6 8月 by gungoroso

8・5闘う合同一般労組総決起集会 基調報告

被爆71周年8・6ヒロシマ大行動
8・5闘う合同一般労組総決起集会 基調報告

合同一般労働組合全国協議会幹事 清水彰二(群馬合同労働組合執行委員長)

ストライキで闘う拠点建設からゼネストへ!全国協1000名建設を実現しよう!

みなさん、ご参加ありがとうございます。群馬合同労組・執行委員長の清水から基調報告をさせていただきます。
被爆から71年目の8・6を迎えました。世界は、戦後世界体制が音を立てて崩壊する過程に入っています。もうけがすべて、利潤がすべて、の資本主義が、もうけることができなくなっています。帝国主義は、資本の生産力の過剰を解決できず、競争相手をたたき落とし、生き延びようとしている。戦争・侵略の攻撃は、労働者階級を生きていけない状況にたたき落とす攻撃と一体です。労働者階級人民の「生きさせろ!」という怒りの決起は、いまや1パーセントの独占者たちに対する荒々しい実力の決起となって、世界中で爆発しています。アメリカ、フランス、イギリス、トルコ、中国、韓国…
日本における安倍の戦争・改憲にむけた攻撃に対して、日本の労働者階級人民もいよいよ決起を開始しています。昨年夏秋の国会攻防は、まさにそのようなものとして闘われました。問題は、翼賛化し、労働者階級の怒りを、体制内の野党応援運動にねじ曲げようとするあらゆる潮流を打ち破って、職場から労働者の団結と闘いを大きなうねりとして作り出していく、その一点にかかっています。
5月27日、オバマ米大統領が広島・平和公園を訪問しました。安倍といっしょに、これまでのすべての戦争と虐殺を居直りました。日米安保、核兵器の保有、米軍沖縄基地、すべてを維持・強化し、日米韓を軸とした朝鮮侵略戦争体制を確立する宣言です。「核廃絶への一歩」のウソは通じません。8・6ヒロシマ大行動の仲間たちだけが、核も戦争も絶対反対だと抗議行動に立ち上がりました。それは労働者階級人民、被爆者の怒りと結びつき、解き放ち、世界中の労働者人民との団結を作り出しています。
さらに7月参議院選挙で、合同一般労働組合全国協議会と8・6ヒロシマ大行動に結集する私たちは、東京選挙区で鈴木たつおさんの当選にむけて全力で闘いました。「新しい労働者の政党をつくろう」、ゼネストで安倍を倒そうと、「前進」を駅頭で配布しながら、真っ向から訴えて闘いました。すべての勢力が労働者の怒りと力を低め、封じ込める中で、それに負けずに、労働者の闘いと団結こそが世の中を変える希望であることを全力で訴え、私たちは唯一の労働運動の責任勢力として登場しました。16,187票はもちろん満足するものではありませんが、私たちが本気で動いた分だけ結果が出ました。とりわけ、職場で、真っ向から真剣に訴えた仲間は、選挙が職場の組織化に決定的であることを証明しました。東京に本格的な労働者の党を建設する決定的な前進を勝ち取りました。全国協はこの闘いの先頭に立って闘ったが故に、大きな飛躍を実現することができたし、これからしなければなりません。1000名組織建設を実現し、ゼネストを実現しましょう。
原発再稼働阻止!被曝労働絶対反対!改憲=戦争・労働法改悪許すな!安倍政権を倒そう!

被爆71周年の8・6で私たち合同一般全国協が確認しなければいけないことは何でしょうか?
