JR東労組の分裂・対立激化へ

このエントリーをはてなブックマークに追加

JR東労組内の分裂・対立は激しさを増しています。これは、いよいよ国鉄分割民営化体制が、30年を経て、音を立てて崩れつつあるということです。大事な事は、JRは動労千葉・動労総連合という、国鉄分割民営化とストライキで闘ってきた労働組合が、「水平分業」=外注化・別会社化と激しく闘い抜く中で起こっていることです。動労千葉・動労総連合に結集しましょう。

 

動労千葉組織部法11号より

会社派御用組合にいってはならない! 労働組合としての存在価値失った東労組

 

会社の手で御用組合が立ち上げられようとしています。3月20日、東京総合車両センターを中心にして「JR東日本新鉄道労働組合(新鉄労)」の結成大会が開催されるなど、各地で会社派の新組合が立ち上げられようとしています。そこでは、「労使共同宣言の無い組織にはいられない」「会社の発展を通して組合員の幸せを実現」と語られています。さらには社友会という社員組織の立ち上げが始まっています。
やり方は、30年前の国鉄分割・民営化の時と同じです。管理者などを中心に、会社の手でいくつもの組合がつくられ、会社への協力を競うような形で一つに束ねられていく。それは、労働者の権利も何もすべて売り渡し、会社施策に率先して協力していくための組合であり組織です。こんな組合にいってはならない。声を上げることもできない職場にされ、自分の首を自分で締めることになります。
労働組合としての存在価値失った東労組 東労組東京・八王子・水戸地本の職場討議資料には、“地域労働組合の結成を画策”“分社化・支社再編の先取り”“別会社の労働組合を意図”“4万人体制を目指した生産性向上と効率化施策を推進するため”“営業職場の業務委託・子会社化”“工務職場のCBM導入・全面委託”“運車職場のワンマン化・乗務員勤務制度の見直し”といった言葉が踊っています。
東労組には会社からこうしたことが水面下で説明されていた。しかし、それは組合員には隠されてきたのです。なぜ、これほど重大なことが組合員に明らかにされてこなかったのか。それは、現場の怒りがふき出して、会社と幹部との結託体制を回復できなくなることを恐れたからです。会社の力に依拠して自分たちの地位を維持し、組合員の権利も売り渡し、保身のためにスト権までもてあそんだ東労組幹部。もはや東労組に労働組合としての存在価値はない。今回の事態は東労組幹部自身がやってきたことの結果です。
会社の力によるのではなく、現場労働者自身の団結した力で立つことのできる労働組合が必要です。動労千葉は闘いによって、労働者の団結した力で会社施策を止められることを示してきました。職場で働く者のために闘う組合を! すべての仲間は動労千葉に結集しよう。

 

 

 

 

東労組東京・八王子・水戸地本による職場討議資料

討議資料

JR東日本会社による組合脱退策動は犯罪です!

全組合員に訴えます!

会社の脱退策動を正しく見極め、安全で安心感のある職場を再構築しよう!

■はじめに

2月9日以降、東京・八王子・水戸地本管内で数千人の組合員の脱退が出ています。組合員のみなさんに、不安と動揺を与え、職場を混乱させる事態になってしまっていることに対して、心よりお詫び申し上げます。

このような結果を招いたことに対して、責任の重さを感じると共に、組合員の気持ちの汲み取り方の丁寧さはあったのか。少数意見に耳を傾ける謙虚な姿勢、そこから方針を合意形成していく過程にどれだけ時間をかけ議論してきたのか。そのような指摘を真摯に受け止め、反省し、何ごとにも誠実に向き合い、組織体制の再構築に邁進していく所存です。

18春闘は、闘申1号交渉で14春闘以降の格差ベアの根拠であった「所定昇給額をベアの算出基礎とする」ことを改めることができました。その上で、申15号交渉において「基準内賃金平均1,328円」を改善する5年連続ベアの実施と初任給の見直しで若手に厚く配分し、格差ベアによって生じた「賃金格差」を是正する成果を確認することができました。また、グリーンスタッフ組合員の基本賃金500円の増額の回答も引き出しています。これらの前進は、闘争指令に基づいた職場からの闘いを積み上げてきた結果であり、併せて本部や地本に対する激励行動など団体交渉を支えて頂いたみなさんにお礼を申し上げます。

一方で、12地本のスト戦術に対する認識や組織的力量も露呈しました。今から捉え返すと経営側の思惑は、18春闘とは別の所にあり、17春闘以降、用意周到にJR東労組破壊の準備がされ、導かれてきた観はあります。

