「月刊労働運動」8月号に寄稿

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全国労働組合交流センターがが発行する「月刊労働運動」8月号に清水委員長の投稿が掲載されました。

中央タクシー分会長が労働者代表選挙に勝利

群馬合同労組 執行委員長 清水彰二

群馬合同労組は、7月15日に第13回定期大会を開催し、この一年の闘いの前進を集約する大きな成功を勝ち取りました。新たな青年、女性の結集が、大会の雰囲気を大きく変えました。そして組合員100人の組織拡大を実現し、改憲阻止大行進の先頭に立とうと、一年の方針を確認しました。

大会の成功の鍵は、中央タクシー分会と群馬バス分会の二つの拠点での闘いの前進でした。とりわけ中央タクシーの闘いは、とても豊かで重要な意味を持っています。

中央タクシー分会は、昨年3月、群馬県労働委員会で勝利して、減額された手当、払われなかった賞与、分会長の運転業務への復帰をすべて勝ち取りました。固定残業手当の違法性をめぐって裁判も起こし、現在も進行中です。

勝利命令以降、会社は、組合員には残業をさせない、固定残業手当も全額支払う、という対応を続けていますが、一方組合員でない労働者には相変わらず長時間労働で休みも取れない状況が続いています。業務中に倒れる労働者・重大事故が続出しています。会社の経営危機も深刻さを増してきており、容易に組合の要求ものみません。

群馬合同労組と分会には、労働組合として、これでいいのか?ということが問われました。分会も必死になって組織拡大に努力をしてきました。しかし群馬合同労組はこわいという抵抗感が根強く、組織拡大は困難をきわめました。

こうした中で二つの問題がおこります。

ひとつは、労働組合と組合員のあり方をめぐる分会組合員の分裂です。自分たちだけ楽をしていられれば、でかい顔をしていられれば、金を取れれば、それでいいという考え方が生まれました。そういう態度に職場の同僚たちの不信感も広がります。それではいけないという議論もしてきましたが、溝は埋まらず、分会の会議すらできない状態になってしまいました。

最終的に、執行委員長から、当該の組合員にそういう考え方・あり方は容認できない、と伝え、対決しました。現場の不団結、考え方や方向性の対立、会議が開けないという、放置してはいけない状況でした。それに対して、執行部として、解決に乗り出せなかったことが、現場組合員を困難に追い込んでしまいました。執行部の自己批判として、この状態を乗り越えるという決意を明確にしました。うまく解決したわけではありませんが、分会が息を吹き返しました。

もうひとつは、ちょうどこれと一体で、長野・新潟を含めて中央タクシーの労働者の怒りが爆発を始めたということです。月に2回しか休めない、疲れが取れない、安全が守れない、会社のやり方がインチキだらけだ…。それが会社に要求しよう、やはり労働組合をつくらないといけないのではないかという議論として始まりました。組合員にも相談が持ちかけられるようになりました。社長は動きを察知して、「労働組合をつくってもいいが、群馬合同労組だけはだめだ」と個別につぶして回りました。しかしこんな会社を相手に勝てるのは群馬合同労組しかないのではないか、そういう労働者が職場の中心にすわっています。

群馬営業所の2018年度の時間外労働をめぐる36(サブロク)協定の労働者代表選挙で(法律的にはこの労使協定なしに残業はさせてはいけない)川谷内分会長が20対11で勝利しました。勝ったのははじめてです。今の状況を川谷内分会長に何とか是正させてもらいたいという職場の思いが結実しました。

川谷内分会長は、法律や国土交通省基準通りとはいかないまでも、せめて法定休日ぐらい休めるようにと考えて、修正を要請しました。しかし会社は真摯にそれに応えることなく、先延ばしにします。

この状況を解決するために、群馬合同労組は、今年6月20日付で「違法な時間外労働及び休日労働が行われている現状を直ちに是正されたい。若しくは今後の対応を説明されたい。」「他事業所では、非民主的に協定締結が行われており、会社側の姿勢に問題がある。希望する非組合員をオブザーバーとして交渉時に同席させること。」との要求書を提出しました。

第11回団体交渉は7月5日に行われました。これに先立って7月3日に会社から「オブザーバー参加は認めない」との回答がファクスで送られてきました。長野本社の労働者〇名がオブザーバー参加の用意をしていてそれを知った会社が慌てたのでした。

団交では、会社は、これは労働組合との団交であって、36協定をめぐる交渉はできないと言いました。組合は、わかりました、組合としてはこのまま36協定未締結で時間外労働をやらせるのであれば、労働基準法違反で告発することだけ伝える、従業員以外は退席するので、36協定について交渉してほしいと告げて、委員長(非従業員)は退席しました。

その後の話し合いの中で会社はとんでもないことを言い出します。36協定が結べないのは川谷内分会長の責任だ、未締結状態を解消するためにあらたに別の労働者代表の選出を行う、すでにB氏が名乗りをあげ、承認を受ける手はずができている、として、B氏を話し合いに呼び込んだのでした。こんな状態でまともな話し合いが成立するはずもありません。話し合いに参加した二人の組合員は激しく闘って、会社を追い詰めました。終了後B氏にも「そんなことが通ると思ったら大間違いですよ。大問題になりますからね。自分から取り下げなさい」と忠告しました。

7月6日、川谷内分会長は、従業員代表の変更の撤回と法定休日確保について改めて申し入れました。すると7月7日、会社は要求を受け入れました。「群馬営業所から長野方面へは上田までの送迎に限定する事」、「帰社時間が遅れ、休日が、休息時間含めて32時間確保出来ない場合は、翌日の勤務をタクシーを使ったりし、繰り下げるなど行う事」と合意したのです。

勝ち取ったものはまだまだ小さいです。しかし労働者にとって労働組合が何であるかを、その力と希望を示すことができました。これからが勝負です。

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