国鉄闘争を軸に、職場での闘いと組織建設に絶対に勝利する決意と体制、路線をうち固めることであると思います。
まず第1に、安倍との対決の軸は「働き方改革」との闘いです。
安倍の「働き方改革」の核心は「正社員改革」であり、それに「一億総活躍プラン」「同一価値労働同一賃金」などをセットにして、日本の労働者総体が、時給数百円の「正社員」と非正規社員に転落させられようとしています。
安倍が利用しようとしているのが、労働契約法の「5年ルール」です。労働契約法の「5年ルール」とは、「有期労働契約が反復更新されて通算5年を超えたときは、労働者の申込みにより、期間の定めのない労働契約(無期労働契約)に転換できるルール」であり、有期雇用労働者の雇止めの不安を解消するものと言われています。しかし、資本はこの5年ルールが適用される前に、労働者を選別して解雇する一方、非正規労働者を新たな低賃金正社員として固定化しようとしている。正社員と言っても、この場合当然にも、契約期間が無期になるだけで、賃金は非正規と同じ水準のままです。
安倍は一方で「正社員改革」と称して、これまでの日本の正社員の雇用が守られてきたあり方が「異常」だと攻撃し、地域や職種を限定した「限定正社員(ジョブ型正社員)」を普及させるとしています。もうからなくなったら、クビがきれる正社員です。労働者は人間ではなく、事業・利潤に付属した材料と同じ“モノ”扱いされるということです。
その手先になっているのが、UAゼンセンなどの改憲賛成・戦争賛成の帝国主義労働運動です。彼らは、安倍が「正社員改革」として正社員全体を非正規並みの低賃金のモノに突き落とそうとしていること、派遣法改悪で9割非正規化に突き進んでいることを塗り隠しています。「同一価値同一賃金」、非正規と正規に「不合理な格差」があってはならないなどと言いつつ、実際には正規労働者も非正規並みに突き落とされようとしている現実にフタをしているのです。しかも、彼らの言う「不合理」とは、業務内容、責任の重さ、配転の有無を考慮した上で、というのですから、今までと何も変わっていないことは明らかです。
この帝国主義労働運動が、連合を制圧し、労働者階級の団結と闘いを解体して、労働者を戦争に動員しようとしています。UAゼンセンなどは安倍政権を支える極右翼組織「日本会議」に役員を送り込んでいます。しかし、彼らは何の力ももってはいません。資本といっしょになって現場の非正規労働者に加入を強制しているだけです。国鉄分割民営化以来、動労千葉を先頭に闘ってきた国鉄闘争の決着をつけるときが到来しています。国鉄闘争を基軸にこれと対決し、打ち破って、「生きさせろ!」のゼネストを実現するのが私たちの任務です。
第二に確認したいのは、韓国民主労総と団結し、国際連帯の力で、日本でゼネストを実現しようということです。韓国民主労総は、パククネの「労働市場構造改革」と称した労働法制大改悪とゼネスト闘争で対決している。「賃金ピーク制」や鉄道民営化などと、労働者の未来をかけて総力をあげて立ち上がっています。昨年11・14民衆総決起闘争には私も含めて日本から動労千葉訪韓団100名あまりが参加しました。ものすごい闘いでした。15万人が実力デモで大統領府に押し寄せる。大統領府・光化門広場前では機動隊がバスを並べて阻止線をはる。労働者民衆はそれにロープを縛って、綱引きのように引き倒しました。機動隊がバスの上から高圧放水で弾圧し、多くの労働者人民が重傷を負い、ハン・サンギュン委員長は懲役5年の判決を受けました。しかし弾圧に負けずに闘いは前進しています。この闘いを日本の私たちもやろうということです。
11・14民衆総決起闘争の翌日、私たち訪韓団は、民主労総ソウル本部の案内で、ふたつの座り込み闘争現場を訪問しました。労働組合をつくり、闘い、解雇攻撃をうけて、歯をくいしばって長い年月闘っていました。同じです、国鉄労働者や鈴コン、日本の職場で闘う私たちと同じだと、すぐに理解できました。労働者には国境がない、ことばが通じなくても、闘う姿を見れば、熱い団結で結ばれる。それが労働者階級です。
私たちは国鉄闘争の前進の中で、この、隣の韓国の労働者階級と、深い信頼関係を構築して、いま歴史的な闘いに突き進もうとしています。韓日の国際連帯の力で明日の8・6ヒロシマ大行動の大成功を勝ち取り、11・6全国労働者総決起集会、11・12ソウル労働者大会の大成功を勝ち取りましょう。労働者の力で韓日の労働法制大改悪を打ち破り、朝鮮侵略戦争を阻止しましょう。