3月14日の18春闘の集中回答日を前にした闘争体制の最中、高崎地本は、闘争準備指令が出されている段階にも関わらず、組合員へJR東労組からの脱退を促していることが発覚しました。そして、3月1日に東北3地本が発した「全組合員のみなさんへ」を皮切りに、大宮、横浜、千葉地本が「吉川委員長の辞任」と「臨時大会の開催」を求めてきました。

本来なら、12地本が総団結し回答指定日に向けて「賃金引き上げの要求実現」に向けて闘争体制を維持していかなければならない時に「組合員不在の運動」に終始しました。このような背後から弓を弾き闘争体制を破壊し、自らの指導責任を棚上げにし、責任転嫁する行為は指導者として絶対にやってはいけない犯罪行為です。

そういう中で、中央本部は闘争指令第4号の「JR東労組に仕掛けられた脱退強要=不当労働行為に抗する闘いの体制確立」の指令を発しました。それを受けて3月9日、「違法行為をやめさせろ!当たり前に仕事をさせてくれ!」という職場の組合員の悲痛な声を受けて、経営側による執拗な脱退強要を止めるために、東京地本・八王子地本は東京都労働委員会に、水戸地本は茨城県労働委員会に不当労働行為の救済申し立てを行いました。

多くの弁護士が、会社による支配介入=不当労働行為は明らかであり、法的手段で立ち向かい是正すべきだという見解です。本部にも要請しながら、労働委員会での不当労働行為の救済申し立てを皮切りに、団結権の侵害による損害賠償請求訴訟、現場長に対する個人訴訟、国会質問、記者会見、メディアへの発信などを展開していきます。

会社の脱退強要は、労働組合法第7条3項の支配・介入=不当労働行為であり犯罪です。東京・八王子・水戸地本は、このような組織破壊攻撃には一切屈せず、「リングに上がってファイティングポーズ」を構え、あらゆる手段で断固たたかいます。

労働組合が「憲法第28条」「労働組合法」や「労使間の取り扱いに関する協約」に基づいて「スト権を背景に闘争体制を準備し団体交渉力を高め、要求実現に向けた戦術を構築すること」は何も違法なことではありません。そればかりか、電機連合をはじめ連合傘下のどこの労働組合でも当たり前に行っていることであり、春闘の歴史の中で培われてきた要求実現に向けた最も有効な手段です。

しかし、突如として2月12日、産経新聞の一面に「JR東労組、スト検討」と煽り対立路線が強調され、「定額ベア未来永劫」と無理難題を要求しているかのように歪曲した記事が掲載されました。「格差ベア」を生み出す「所定昇給額をベアの算出基礎にしない」という極めて正当な要求はねじ曲げられました。そして、新聞報道と軌を一にして本社経営幹部の職場巡回が始まり、企画部門を中心にして脱退者が急増しました。団体交渉が本格的に始まっていない段階で、また闘争指令が出される前から脱退策動が開始されていることは、事前に準備していたという証左であり、そこに強い違和感と憤りを禁じ得ません。

■新組合結成の背後にあるものは何か!

3月20日、JR東労組を脱退した一部組合員によって、暫定予算の処置と本部事務所を東京総合車両センター内に置く「規約」を承認し「JR東日本新鉄道労働組合(略称は新鉄労)」が結成されました。

この新労組は、役員体制をみる限り、東京総合車両センターを中心に大宮総合車両センターも連動して、東京・大宮・横浜の首都圏地域の車両職や営業職の助役、主務職を中心に組織されています。この背後で動いているのは、本部の元副委員長です。この首都圏地域の新組合の準備段階で、東北地域労働組合や上信越地域労働組合の結成が画策されていることも語られていました。

これは、確実に迎えていく人口減少社会と乗降客が1日2,000人以下の23線区・地方ローカル鉄道を抱えていく中で、JR東日本会社がめざしている「分社化・支社再編」を先取りしたものであり、次なる経営計画を踏まえた「別会社の労働組合」を意図し仕掛けられた組織再編の動きだと言えます。

さらに、次期36協定の締結を想定してJR東日本会社主導による「社友会(社員会)」が結成され始めています。社友会(社員会)は、労働問題を解決する組織でなく、会社の従属的な私的組織ですから、労働組合のように基本的人権として労働基本権(憲法第28条)や法律で保障された組織ではありません。現在は、団体交渉で議論した上で議事録確認などの労働協約を締結し、組合員を守っています。しかし「社友会」は社員個人と会社の関係であり、私的約束で終わるため、法的効力を有するものではありません。この違いは決定的で、その差は天と地ほど開きがあります。

組合員のみなさん!一時の空気に流されず、今、起きていることを客観的に冷静に見極めて下さい。そして、誰が言っているかでなく何が真実で何が正しいのか、どこが組合員の利益を守ってくれるのか騙されず判断することです。この動きは、4万人体制をめざした生産性向上と効率化施策を推進するために仕組まれた組織破壊攻撃です。JR東労組は、これまで通り、是々非々の立場で必要な施策には向き合います。組合員との対話を軸に職場から議論を積み上げて、安全で安心感の持てる健全な職場を創造していきます。

■私たちJR東労組は御用組合の道は選ばない!

