭な部分が存在するが、会社が本件ホテルを営業していたこと(同(3)カ)、清水は会社から雇用契約書を交付され、27年4月から本件ホテルの業務に従事していたこと(同(1))、及び本件審査において会社が答弁書等を提出していること(同(6))が認められるので、清水と会社に雇用関係があったことは明らかである。

2 本件解雇が、労組法第7条第1号の不利益取扱いに該当するかについて

(1) 当事者の主張

ア 組合の主張
(ア)27年10月27日、清水は杉山社長に対してシフトの変更に関して苦情を申し立てた。これに対し、杉山社長は、清水は仕事をしていない、業務を覚えないと述べたが、一旦は「がんばりましょう」と発言して話が終わった。しかし、清水が組合加入通告をした途端、杉山社長は清水に対し、本件解雇通告を行った。そして、同日付けで同年11月26日をもって懲戒解雇するという内容の通知が、会社から清水に郵送され、同日に本件解雇となった。本件解雇通告が行われた電話の内容からも明らかなように、本件解雇は清水の組合加入通告を理由として行われたものであり、労組法第7条第1号に該当する不当労働行為である。
(イ)清水には多少のミスなどはあったが、金銭上のミスや客の扱い上のミスもなく十分に業務を行っており、懲戒解雇となるような業務上のミスはなかった。また、他のスタッフに対し、本件解雇に関する協力等は求めたが、組合への加入を勧誘したことはない。

イ 会社の主張
(ア)清水は、やるべき事をやらず、全く仕事をしなかった。スタッフ皆で分担して行う清掃業務も一切行わなかった。日常業務も教え直しの繰り返しだった。そのため、他のスタッフに負担や迷惑をかけたし、業務の妨げにもなった。さらに、クレジット決済や部屋案内等について、お客様に迷惑をかけ、クレームも来ていた。また、清水は、他のスタッフに労働組合へ加入しないかと勧誘し、スタッフから迷惑だと会社に相談があった。
このように、清水は会社に就職してから何箇月経過しても会社が要求する業務を遂行することができないだけでなく、会社に不利益をもたらす従業員であった。会社としては、このような者を雇用することはできない。
(イ)清水は、組合の職員であり、会社に勤務する以前から組合に勤務していたにもかかわらず、会社に提出した履歴書の職歴にその記載はなかった。これは、虚偽の履歴書を提出し、面接担当者をだまして入社したものである。

(2) 当委員会の判断

ア 本件解雇の合理的理由について

(ア)会社は、本件解雇は、清水の勤務態度不良や業務上のミス等を理由とするものである旨主張するので、まず、これについて検討すると、前記第2の2(2)アからウまでのとおり、清水は他のスタッフよりも特別清掃を行った回数が少なく、また、何度か業務上のミス等があったことが認められる。
しかし、前記第2の2(3)イの杉山社長の電話以外、会社が清水に対し、本件解雇通告の前に同人の勤務態度不良や業務上のミスなどについて注意・指導を行う等の対応を行っていた事実は窺われず、同人のミス等は度重なり行われ、他のスタッフに多大な負担や迷惑をかけていたものであったとはいえない。また、会社はこれらのミス等により客からクレームが来ていたと主張するがその疎明はなく、清水のミス等が会社に金銭上の重大な不利益をもたらしたといった事情は認められない。さらに、杉山社長から新人研修の指導を頼まれていることからしても(前記第2の2(2)エ)、清水が全く仕事をせず、日常業務を覚えていない従業員であったとはいえない。
そうすると、清水のミス等は、解雇につながるほど重大なものであったとまでは認められず、会社の主張は採用できない。
なお、会社は、清水が組合への加入を勧誘していた行為が迷惑だとスタッフから相談されていたとも主張するが、後記イ(ア)のとおり、会社が清水の組合加入を知ったのは本件解雇通告の電話のときであり、本件解雇の理由とはなり得ない。
また、会社は、前記(1)イ(イ)のとおり、清水が経歴を詐称して入社したとも主張するが、その証拠はない。また、仮に清水が組合の職員であったとしても、これをもって解雇事由とはならない。
(イ)また、本件解雇に至るまでの手続について検討すると、会社の就業規則には、解雇(第11条に解雇、第22条に制裁解雇)に関する規定があるが(前記第2の2(5))、本件解雇の通知にはその理由が記載されておらず(同(3)ウ)、会社が就業規則のいずれの規定に該当するとして清水を解雇したのか明らかではない。
そして、前記認定事実によれば、本件解雇通告までの問において、清水が会社から何らかの処分を受けた事実は認められない。さらに、会社は清水に対して弁明の機会を与えることもなく、本件解雇通告を行い、即日、本件解雇を書面で通知している(同イ、ウ)。
そうすると、本件解雇が行われるまでの手続は性急に過ぎるものであり、手続的問題があったといわざるを得ない。
(ウ)よって、本件解雇に合理的理由は認められない。