第3に、そのためには今こそ国鉄闘争の地平で全国に労働組合の拠点を建設しましょう。全国協1000人組織建設を早期に実現しましょう。
昨年6月30日の決定で、最高裁は動労千葉の組合員の解雇は不当労働行為であったことを認めました。国鉄分割民営化から29年、1047名解雇撤回闘争は、JRに1047名の解雇撤回・採用を求める新たな運動に発展しました。
JRは、安倍と一体化し、鉄道輸出・リニア開発など、日帝の侵略・戦争の政治の最先兵となっています。したがってJRは、労働組合の団結をかけた、外注化・非正規職化をめぐる一大決戦場となっています。労働者階級の青年の未来をかけた決戦として、JRの外注化・非正規職化との闘いがあり、動労千葉・動労水戸の闘いは、まさにここで青年を獲得し、勝利しているのです。
動労水戸の被曝労働拒否の闘いは、労働運動の決定的な闘いです。これに学び、連帯する自治体労働者の決起を全国で生み出しています。東京から、被曝労働拒否の闘いをつくり出そうと、国鉄闘争を支えてきた都労連の中から新たな闘いが開始されました。
7月12日の常磐線小高~原ノ町間の運転再開に対して、動労水戸が被曝労働拒否をかかげてストライキに入り、動労福島、動労東京がともに立ち上がった闘いは、決定的でした。
国鉄闘争は、長い不屈の闘いの中から、労働の奪還をかけた労働運動という革命を切り開く路線を獲得しました。合同一般全国協も、動労総連合と一体になって、全国に拠点を打ち立て、1000名建設を実現し、ゼネストを切り開きましょう。
国鉄闘争は、労働運動に希望があるのかどうかを決する闘いです。ここをごまかし、見すえようとしない人たちには、労働運動を語る資格はありません。
労働者は一人では無力です。労働組合に団結して闘ってはじめて誇りを持った労働者になることができます。人間らしく、誇りをもって生きたいと願うすべての労働者が、国鉄闘争を結集軸にして、団結しなければなりません。
国鉄闘争を基軸にして職場で闘いを開始した仲間こそ、すばらしい勝利を切り開くことができます。
東京西部ユニオン鈴木コンクリート分会は3ヶ月雇用の非正規の生コン労働者が、2009年7月に団結して声をあげました。ブラック企業に対する怒りで労働者の圧倒的多数が組合に結集して闘いを開始、しかしすぐに資本による故田口組合員の解雇と分断攻撃で大量脱退、6名での新たな出発、2011年12月分会3名の解雇攻撃、2014年4月東京地裁解雇無効判決、9月東京高裁の完全勝利和解で11月職場復帰を果たしました。そして今年4月佐藤重夫組合員の「60歳定年・解雇」をうち破り、雇用継続を勝ち取りました。安倍の「3年・5年」ルールを使った総非正規職化攻撃と対決する闘いの第2ステージ突入を宣言し、最先頭で闘っています。この闘いは当該の不屈の闘いを軸にして、合同一般全国協が全体で勝ち取った金字塔です。闘いのすばらしさは『非正規が闘って、勝った!』に豊かに綴られています。さらに徹底的に学び武器として前進しましょう。
鈴コン闘争の前進は、新たな労働組合、労働者とのつながりを生み出し、全国協の新たな発展を作り出してきました。
共産党系の建交労(全日本建設交運一般労働組合)のもとで闘いを開始していた小竹運輸グループ労働組合もそのひとつです。
小竹運輸は主にコンクリート製品の建築資材を建築現場に運送する、茨城県下有数の運送会社です。基本給は最低賃金レベルの5000円ほど。会社の恣意的な配車で、諸手当が上乗せされ、月収は20万にもなれば50万にもなります。数日にわたってトラック内での仮眠しかできない長距離運転、休憩時間にされる「待機時間」…ドライバー労働者を過労死に追いやる過酷な状況を、配車差別による労働者支配でだまらせてきました。2011年11月、ついに組合結成、最大時で40人を組織しました。会社は徹底した組合つぶしに出ましたが、当時加盟していた建交労は闘いの方針を出しません。兵糧攻めに脱落が相次ぎ、2013年9月についに建交労と決別、合同一般全国協に結集しました。しかし小竹運輸は2013年夏には200台のトラックを関連会社に名義変更、組合員以外の従業員も関連会社に転籍。小竹運輸の仕事も関連会社に受注させ、小竹運輸を組合員だけの「人材活用センター」にしてしまいました。徹底した仕事はずしと兵糧攻め。会社がやることはどこでも同じです。そしてついに今年3月、これらの攻撃すべて粉砕する、茨城県労働委員会での不当労働行為救済命令を勝ち取りました。