JR東日本会社は、3月9日の申15号の団体交渉の冒頭で、以下の6項目についてJR東労組の見解を求めてきました。

①労働組合のことに介入できないが、紛争状態の根源的な解消(スト権)を図り、労使間の諸問題を話し合いで解決すること。

②業務改革の効率化施策の実現に向け、スピード感を持って進めること。

③36協定の短期締結が現場を疲弊させ、苦労させ、不安を与えていることを認識し、36協定を安定的に締結すること。

④My Projectなど職場の業務改革、自己啓発活動を尊重すること。

⑤脱退した社員への嫌がらせ、残留の慫慂、非協力の教唆はやめて職場規律を維持すること。

⑥「不当労働行為」という事実と異なる喧伝はやめること。

以上の内容ですが、中央本部の中でもこの6項目を認めていくべきという動きもあります。しかし、これらを認めてしまえば、営業職場の業務委託・子会社化など、工務職場のCBM導入・全面委託など、運車職場のワンマン化・乗務員勤務制度の見直しなどが一方的に実施され、施策の劣化がさらに進みます。効率化施策、36協定や自己啓発活動など侃々諤々議論しながら「安全・健康・働きがい」を担保にして進めるべきところはあります。しかし、憲法で保障された労働者の権利であるスト権の確立や不当労働行為などの支配介入は絶対に認めるわけにはいきません。6項目を受け入れることは、経営側の意のままに従うことになり、モノを言わない「御用組合」になってしまうからです。

3月16日JR西日本は、労働基準監督署から是正勧告を受け、36協定違反を認め、社員ら約1万4千人に約19億9千万円の残業代未払いがあったと発表しました。過去にも2012年総合職の男性が長時間労働(月最長254時間)が原因で自殺し、大阪地裁は2015年に約1億円の賠償を命じています。JR東日本も全系統的に要員が不足し、時間外労働が年々増加し、36協定違反が蔓延しています。これが労働組合ではなく「社友会」ならなおさら、チェック機能がなく、要員不足と長時間労働はさらに悪化し、このような事態がさらに加速します。

1990年にJR西日本やJR東海において組織分裂攻撃がかけられた時、当時の経営陣は「経営の全責任は経営者が負う」「労使対等は労働条件のみ」と語り、労働組合が安全問題など経営へのチェック機能を強めたことに強い拒否反応を示しました。この時の分裂の争点は、このような経営側の態度に屈するのか、それとも、労働組合の社会的責任を果たすのかの、労働組合の基本路線に関わる問題だったのです。その後、JR会社による分裂策動の末、会社が操る御用組合「JR連合」が結成された歴史があります。その後、1991年の信楽高原鉄道の列車正面衝突事故発生しました。また、安全とは無関係な懲罰的な日勤教育で乗務員を萎縮させ、その行き着く先が、2005年の107名を犠牲にしたJR福知山線脱線転覆事故に繋がっています。

新しく立ち上がった首都圏地域の「新鉄労」は、組合結成宣言の中で「労使共同宣言のない組織にはいられません。」と呼びかけています。従って、必然的に6項目を受け入れる道を歩むことになります。また、JR東労組の臨時大会の開催を要請している地本も「労使共同宣言」の再締結をめざしていますが、先ずは6項目を重視すべきであり「労使共同宣言」に幻想を抱き絶対視すべきではありません。

それは、労使共同宣言が締結されていましたが、2010年以降の「職場活動の規制と排除=特に会議室使用の規制」「議事録確認の削除(議事録未締結事件)」「組合色調査による役員の差別人事(指導担当事件)」「組合破壊のマニュアル『4本柱(2割の社員と8割の社員を差別)』」「JR東日本の基地統廃合の施策で労働組合をいかに押さえつけてきたか」と題した講演問題、「管理者への出向延長事件」などを仕掛け、労使の信頼関係を壊してきたのは経営側であり、裁判所や都労委など第3者機関から指摘・断罪されその非を認めてきたことも事実です。

「労使共同宣言」に貫かれている締結の主旨は「話し合いを重視」することです。そもそも労使の紛争状態を生み出し、紛争を長引かせた根本的な原因は、2012年の人事・賃金制度の見直し時、ベアのあり方を議論してこなかったことに起因しています。そこは一切省みず、再議論することをしませんでした。団体交渉の議論を先延ばし、列車運行に支障をきたす業務を含まない勤務時間外の争議予告をしたことを持って、あたかも列車利用者に影響が及ぶかのよう喧伝し「労使共同宣言」を一方的に破棄しました。しかも、闘争指令を解除した後の破棄通告です。これは、予定された通りの筋書きであり、JR東労組の組合員だと不利益を被るかのように悪宣伝し、入社間もない組合員の不安を意図的につくり出しました。ですから、当初から一連の脱退策動に活用することを目的にしたものだと言わざるを得ません。

■職場に人権を無視する監視カメラはいらない!