イ 本件解雇は不当労働行為意思によるものかについて

次に、組合が主張するとおり、本件解雇は清水の組合加入通告を理由として行われたものかについて検討する。
(ア)まず、会社が清水の組合加入を知った時期についてみると、会社は、清水が他のスタッフに組合へ加入しないかと勧誘したことについて、スタッフから迷惑だと相談があったと主張しているが、相談があった時期に関する疎明はない。そうすると、会社が清水の組合加入を知ったのは、27年10月27日の杉山社長と清水の電話における組合加入通告のときであったこととなる(前記第2の2(3)イ)。
(イ)そして、その電話では、杉山社長が清水に対して業務上の注意を行い、これに対して同人が「わかりました」と述べたところ、杉山社長は「がんばりましょう」と発言している(同)。
しかしながら、使用者が解雇しようとする者に対して「がんばりましょう」と発言するとは考え難い。そうすると、このやり取りの時点で、杉山社長は、清水の業務能力等について不満を持っていたものの、同人を雇用し続ける意思を有していたといえる。
(ウ)それにもかかわらず、杉山社長は、清水が組合加入通告をした途端に本件解雇通告を行っており(同)、本件解雇通告が同人の組合加入通告を発端として行われたものであることは明らかである。
(エ)よって、本件解雇は会社の不当労働行為意思によるものと認められる。

ウ したがって、本件解雇の合理性は認められず、また、会社の不当労働行為意思が認められるので、本件解雇は労組法第7条第1号に該当する不当労働行為であると判断する。

3 救済方法

(1)本件における救済方法としては、本件解雇がなかったものと取り扱った上、期間満了を理由に雇止めされた場合の救済方法との均衡を考慮して、清水の雇用契約が従前と同じ条件で一回更新されたものとして取り扱うことが適切であると思料する。
(2)なお、本件解雇がなかった場合に清水が得べかりし賃金相当額の算出に当たっては、同人の毎月の実働時間及び給与額が不定であることから、本件解雇の直前3箇月の賃金の平均額によるのが相当である。ただし、同人が解雇された月である27年11月分給与については、実働時間を元に計算した額とは異なる額で支払われているため、これを平均額の算出基礎とせず、同年8月分、9月分、及び10月分を算出基礎とするのが相当である。
また、清水の11月分給与は、同人が実際に勤務した分を元に計算した給与額よりも29,520円多く支払われていることが認められるので(前記第2の2(4)ウ)、27年12月分(解雇の翌日から27年12月20日まで)の賃金相当額44,336円からこれを控除することとする。
(3)組合は、謝罪・誓約文書の掲示も求めているが、主文第2項の救済をもって足りると考える。

第4 法律上の根拠

以上の認定した事実及び判断に基づき、当委員会は、労働組合法第27条の12及び労働委員会規則第43条の規定により、主文のとおり命令する。

平成28年11月24日
群馬県労働委員会
会長清水敏㊞

ホテル1C(ワンシーン)不当解雇、群馬県労働委員会で勝利命令!」への5件のフィードバック

  1. ブラック企業のやりたい放題には我慢ならん!労働者は闘う労働組合、群馬合同労組に入って闘えば必ず勝てると清水委員長が証明してくれました。ブラック企業に苦しめられている人、一緒に闘いましょう!必ず勝利出来ます!前進あるのみです。中央タクシー分会も完全勝利します。

  2. 解雇撤回労働委員会闘争 勝利! 大勝利です。おめでとうございます。
    闘う労働組合を甦らせましょう!
    鈴コン分会も群馬合同労組皆さんと一緒に、職場で徹底的に闘っていきます。労働組合が闘えば勝てます!共に闘い前進していきましょう!

  3. おめでとうございます。 勝利ですね。 群馬バス分会も続いて勝利をするぞ。

  4. ブラック企業、ざまあみろ。
    泣き寝入りするだけの労働者ばかりじゃないんだよ。

    ブラック企業が嫌ならやめればとかいう奴、辞めるのでなくブラック企業を教育するために戦うんだよ。

    気に入らなければ首をったり、減給、パワハラするような会社、会社の手先は容赦なく潰す。
    労働者は、奴隷じゃない。
    労働法違反を指摘されたら、素直に認めれば問題はおきない。
    意見いう奴を排除しようとするから労働紛争がおきる。

    ホテル1Cの勝利、中央タクシーの宇都宮を追い込んでいる現実など、とても嬉しい。

    ずるがしこい会社、会社の手先は、とことん潰しましょう。

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