群馬合同労組中央タクシー分会の闘いも同じです。1日17~18時間もの長時間拘束、休みも取れない、タイムカードを設置せず、タコグラフ・業務日報を改ざんして、違法な長時間労働を押しつけました。文句を言う労働者には差別配車とパワハラで追い出しました。労働者は定着せず半分はやめていく状態で、いつも人員不足、睡眠不足と過労で危険と隣り合わせのギリギリの状況でした。これに対して1年前、3人の労働者が群馬合同労組に結集して闘いを開始しました。会社の組合つぶしのやり方は同じで、仕事はずしと賃下げ。分会長は「千羽鶴折り」を命じられました。見せしめです。二人の組合員は手取りで24万円が8万円の減額で16万円になりました。3人は歯をくいしばって一年間闘ってきました。組合と地域の仲間が全力でこれを支え、ともに闘ってきました。そして今労働者を過労死に追いやる「固定残業代」制度を、労働組合の闘いで粉砕する新たな残業代請求訴訟を準備しています。
全国協の闘いで重要なのは、共産党の腐敗、限界を乗り越えて、労働者の怒りを解放させて、闘いの前進、団結の拡大を勝ち取ってきたことです。鈴コンの吉本代表、小竹労組、さいたまユニオン大石運輸分会も元建交労でしたが、中央タクシー分会川谷内分会長も昔共産党員でした。
川谷内分会長は、もともと教育労働者でした。東京で石原慎太郎知事が卒入学式で「日の丸」「君が代」不起立者を解雇する攻撃をかけていたとき、自分の地域で不起立闘争を闘い、組合を組織していました。期待をして共産党にも入党しました。ところが、この共産党が闘いの発展に恐怖し、運動の発展を押さえ込みました。川谷内分会長は、労働運動にも共産党にも絶望して、教師も辞めました。中央タクシーの過酷な勤務に文句も言わず、誰よりも働いた彼に対して、管理者が暴言を浴びせたとき、彼は悔しくて眠れず、自暴自棄になって睡眠導入剤を飲んで自殺をはかりました。一命をとりとめ、回復する意識の中に浮かんだのは、再び労働組合で闘うということであり、動労千葉・国鉄闘争のかすかな記憶でした。そして即座に群馬合同労組に連絡、加入、その二日後には国鉄闘争全国運動全国集会に参加して確信を深めました。
これらの闘いは偶然ではなく、国鉄闘争が、共産党=スターリン主義の反労働者性と常に対決し、ひとつひとつ打ち破って前進してきたからこそ、結びつき勝利したのだということです。
川谷内分会長は、「うつ」と闘いながら、繰り返される嫌がらせに心折れそうになりながら、そのときに心に響いたのも国鉄闘争の「敵よりも一日長く」ということばでした。そして群馬合同労組の仲間の血のかよった団結であり、国鉄解雇者をはじめ全国の仲間が長期に渡って、不屈に闘う姿でした。また国鉄高崎動力車連帯労組(動労連帯高崎)が少数でもストライキで当局を圧倒する闘い、東京西部ユニオン鈴木コンクリート工業分会の『非正規が闘って、勝った!』(2015年秋発行)闘い、さいたまユニオンの大石運輸分会分会長のひとりになっても暴力企業と不屈に闘う姿…こうした国鉄闘争につながるすべての闘いが力になりました。さらに市東孝雄さんをはじめ三里塚の闘い、星野文昭さんの闘い、3・11と対決する福島、米軍基地と闘う沖縄、あらゆる闘いが力に転化していきました。それはまさに労働者階級は革命に勝利して、労働者の社会を建設することが可能だという確信でした。これを手にした瞬間、中央タクシー分会の闘いは絶対に負けることのない、勝利の進撃を開始したのです。
全国協はいまあらたな闘いに突入しています。
東京東部ユニオン吉崎製作所分会の、ホンダ資本と一体となった会社解散、全員解雇攻撃との闘いです。資本主義・新自由主義が音をたてて崩壊する情勢の中で、労働組合にどのような闘いができるのか、私たちはまたひとつ試練を迎えています。吉崎製作所分会の仲間たちと団結し、革命の道を切り開く闘いをともに闘いましょう。