職場では、休憩室や食事スペースにまで社員のプライバシーを侵害する「監視カメラ」が設置されました。「職場規律の厳正」が声高に叫ばれ、警戒体制を過度に煽り、カメラ設置と同時に脱退者への防犯ブザー配備、護衛体制のような添乗強化を行い、殺伐とした雰囲気を演出しています。

団体交渉で会社は「見過ごすことのできない事象が発生した」ことを理由に、防犯カメラを設置したと言っていますが、その具体的な事象を明らかにしていません。今回のような素早い設置スケジュールは、異常であることは間違いありません。職場では「恐怖を感じる」「休憩室なのにリラックスして休憩できない」などの悲痛な声が多く寄せられ、精神的苦痛を強いられています。現在職場からのアンケートをはじめていますので「監視カメラ」の撤去に向けて「人権侵害」として社会的に明らかにしその不当性を訴えていきます。

この脱退強要が繰り広げられている最中に、監視カメラの設置と併せて急遽運車職場の副区長など指定職の管理者を増強しています。今、職場は、社員が萎縮し、疑心暗鬼の状態に陥り、一体感のある職場とは程遠い状況です。

「命令と服従」の関係では、職場は崩壊の道をたどります。職場管理がうまくいかないのは、上層部を「忖度そんたく」し会社に都合の良いことだけで職場運営する指定職の管理者に人間的な魅力を感じないからです。

現在、国会で審議されている森友問題で財務省による文書「改ざん・隠蔽」問題は、2014年4月に設置された内閣人事局が、強力な人事権を握ることで「忖度」が始まりました。その結果、行政組織が歪み、わずか3年で今回のような大事件に行き着きました。

鉄道は、安全が最大の使命ですが、それが軽視されています。今、職場で行われている管理強化・脱退強要は、いずれ歪んだ体制に陥り、近い将来、安全に起因する事故に繋がります。

従って、設備や職制による管理強化でなく、人と人との関係を重視した、信頼関係が大切であり、人間としての「心のかんり」を根底に置くべきです。

■最後に

「不当労働行為申立書」で、経営中枢の取締役までもが脱退工作に関与する会社総ぐるみの大掛かりな脱退強要=不当労働行為を明らかにしました。広範囲に複数職場で同時期に「記入例」に基づいた脱退届が生じています。このJR東日本会社の不当労働行為に対する闘いの場は、労働委員会が最適です。2年で結論が出ます。弁護士からも言われていますが、中労委や裁判所で審議されても、この歴史に例のない大犯罪はくつがえることは絶対にありません。

全組合員のみなさんに訴えます!

こんな不法行為がまかり通る職場で良いはずがありません。ブラック企業の極みであり、団結権の侵害です。人権を踏み躙り、稚拙ちせつで人間性、倫理観を失った姿に「経営の品格」を感じません。

すでに、脱退を撤回する組合員が多くでてきていますが、管理者からの面談・脱退強要でやむなく脱退した人のJR東労組への復帰を呼びかけます。

今こそ、1957年の国労新潟闘争を現在的に教訓化して、武装解除せずスクラム組んで立ち向かうことです。当時の国労本部執行部は「処分反対闘争は長期に低姿勢で進め」と、盛り上がる職場の闘いに水をかけるような方針を提起しました。その長期低姿勢論の結果、国鉄当局は「武装解除したものを恐れる必要はない」として、脱退強要を加速させ「鉄労」という第二組合を結成しました。

歴史は繰り返しますが、今、JR東日本で発生している脱退強要は、意図された大きな組織破壊攻撃に組み込まれており、私たちは、その渦中にいます。不当労働行為の脱退強要を根絶するためには、怯まず、積極果敢に立ち向かい闘うことです。その闘いの高揚でしか道は切り拓けません。

東京・八王子・水戸地本の仲間と共に、そして、乗り入れている線区の仲間にも呼びかけ、首都圏地域の仲間の期待に応えられるJR東労組を再構築していきます!

2018年 3月22日

JR東労組東京地本

JR東労組八王子地本

JR東労組水戸地本

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です