7月26日、神奈川県相模原市の障害者施設「津久井やまゆり園」で入居していた障害者19人が、元職員植松聖(さとし)容疑者によって虐殺される事件が引き起こされました。事件を起こし自首した植松聖は、3年以上ここで働いていました。植松の責任能力だけが問題にされていますが、植松を作り出したのは間違いなく安倍であり、新自由主義です。今年2月に植松が衆議院議長公邸で、大島衆院議長にあて、安倍に伝えてほしいと渡した手紙の中で、「障害者は不幸を作ることしかできません」「障害者を殺すことは不幸を最大まで抑えることができます」「私の目標は重複障害者の方が…安楽死できる世界です」と書いて、犯行を具体的に予告していました。安倍を支持する、だから力添えをしてくれれば自分が計画を実行する、としていたのです。
植松容疑者もはじめは「施設の入所者がかわいい」などと友人に話していたといいます。しかし低賃金、過重で過酷で、入居者の障害者切り捨てに対するストレスが職員に向かう厳しさ、そうしたなかで植松容疑者は入居者に殺意を抱くようになり、犯行に至ります。
この間「Sアミーユ川崎幸町」の元職員が、『入居者3人を転落死させた』とされる事件、広島のグループホーム『よってきんさい古江』での入所者転落事件など、福祉・医療・介護現場で患者・障害者が死亡する事件が繰り返され、その責任が労働者に押しつけられて、労働者が「犯人」に仕立て上げらてきました。しかしすべては、一切の矛盾を現場に押しつける新自由主義が引き起こした事件です。
全国協の仲間は、事件を弾劾し、一切の責任は資本にある、労働者には責任はない、労働者の団結で職場を変えようと闘ってきました。医療福祉介護の現場は、金もうけ主義がはびこり、人員不足・過重労働・安全無視でガマンの限界に来ています。現場で必死に闘う仲間と団結して、今こそ全国協が、労働者の団結と闘いで、職場を変えよう、社会を変えよう、革命をしようと訴えて、登場しましょう。
職場から闘いと団結をつくり、ゼネストで安倍を打倒しましょう。
日本会議=安倍政権打倒! 改憲攻撃を許すな!
7月31日投開票の都知事選で都知事に当選した小池百合子は8月2日に都庁に登場し「都庁、出資団体等の業務、組織、予算等のありかたを点検する」「改革本部を設置する」と述べ、政務担当特別秘書に元都議の野田数(かずさ)を起用しました。野田は12年に自民会派を離脱し、大阪維新の会と連携する「東京維新の会」を結成しています。尖閣列島を洋上から視察した右翼です。特別秘書は労務対策も担います。都労連圧殺のために大阪維新=橋下的手法を使おうとしていることは明らかです。公約通り知事の報酬を半減すると言いながら、都労連の労働者に賃下げ、合理化を強いようとしています。都労連を突破口に労働運動総体を解体しようとするのが日本会議。小池百合子は日本会議国会議員懇談会の副幹事長、副会長を歴任してきた極右です。
日本会議は1997年5月30日に「日本を守る国民会議」と「日本を守る会」の2つの組織が合流して生まれた極右組織です。中心軸になっているのが谷口雅春を教組とする新興宗教団体「生長の家」です。他にも1914年に結成され「八紘一宇」を造語した田中智学(ちがく)が結成した国柱会(こくちゅうかい)も「日本会議」の構成メンバーです。
「生長の家」の創立者の谷口雅春は「天皇への帰一の道すなわち忠なり。忠は、天皇より流れ出て天皇に帰るなり」「大日本帝国は神国なり、大日本天皇は絶対神にまします。大日本民族はその赤子なり」と戦争に率先協力して信者を増やし、戦後もその立場を維持し続けてきました。「日本会議国会議員懇談会」の会長を務めている平沼赳夫、衛藤晟一(えとうせいいち)、稲田朋美らはこの谷口雅春の信者です。そしてこの稲田朋美が安倍内閣の新防衛大臣に就任しました。
「日本会議」は天皇中心の国家体制への回帰を願望しています。天皇を絶対視し、政教分離原則など眼中にありません。「日本会議」は現憲法の廃絶、又は改憲への反革命蜂起のスタートを切りました。小池の登場と第4次安倍改造内閣の布陣はその現れです。しかし労働組合を解体することなくして戦争はできません。荒唐無稽な国家神道、神武天皇を紀元とする天皇制が「日本の伝統」とする「日本会議」と天皇制が階級闘争の前面に引きずりだされてきました。革命の恐怖が反革命的跋扈の動力です。しかしこんなおぞましいイデオロギーは階級闘争の鉄火の中では通用しません。階級的労働運動の力で改憲攻撃を粉砕しましょう! 11月集会の大爆発と全国協の組織強化拡大を勝ちとりましょう!

以上

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